北海道の交通関係


北海道の交通関係サイト終了のお知らせ

当サイトは終了することといたしました。本件に関しましては以下をご確認ください。
当サイトは2023年12月末で閉鎖することといたしました


(終了)当サイトの札幌圏列車位置と鉄道各社の「列車位置表示アプリ」

2021/03/05

当サイトでは2018年1月から「札幌圏列車位置」というコンテンツを運用しています。当初はPC用WEB専用表示(一応は横幅に配慮しスマートフォンでも閲覧できた)でしたが、2019年からはスマートフォンアプリ的な表示を行えるjQuery Mobileを使った形に書き直し、一応はiOS・Androidスマートフォンアプリとして公開可能な状況になっていますが、あくまでも実験的なものであることもありますので、今のところはWEBのみ公開となっています。

(公開当初の「札幌圏列車位置」スマートフォン表示画面。列車番号など、マニア向け要素のほうが大きかった)

札幌圏列車位置
https://app.north-tt.com/
(終了)



このコンテンツはJR北海道が2017年7月から公開している「Kitacaエリア列車運転状況」からデータを取得し、これを視覚化しているものになります。

このKitacaエリア列車運転状況は2016年12月にJR北海道が「札幌駅列車運行情報」として試験的に公開したものが最初となります。このときは提供が札幌駅のみとなっており、しかし、札幌駅に向かって通勤する人にとっては札幌駅の到着側だけでもモニターすれば、自分の乗る列車がどこまで来ているかを(ざくっと)わかる機能としてはありました。しかし、札幌駅のみの提供では、帰宅の便が遅れているかどうかを確認するのは、札幌駅始発の列車しか無いならばともかく、現実に複数の画面を見て判断するしか無く、一般的に利用できるような代物ではありませんでした。

JR北海道 2016.12.21
「札幌駅列車運行情報」の試験モニター公開を開始します
https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/161221-2.pdf




「札幌駅列車運行情報」は元々各駅の情報を閲覧することが可能な仕掛けとしては有していたような画面でしたので、その拡大が期待されていましたが、2017年7月からこれをkitacaエリア各駅(小樽-岩見沢・札幌-苫小牧・札幌-北海道医療大学)に拡大しました。これにより帰宅時も自宅最寄り駅の到着列車を見れば、遅れ、運休が表示できますので、かなり使いやすくなったと言えましょう。

JR北海道 2017.07.12
「Kitacaエリア列車運転状況」の試験モニター公開開始について
https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2017/170712-4.pdf




しかし、折角の情報ですが、視覚的にわかりにくい面は拭えません。列車の大まかな走行位置と○分遅れの表示ですし、あくまで列車の一覧の中から乗りたい列車を探すことになり、列車の順序が入れ替わっていたりしますと、んーもう少しなんとかならないの?って残念さを思うのです。折角のツールを生かし切れていない。
なお、この「Kitacaエリア列車運転状況」は2019年に若干仕様を変えて多言語対応になったものの、表示内容に大きな変更は無く、現在に至っています。

なお、北海道新幹線の列車位置情報は後述する「JR東日本アプリ」で確認が可能です。


JR他社の列車位置情報提供状況

●JR東日本
2014年に公開されたスマートフォン用アプリ「JR東日本アプリ」で京浜東北線の在線位置を表示開始。2015年より行き先などの情報を表示、2016年より東京メトロ・東急などと連携し他線直通列車の表示、遅延情報等に対応。2017年より新幹線などにも拡大しています。

また、「JR東日本アプリ」で表示していない地方路線は2014年よりWEBサイト「どこトレ」による列車位置情報の提供が行われています。この提供路線も順次拡大し、現在ざっと見たところJR東日本の全ての路線でアプリまたはWEBサイトで列車位置情報の提供が行われているようです。津軽線末端のような閑散路線でも対応してるのが凄いのですが、特段の信号設備のない途中駅でどう位置を取得しているのかが気になるところです。

JR東日本
JR東日本アプリ
https://www.jreast-app.jp
どこトレ
https://doko-train.jp/





●JR東海
比較的に情報提供の消極的な印象を持っているJR東海ですが、2019年より新幹線、在来線両方での列車位置情報を提供しています。新幹線に至っては発着ホームの表示もあり、視覚的に楽しめる構造でもあります。


在来線についても名松線でも対応しているところを見ると、JR東海は在来線も一定の投資が行われていることがわかろうというものです。

JR東海
https://jr-central.co.jp





●JR西日本
2017年に公開されたスマートフォン用アプリ「JR西日本 列車運行情報アプリ」による列車位置情報の提供が行われています。ただ、地方路線の提供は限られており、全路線での提供は行われていません。新幹線に関してはJR東日本やJR東海で提供しているので、JR西日本単独では扱わないのかもしれません。


JR西日本
列車の遅れや運休情報
https://www.jr-odekake.net/railroad/service/info.html





●JR四国
2019年にWEB「JR四国列車走行位置情報サービス」を開始して、列車位置情報の提供を行っています。概ね表示はJR西日本準拠でしょうか。しれっと貨物列車等の乗れない列車が表示されるあたりが、どちらかと言えばマニア向けというか業務用転用な感じなのでしょうか。予土線や牟岐線が未対応に見えます。


JR四国
JR四国列車走行位置情報サービス
https://train.jr-shikoku.co.jp/index.html





●JR九州
2016年に公開されたスマートフォン用アプリ「JR九州アプリ」による列車位置情報の提供が行われています。どれどれという機能としてWEBでもリリースされているようにGoogle検索すると出てくるのですが「JR九州およびJR九州グループ会社社員以外の使用を禁止します。」とか書いてある謎のサイト(しかもGoogleで検索されるのはその中の列車位置情報画面だ)が見えるのが不思議です。JR九州さん大丈夫?(とりあえず紹介はしない)


ちなみに列車位置情報は信号場や貨物駅なども表示され、「行先表示の無い謎の列車」は貨物列車等なのかもしれません。どちらかというと業務用を転用した感がありますね。ただ、三角線や日南線など対応していない路線もあるように見えます。
なお、アプリ自体は遊び心があって、時刻表等も提供している、ある程度理想の形に見えます。

JR九州
JR九州アプリ
http://www.jrkyushu.co.jp/app/lp/




遅延運休情報提供にも「遅れている」JR北海道の体制

さて、JR他社の状況を見てきましたが、列車位置情報を視覚的に提供していないのはJR北海道だけという結果になってしまいました。列車位置情報自体は公開されているので、決して情報提供自体が劣っているわけではないのですが、視覚的に見えなければ、頭の中で「この辺かなぁ」と考えなければならないということは、その地域に不慣れな人は列車を利用することが難しいという面が出てきます。また、遅延列車と定時運行列車が同時に走っていて列車順序が入れ替わっても、表形式ではわかりにくいのです。

さらに、列車運行情報の表示方法にも問題があります。
当サイトではこれまた30分に1回JR北海道の列車運行状況画面のテキスト表示を取得してデータベース化していますが、2月28日にかなり不思議な表示がなされました。
https://traffic.north-tt.com/03_jrh_incident.php?ins_date=202102281830

この日、18時の取得まで、列車は「平常運行」の表示でした。しかし、18時半の取得で、出発時刻の過ぎた17時50発の快速ニセコライナーの運休を表示しています。「運用上の都合」ですから車両故障かもしれないと思いましたが、この列車が小樽で分割されて後ろ3両の車両で運行される小樽21時35分の倶知安行きも運休。さらにその後小樽発の長万部行きなど計5本を運休しました。
この日、倶知安駅の設備を共用する倶知安保線管理室の社員の感染、そして濃厚接触とされる運転士、駅員を含めた多数の職員が一斉に勤務できなくなり、列車を運休せざるを得なくなったということのようです。

JR北海道 2021.02.28
当社社員の新型コロナウイルス感染について
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20210304_KO_Hakodate%20line.pdf




そして28日の5本と3月1日の函館本線長万部-小樽の31本の列車を運休。これはこの区間の運行列車が40本ですから、ほぼ全ての列車を運休することになるという大規模なものでした。
しかし、JR北海道の公式サイトの情報ではこんな表示になります。


「私の朝乗る列車は動くのか動かないのか?」をこの表示で理解できますでしょうか?報道も「函館線」の一部が運休ですから函館近郊の人も旭川近郊の人も全く無関係なのに、全く伝わらないのですよ。


私のTwitterで、運休、代行バス便を表示してみましたが、これでも正直わかりにくいんですね。これ、あくまで個人がやってることで、このくらい公式がやらなければならないのではないでしょうか。

もみじの研究ノート 2021-03-04
JR社員の感染による、山線の大規模運休を振り返る
https://momiji-3539.hatenablog.com/entry/2021/03/04/151800



他人様のブログを紹介しましたが、おっしゃるとおりで、社員のコロナ感染という非常事態だったとはいえ、現地は混乱し、列車利用客に必要な情報が伝えられず、さらに、これから列車を使おうとしている人に対する告知も非常に杜撰であることを露呈しているともいえます。日曜夜の本社も非常に手薄な状況で、今や最小限の人数で運営しているJR北海道にできることが少ないのはわからないでもありませんが、では、不測の事態が発生した時にどう利用者に情報提供するのか、どう案内して代替交通を確保するのかしないのかも含めて、最低限のシミュレーションもないのか?と疑問を憶えます。

最もダメなのは「詳しくはホームページで」と案内したホームページがあまりにもわかりにくいことです。始発駅と時刻を列挙して運休です!で案内終了ってことは、途中駅の利用者は、この場合例えば余市駅の利用者は、自分の乗る列車がどこが始発かを調べて、それが運休かを1本1本調べてやっと「どの列車が運休なのか」を知れるって、あまりにも客舐めてるでしょ。以前からですけど。

(倶知安駅で発車を待つH100形)
駅に行く前に、自宅である程度状況がわかるサイトの構築、もうJR東日本に頭下げて「どこトレ」の北海道版を構築して貰うくらいの情報提供体制を考えて貰わないと困るのです。



それ以上にどうしようもない北海道内バス会社の運休・遅延情報提供体制

最終的に記者クラブで運休本数を提供することでJR北海道の運休本数は各メディアから提供されます。彼らにとって運休の中身はどうでも良くて、JRは何本運休したという数字の情報だけが欲しいので、毎度北海道新聞は大雪が降った記事はどのタイトルにも「JR何本運休」と書くわけです。

北海道新聞 2021年03月02日
道内大雪 JR702本運休、特急全て 共和の国道で雪崩
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/516898


北海道新聞 2021年03月03日
春の大雪、住民うんざり 上川管内、JR全便運休/臨時休校/ハウス倒壊
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/517162



なかみにJRの内容が入ってるかどうか関係なく、タイトルにJR運休を入れれば記事としてOKという観点になります。


しかし、本来市民の足である路線バス、高速バスの運休については、マスコミから報道されることはほとんどない上に、事業者からもほとんど提供されていません。以前も書いた北海道中央バスのWEBサイト、運休は表示されますが、どれだけ遅延しても表示は全くありませんので「高速おたる号は通常運行!」なんてバス停に行ったら実は高速通行止めで国道運行で高速上バス停は経由しておらず、大幅に遅延していても全く利用者に情報は伝わりません。

今は、一部のバス会社がバスロケシステムを稼働させていますが、共同運行便も各社で別対応ならば状況は何度も複数社サイトを見なければ情報が得られません。毎度言いますがJR北海道以下の落第点です。話になりません。

こんな状況でバスの利用者が少ないとか言ってたって、最初から乗せる努力してないでしょって話なんですよ。毎度、北海道内の交通機関を一括に調べられる仕掛けが必要と言っていますが、全く構築される気配がありません。北海道バス協会のサイトに何か情報がありますか?笑わせるなってほど杜撰な路線図があるだけですよ。何やってるんですか?北海道庁のこのサイト、以前もダメサイトの見本みたいに貼っていますが、ろくに改善されていません。

北海道庁
北海道 旅の安全情報
http://safety-travel.jp (現在はアドレスが変更されていて、詐欺サイトに接続される恐れがあります)




ご冗談でしょ?ってサイトですね。


札幌圏列車位置サイトの構築とシステム

さて、当サイトは誰かに対して利便を提供する目的では無く、純粋に自分がJR通勤で利便が高いことと、自身のプログラミングやデータベースの勉強の一環としてこのサイトを提供しています。

このサービスはWEBサイトを表示するサーバ(今このページを表示しているデータが入っているサーバ)の他に、自宅に1台Windowsのサーバを起動し、10分おきにJR北海道の「Kitacaエリア列車運転状況」にアクセスして列車の運休情報と列車位置情報を取得します。取得は列車の終着列車が存在する各駅の到着時刻で行い、テキストファイルに整形します。

データ取得時に、当サイトの北海道鉄道時刻表で使用している駅コード、路線コードを付与して、これを表示用サーバに転送します。この間隔が10分間隔であり、当サイトで表示している「札幌圏列車位置」の更新間隔になります。もちろんこれをもっと頻度高く取得することは可能ですが、JR北海道のWEBサイトの負荷を考慮していることと、「Kitacaエリア列車運転状況」がjavascriptにより端末側で表示を生成する仕様ですので、取得側サーバの負荷も考慮したものです。

WEBサーバ側はPHPにて書かれており、転送された運行情報から当サイトの北海道鉄道時刻表の列車データを呼び出して、列車番号を確定します。収集した情報の中に列車番号や個々の列車を確定できるだけの情報が付与されていませんので、ここでは、駅の到着時刻、種別情報など、複数のキーから列車番号を確定して、さらにその列車が現在どこを走っているかを確定します。

列車番号と列車位置が確定していれば、停車駅の定刻と収集時間の差が「遅延時間」となりますので、これを表示します。「Kitacaエリア列車運転状況」の遅延時間と異なる遅延時間が表示されるのはこのためです。両方を表示しているのは、どちらを重視するか、利用者に委ねる理由でもあります。
(これは次の停車駅への到着が既に遅れている場合、到着前に遅延時間が表示されている=さらに遅延が拡大していることがわかること、そして「Kitacaエリア列車運転状況」は始発駅発車時点では遅延表示されないため、計算で求めている当サイトの遅延情報は始発駅発車の遅延も表示できるという利点があります)


なお、「Kitacaエリア列車運転状況」ではありますが、苫小牧駅で取得できる情報に東室蘭方面があり、苫小牧駅を経由する室蘭・東室蘭発の列車、函館発の特急列車の位置情報は取得が可能です。同様に函館線長万部-小樽(下り)、函館線岩見沢-旭川・名寄・上川(上り)、石勝線南千歳-新得・帯広・釧路(上り)、室蘭線苫小牧-岩見沢(区間列車を除く上下)は取得できていますので、これを表示するように改良しています。しかし、反対方向や区間便は表示されないので、あまりこの区間を表示する意味はありません。趣味的要素だけでしょうか。

説明にも書いていますが、個人がこんなサイトを作る理由はありません。JR北海道が公式的に位置情報を提供するサイトを公開していただいたなら、当サイトはすぐにでも閉鎖することになります。そもそも10分毎にしか取得しませんから現時点の列車位置は推測でしかありませんし、今回不具合修正でかなりリニューアルしましたが、元データが列車を特定できる情報を表示していない以上、誤った列車を表示している可能性もゼロではありません。臨時列車や時刻変更の対応も難しいものです。

あくまで個人的には、視覚的に運行状況がわかりますので、作った本人としては満足。マニア的にも、プログラムテクニック的にも、かなり勉強になったのもあります。しかし、こんなものが、検索で上位に出てくることはダメなことです。

私個人的には、北海道全体で交通網を一覧できるくらいのサイトが構築されることを願っています。

北海道の交通関係 JR北海道 サイト更新情報 列車位置情報 輸送障害

検索入力:

記事カテゴリ