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北海道の交通関係
北海道の交通関係サイト終了のお知らせ
当サイトは終了することといたしました。本件に関しましては以下をご確認ください。
当サイトは2023年12月末で閉鎖することといたしました
えきねっとリニューアルでJR北海道の列車は使いやすくなった?
2021/06/29
JR東日本の指定席予約サービス「えきねっと」が2021年6月27日から大幅にリニューアルされました。
当サイト管理者は、この「えきねっと」のサービスを特に割引サービスの「えきねっとトクだ値」で愛用しており、普通列車利用のきっぷが使いにくく、割引率の高い南千歳-帯広などをよく使っております。
また、新千歳空港-札幌-小樽の快速エアポートの指定席は、発券前は予約の変更を何度も可能ですので、そんな使い方もしてます。
JR北海道は、以前自社で指定席の販売サイト「JR北海道予約サービス」を持っていましたが、2017年1月31日をもって終了し、JR東日本の「えきねっと」サービスを使うことになります。自社の往復割引切符や特急回数券などのサービスを縮小し、「えきねっと」に統合することでのコスト削減を狙っていたとも言えましょう。
片道でも割引を行う「えきねっとトクだ値」などのサービスが使えるようになった利点はありましたが、ネット上の会員サービスである「えきねっと」に対して、当日窓口で割引切符を買えなくなった区間や、特急回数券の廃止、既存の割引切符の方が往復では安いなどの批判もされることになります。
北海道新聞 2017/09/13
JR「トクだ値」得じゃない 遠軽―札幌 Rきっぷが安く
> 【遠軽】インターネット予約限定で道内の特急列車料金が最大55%引きになるJR北海道のサービス「えきねっとトクだ値」で、10月から対象に加わる遠軽(オホーツク管内遠軽町)―札幌間を往復した場合の料金が、既存の指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)よりも最大1700円高いことが分かった。誤って購入する人も出そうだが、現時点で利用者への周知はしていない。
北海道新聞 2017/09/13
<岐路に立つ鉄路 石北線、釧網線>JR特急予約 ネット割引 オホーツクにも 来月から最大55%お得 利用促進に期待/バス会社は危機感
> JR北海道は10月1日乗車分から、インターネットによる予約限定で特急列車の運賃が割引きになるサービス「えきねっとトクだ値」を、オホーツク管内発着便にも適用する。札幌や旭川行きの運賃が通常価格の最大55%引きになり、路線維持を目指す関係者は利用促進を期待。片道だけで購入できる使い勝手の良さはあるが、車内販売が未整備であるほか、遠軽―札幌を往復した場合のみ、現行の指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)を使った方が安くなり、効果を疑問視する声もある。
これ、北海道新聞は全道面と地方面で大々的にとりあげます。「えきねっと」の割引は片道でも割引して売っている切符であって、現在遠軽-札幌の「えきねっとトクだ値」は 直通5,550円。旭川経由2列車で2,340円+2,860円で5,200円。指定席往復割引のRきっぷは夏季9,270円(冬期10,380円)なので、往復するならこちらが安い。ただ、JR北海道にしてみれば片道でも乗って欲しいという意識もあるだろうし、遠軽-旭川なら往復割引はなく普通運賃である2,860円よりも特急バスの運賃2,360円よりも安いという逆転現象もあるので、調べて買えれば利用者に充分メリットがあるともいえるんですね。
実際のところ、高速バスだろうが特急列車だろうが、時間帯や運賃比較して使うわけで、特定の事業者で往復にしちゃうと帰りが固定されてしまうというのは不便。片道でも割り引いてくれる「えきねっと」は個人的に嬉しい制度で、積極的に利用しています。
「えきねっと」の今回のリニューアルでは、かなり大幅な変更があり、便利になった部分と、あれ?これは不便では?という部分があるように見えますので、いくつか書き出したいと思います。
JR北海道からのえきねっとリニューアル告知
JR北海道
「えきねっと」がリニューアル 列車のご予約、ご利用がより便利になります
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/210413_KO_Ekinet.pdf
(見ることができない場合)
https://traffic.north-tt.com/txt/20210629_01.pdf
「えきねっと」全体の部分では
・クレジットカード専用から、コンビニ・金融機関・駅での決済が可能(一部商品除く)となった
・受取用QRコード表示で、指定席券売機で簡便に発券・受け取りが可能
・チケットレスサービス・指定席券売機発券でJREポイントを付与
というのが大きいでしょうか。クレジットカードを持たない層、また、学生などでも利用できるようになったのは大きいですね。(一歩進んで若年層割引もできたらいいですね)
「えきねっとポイント」が終了し、JR東日本のJREポイントが付与されます。チケットレスサービスは新幹線以外北海道内ではかなり限られるので、ほぼ指定席券売機発券の0.5%付与程度しか得ることはありませんが、個人的にはモバイルSuicaへの還元となりそうです。(kitacaには還元チャージできないし、道内駅ビルでもポイントを使えないので、基本的に北海道民が使えるのはモバイルSuica還元くらいではないだろうか?)
また、JR北海道に大きく絡む新サービスがあります。
・「えきねっとトクだ値(チケットレス特急券)」設定
ICカード乗車券のKitaca利用可能エリアのみとはなりますが、札幌-岩見沢・札幌(新札幌)-苫小牧の区間限定で窓口や指定席券売機で発券することなくチケットレスで利用できるというものです。
・北海道フリーパス・大人の休日倶楽部パスの購入
「えきねっと」上で北海道フリーパス・大人の休日倶楽部パスを購入できるようになり、このきっぷで利用する指定席券も「えきねっと」上で予約し、乗車当日に駅の指定席券売機などで発券できるようになります。
(北海道フリーパスの「えきねっと」での購入画面。指定席券売機での引き換えの場合JREポイントも付与される。購入時に指定できる列車は1つだけなのかしら。あと旭川乗り継ぎの指定席について1列車として扱うのは多分可能と思うが、未確認です)
2021年7月15日追記
北海道フリーパスで旭川でサロベツ号・大雪号とライラックを乗り継ぐ場合、1列車として指定席利用1回として付与できました。
リニューアルした「えきねっと」を北海道民的な利用として見てみる
JR東日本のサービスである「えきねっと」を北海道民として、利用しやすいかをいくつか見てみます。●特急列車の指定席購入
まず、基本的な購入です。「えきねっと」サイトに接続して、先にログインを済ませておきます。

(以前の画面に比較するとだいぶシンプルになりました)
トップページから利用したい発駅・着駅・片道・往復・日時・人数といったところを入れて検索するという形になります。以前は新幹線や特急列車などの区間を先に設定していましたから、北海道から検索する意味ではかなり「わかりやすく」なりました。
旧えきねっとの表示
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(トップページから、多分鉄道利用に詳しくなければイマイチどれ押していいかわからなかったと思う)
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(「北海道内特急・快速エアポート」表示が視線の中になく、わかりずらかったと思う)
駅名の選択は直接入力も可能ですが「旭川」を入れた時にJR東日本自社線の秋田県にある「泉外旭川」が先頭に出てきたり、若干このあたりは慣れが必要です。
ただ今までと同様の「路線から選択」ができます。「北海道内特急・快速エアポート」表示はここに出てくるんですね。ここから目的の列車がわかっていれば、駅選択は簡便でしょう。
(「路線から選択」画面が使える)
「列車を検索する」ボタンを押したら、列車が出てくる前に、注意事項が出てきます。北海道が絡むと必ず出てくるのかのチェックはしていませんが、東海道新幹線関係は注意してね、そして、結構大事な表記がありますよ。このあたりは、後に触れますので、そのまま続けましょう。
(ご注意事項の画面)
今回は、稚内から札幌までを検索してみました。意図した列車が出てきました。稚内から札幌への特急列車は、現在直通が1往復あり、2往復は途中の旭川で乗り換える必要があります。この乗り継ぎの列車がどのように出てくるかな?というのが関心でした。リニューアル前の「えきねっと」では直通列車のみしか表示してくれず、「えきねっと2列車乗り継ぎ申込」という別メニュー、しかも、乗り継ぎでは「えきねっとトクだ値」が表示しないため、検索から1列車ずつ購入するのも不満でした。
(検索された列車は乗り継ぎ対応で、しかも「トクだ値」表記まである!)
「きっぷ・座席の種類選択へ進む」を押してみます。両方の列車も「指定席」をチェックして・・・あれ?「トクだ値」どこいきました?
(「割引無し」の特急料金が表示されています。「トクだ値」はどこ?)
結局、ここは変わらなかったんですね。折角の2列車乗り継ぎを表示するのに、トクだ値は単列車でしか受け付けない模様です。
(なお、函館-北見で検索して、特急北斗・特急ライラックの乗り継ぎの場合、このように両列車で「トクだ値」を表示します。札幌-旭川乗り継ぎ-網走・稚内方面は2つの特急列車を1つの列車として特急券を発券する関係上このような形になっているようです。これは、本末転倒な感じがします。改善を期待)
(稚内-旭川のみで検索したら、当然のように「トクだ値」を表示しました)
これが乗り継ぎ2列車で、1枚の券になる必要は無いので、トクだ値を表示して購入できないかしら。もちろんこんな面倒な制度、JR東日本には無いので、無視できるって事なんだろうけど、凄く不親切に感じます。旭川での2列車乗り継ぎは別々検索ね、じゃぁ、シートマップを・・・
(サロベツ号の表示シートマップ!シートマップはどこですか?)
リニューアル前の「えきねっと」も、しばらくは対応していなかったJR北海道の特急列車のシートマップですが、まさかリニューアル後非対応になるなんて予想もできませんでした。
(ライラック号の表示にはシートマップ、あるやん!)
ライラック号にはシートマップ表示がありました。ライラック号で表示したシートマップ。非常に良いです。「札幌方面」「旭川方面」が表示され、トイレなどの設備も表示します。またリニューアル前不評だった「号車の変更」で指定席の無い車輌を選択してエラーを表示するようなこともなく、編成から車両を選択できます。これならトイレがある側とか、かなり便利。当サイトではJR北海道の特急列車シートマップを公開していますが、これはリニューアルに合わせて書き換えなければならないでしょう。
North-tt
えきねっとの「シートマップ」がわかりにくいので、オリジナルシートマップ作成
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=1007
だからこそ、JR北海道の長距離特急車両のシートマップが、今回リニューアルでなくなってしまったのはとても残念です。これはコロナ過である現在、減車や車両繰り的に現時点で表示しないという話だといいなと思っていますが、できる限り速やかに対応頂きたいものです。
●快速エアポートの指定席購入
快速エアポートに関しても、同様に区間を入力しますと表示します。ただ、ここでは「本数が多いからこそ」の難点があります。早朝と夜間は新千歳空港駅を通過する列車は快速エアポートだけですので、新千歳空港の発着ですと、出てくる列車は意図する快速エアポートとなるでしょう。
しかし小樽方面ですと、普通列車が出てくるようになります。これは、他の区間でもあくまでも「乗換案内」的な意図があるので、その時間に出る列車を表示することになるのでしょう。乗車券単独も買える「えきねっと」としては意味はあるとは思いますが。
(普通列車が検索される)
検索条件には「直通列車のみで検索」(「新幹線の乗り替えなし」という表現があるが、在来線でも適用される)があるので、先の特急接続列車はともかく、乗り替えなしという選択で検索した方が意図した列車はでやすいかもしれない。気持ち的には「特急列車のみ」なんてのも欲しい。札幌-網走で釧路経由とか出されても、正直困るので。
(「新幹線の乗り替えなし(直通列車のみで検索)」というオプションがある)
なお快速エアポートはシートマップに対応しています。
(快速エアポートのシートマップ。ただしトイレ位置などの表記はない)
●のって楽しい列車の申込
リニューアル前も観光列車等の申し込みはJR東日本自社線内のみの対応でした。リニューアル後も北海道を含めたエリア外は非対応です。
(のって楽しい列車の申込ページに北海道の観光列車は表示されません)
しかし、トップページから区間を指定(富良野-美瑛など)することで観光列車の購入自体は可能です。
(旭川-富良野のノロッコ号も予約可能)
(ノロッコ号のシートマップも表示される。3列のボックス座席と、窓側を向けるベンチ座席があるので、JR北海道サイトのシートマップと比較して購入したい)
JR北海道
列車ガイド 富良野・美瑛ノロッコ号
https://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr027_01.html
リニューアルした「えきねっと」の注意点
リニューアル後の「えきねっと」にはいくつか以前と取り扱いが変わったための注意点があります。●指定席利用可能企画券での「えきねっと」利用指定席付与の終了
以前の「えきねっと」では、特急指定席往復割引切符(Rきっぷ)など指定席利用可能なきっぷを使用する場合、切符購入時に指定席を付与していなくても、あとから「えきねっと」で指定席を予約し、当該のきっぷとともに駅窓口提示、指定席券売機に入れることで、指定席を付与することができました。この制度が今回のリニューアルでできなくなってしまいました。

(「えきねっと」リニューアルに関する告知は指定席券売機にも貼られていた)
北海道フリーきっぷは今回「えきねっと」から購入できるようになり、「えきねっと」上で指定席の発券ができるようになっていますが、「えきねっと」で購入できない指定席利用可能企画券での「えきねっと」での指定席付与はできませんので、ご注意ください。(以前のように無割引指定席を購入すると、そのまま請求されますし、取り消し時は手数料がかかります)えきねっとで往復割引切符を購入できるようになるのが便利かもなぁとは思いますが、逆に、そのような紙チケットを排していくのが今後の流れなのでしょう。
●在来線チケットレス特急券の利用
札幌-岩見沢・札幌(新札幌)-苫小牧には今回チケットレス特急券が利用できるようになります。
このチケットレス特急券ですが、新幹線e-チケットサービスとは異なり、直接的にICカードに情報を書き込むわけではありませんので、この区間を利用するだけでしたら特段ICカードを「えきねっと」に登録する必要はありません。

(特急すずらん号の「チケットレス特急券」購入画面)
予約後にICカード、または乗車券で指定された席に乗車すれば、通常車掌による指定席のきっぷの確認はありません。(きっぷの確認があった場合は、申込み完了メールまたは「えきねっとアプリ」などを提示することになりましょう。そのためえきねっとアプリなどの用意はあった方が良いと思います)
なお、今回「えきねっと」リニューアルにあわせて、札幌-岩見沢に設定されていた、定期券と組み合わせて利用可能であった定期回数特急券(4枚綴り2,120円)が廃止になります。1券片あたり530円で特急自由席を使用可能でしたが、これは6月30日で廃止となります。
通常の自由席特急料金630円を使用するか、指定席として使用可能な「チケットレス特急券」630円を使用するかとなると思われます。なお、「チケットレス特急券」は9月30日まで割引されており、10月1日からは750円となる予定です。
・札幌-苫小牧価格比較
高速バス運賃 1,450円
JR普通運賃 1,680円
乗車券往復きっぷ 2,640円(片道1,320円)
すずらん号オプション券 340円(乗車券往復きっぷと同時使用特急券)合計片道あたり1,660円
すずらん号えきねっとトクだ値 2,180円(35%引き)
自由席特急券 1,150円(別途運賃・定期券等が必要)
今回のチケットレス特急券は1,170円(10月1日~1,340円)に乗車券、定期券等が別途必要ですので、一般的な利用にはあまり繋がらないように思われます。
・札幌-岩見沢価格比較
高速バス運賃 880円
JR普通運賃 970円
Sきっぷ 1,980円(往復券。特急利用可能・片道990円)
定期回数特急券 2,120円(定期券併用のみ使用可能自由席特急券。4枚回数券。1券片530円)
こちらも、チケットレス特急券は通常630円(10月1日~750円)に乗車券、定期券等が別途必要ですので、一般的な利用にはあまり繋がらないように思われます。
●北海道新幹線「えきねっとトクだ値」が新幹線eチケットサービス専用に
「えきねっとトクだ値」での「トクだ値」割引利用の場合「新幹線eチケットサービス」専用になってたんですね。(今回のリニューアル前からだったようで、「えきねっと」で新幹線に乗っていなかったので気がつきませんでした)
JR東日本
「えきねっとトクだ値」をご利用の場合
3座席・商品選択ページで「トクだ値」、「トクだ値チケレス」を選択
https://www.eki-net.com/top/jrticket/guide/reserve/tokudane.html
>新幹線区間での「えきねっとトクだ値」商品は新幹線eチケットサービス限定商品のため、きっぷの種類は「新幹線eチケット」を選択してください。
確かにそう書いてあります。実際に検索してみます。
(北海道新幹線区間は「お先にトクだ値スペシャル」で早期予約すれば約半額で乗車が可能。しかし「きっぷの種類」が「新幹線eチケット」と表示されている)
(同じ画面で「紙のきっぷ」を選択すると無割引の運賃・料金しか表示されない)
これは今までJR北海道内を利用の方は、意識してこなかったと思います。道内完結の列車では、上記在来線チケットレス特急券でも、交通系ICカードの紐付けは不要です。新幹線利用の場合でも、今までは紙でのきっぷ受け取りも可能でしたので、特段不便はありませんでした。
新幹線区間の割引を受ける場合は交通系ICカードが必須になりましたので、今後は北海道での利用者もICカードの「えきねっと」への登録を行った方が良いかもしれません。
ICカードの紐付け方法は「えきねっと」会員メニューから「ICカード情報の登録・変更・削除」で登録します。定期券としてKitacaを使用している方は、そのカードを、モバイルSuicaなどを使っている場合はその携帯電話のSuicaを登録しておきます。
(えきねっとでのICカード登録画面)
ところで、同行者がいる場合はどうしましょう?
新幹線eチケットは席毎にどのICカードに席を紐付けるかという登録を乗車前に行わなければなりません。
JR東日本
ICカードと座席の紐づけについて
https://www.eki-net.com/top/jrticket/guide/reserve/ic_link.html
>最大6枚分のICカード情報を保存することができます。
「えきねっと」の同時予約枚数は6席ですので、これで間に合うって事でしょうね。友人同士とかの場合でも事前にICカード番号を聞いて紐付けておく必要があります。
(最悪、新品のSuica・Kitaca等を2000円で購入、購入時チャージされている1500円分でお弁当とか買って、旅行後にSuica・Kitacaを払い戻せば、デポジット分の500円は返金されるので、実質的には無料でICカードを使うことはできますが、あまり推奨できるものではありません)
結局便利になった?不便になった?
あくまで私の使い方では、わかりやすくなったと思います。シートマップなどが表示されない点は、今後改善されるとは予想しますが(リニューアルでできなくなったのはかなりの減点で、こういうところが批判されるところだと思います)それ以外は、自身が使う分には不便は無さそうに思えます。なお、乗り継ぎ的に翌日になる場合
「翌日4時以降に出発する新幹線・特急列車を含む経路のためお申込みできません(03)」
としてエラーになります。
ほぼ唯一残った夜行列車「サンライズ出雲・サンライズ瀬戸」はこの状況にならず指定席(ノビノビ座席)だけ予約できるようです。
また、道内完結でも木古内-稚内などを検索すると
「新幹線・特急列車を合わせて4列車以上のためお申込みできません(01)」
としてエラーになります。北海道新幹線はやぶさ-特急北斗-特急ライラック-特急サロベツと乗り継ぐと4列車なので、個別に予約しなければならないということですね。
乗る列車が確定しないと乗車券も出せませんので、乗車券も「えきねっと」で出そうとするとちょっと困難です。また、1日あたり4列車以上も予約できない制約になっているように見えます。新幹線が札幌まで開業した後はほぼ問題にならないと思いますが、まだ道内完結移動であっても場合により乗り継ぎが必要ですし、東京-網走とかでも同様な問題が出ますので改善して欲しいかなとも思います。
とはいえ、拠点間の割引切符利用などは、かなり便利に使えそうに見えます。
むしろ「拠点間の割引切符利用」のためのシステムだと割り切らないと「えきねっと」利用は利便を感じられないのだと思うのです。
航空の予約システムは、空港間である例えば東京(羽田)-札幌(千歳)を予約しますが、では千歳についたらどうするのか?ってのを航空会社の予約システムでは特に意識しないんですね。
なぜ新幹線は「東京-函館」を検索させて、新函館北斗-函館の選択をユーザーに委ねますか?なんですね。

(そうかそうか17,410円なんだって下画面に)

(乗車券を申し込む?申し込まない?しかも、この区間ICカード使えないから、申し込まないと現地では「ご面倒」なことになる。しかし、せっかくのeチケットを新函館北斗-函館のためだけに窓口や指定席券売機で引き返させるのも不便。しかし、それを選択しないとシステム上先に進めない)
よくわからないから、こんどは、「紙のきっぷ」を選んだら最初に出てくるのは割引なし11,330円って、安い!と思ったら当然乗車券別です。このユーザーインターフェース鉄道に詳しい人しかわからないでしょ。
私は「えきねっと」を「新幹線・特急停車駅オンリー」の簡便な予約システムにした方が良いと思うんですよね。その上で「新幹線駅・特急停車駅からのオプション券」を(見た目的に)割引で出すような形の方がいいんじゃないかなぁって思うんです。もう、新幹線は発券されるとしてもeチケットのような乗車券特急券一体システムに変えた方がいいんじゃないかな。新幹線駅から在来線、もう地方はほぼ機能しないんだから。
もう、鉄道を利用する人は全く制度を知らないって前提にして、拠点Aから拠点Bを結ぶという形そして、拠点駅からはMaaS的に地域交通割引一日券みたいなのが選択できる(東京なら都区内パス的なきっぷをオプションでどうですか?みたいなね)形。
普通の人に乗車券と特急券って基本のところも全く理解されていないでしょ。
で、鉄道好きからは一周乗車券が出せないとか、連続乗車券が~とか、そんなものマニアしか使わないし(もちろん私知ってます的な人が使ってるのは知ってるけど、そんなきっぷ「えきねっと」じゃなくていいでしょ)そういうものを使わなくて良いような鉄道に変えなきゃ、もう一般の人鉄道使ってくれない。私はそう思います。
札幌-北見検索すると、千歳-女満別・札幌駅前-北見バスターミナル・札幌-北見(特急)が出てきて、時間と価格が選べる。それが求められてるものではないかと思います。JRの列車だけしか予約できないのに、乗り継ぎで安くなる「トクだ値」指定席の特急を選ばせる的なことすらできない「えきねっと」はとても物足りなく感じます。
また、新幹線のような直通区間が決定している場合は以前のように一定の前後列車の空席一覧が出た方が利便が高そうにも思えます。選択肢がほぼ新幹線しか無い地域は、それでいいんだと思うんです。
文句言いながらも「えきねっと」は、以前のユーザーインタフェースに比較すればかなりよくなっていますので、個人的には今後も使っていこうと思っています。でも、次の世代に、特に航空やバスのネット予約やチケットレスサービスになれた世代に受け入れられる「えきねっと」になるには、もう少しかかるかなぁというのが実感です。
2021年7月8日追記
JR北海道の長距離特急のシートマップ選択対応が行われたようで、私の調べた限りフラノラベンダーエクスプレスも含めて各列車シートマップ対応が行われた模様です。
(オホーツク号で検索してシートマップのボタン表示を確認)

(シートマップ表示が出ます)

(ただ、遠軽駅で列車の向きが変わることに対しての表記などはありません)

(網走-遠軽に関しては正常な向きで列車編成が検索されますので、遠軽を挿む場合にちょっと気をつける必要がありそうです)
いずれにしても比較的早く対応頂いたのは、本当にありがたいことです。ある程度他者と席を離した席の購入もできますので、積極的に使って行きたいところです。
2021年9月追記
実際にえきねっと在来線チケットレス特急券を使ってみました。北海道版えきねっと在来線チケットレス特急券を使ってみました
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=1074