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北海道の交通関係
函館線長万部-小樽の全踏切に行ってまいりました
2021/11/19
当サイトではこれまでも北海道内の各路線の踏切を見てきています。今回、カテゴリタグ「踏切」を作りましたので、踏切に関する記事はこちらも参照いただければと思います。
廃線になりました札沼線、日高線は確認できましたが、夕張への石勝線支線は結果的に廃線後の訪問でありました。
今回は函館線の長万部-小樽間です。歴史の長い路線でこの区間の全通は明治時代の1904年であります。100年以上前の路線を今も維持してきているというのがすごいことではありますが、逆に言えばトンネルなども含めてそれだけの老朽施設が多々維持されているということにも考慮が必要でしょう。
まず、Googleマップに設備をプロットします。例によって各踏切などを選択すると写真が表示されるようになっています。
踏切は一つ一つに住民や使う人がいて、地域にかかわってきたといえます。また、踏切の名称にはその路線が開業した当時からつけられているものが多数ありますので、その時代背景を知る手がかりになるというものもあります。
踏切に設置されている踏切名称と距離表示は1m単位での起点からの距離が記載されています。一般的な鉄道ファンが知ることができる路線距離はこのような施設記載のものを見るしかありません。
踏切を趣味にしている方はあまり多くは無いとは思うのですが、その踏切も路線以上に安泰ではないことも示唆されています。
JR、踏切削減を推進 5年で26カ所 コスト、事故減強調 廃止なら迂回…反対する自治体も
2021年11月05日 北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/608070
> JR北海道が踏切の削減に取り組んでいる。利用の少なさや事故の危険性の高さなどを理由に、2017~18年度に全体の約2割に当たる284カ所を削減対象に選定。こうした踏切を含め、過去5年間で26カ所を廃止した。
>JRは無人駅の廃止と並ぶ固定費削減策と位置づけ、本年度は石北線旧東雲駅(上川管内上川町)構内の踏切など2カ所を廃止した。また、不採算の根室線滝川―新得間では収支改善に向けた「アクションプラン」に踏切廃止を盛り込み、昨年度は赤平市で1カ所廃止した。
近年は日高線など路線そのものの廃止も相次ぎ、道内の踏切は本年度末で1450カ所と、この10年間で2割近く減る見通し。国鉄が分割民営化した1987年度(2737カ所)と比べるとほぼ半減する。
本年度2カ所、昨年度1カ所ですがいずれも(多分)行っていない踏切です旧東雲駅の踏切は国道からホームに入るための人道踏切で、付近に踏切があるものかと思います。
赤平は共和か平岸の農家専用踏切だろうとはあたりをつけていますが、実地調査は来年の雪解け後になりそうです。
もう一カ所はヒントもないのですが、今回調査のなかで2カ所ほど閉鎖踏切がありましたので、もしかするとそれかもしれません。
いずれにしても、踏切の廃止は公式的な発表がない(そもそも踏切そのものの設置状況が公式的に資料としてない)ので、訪問する以外にできることは無いとも思います。
長万部-小樽間の特徴のある踏切
二股駅付近の2つの踏切
踏切は付近に住む住民が使うのですから、多くは駅が向いている表通りと、駅裏の地域を結ぶ踏切が駅の前後につけられているのが一般的であろうかと思います。二股駅も駅の前後に2つの踏切がありますが、片方が人道踏切で車が入ることができません。名称も阿部道路踏切と高橋踏切で人名っぽい踏切なのが面白いです。車が通れる阿部道路踏切も大型トラックなどは難しく狭い踏切になっています。

廃踏切(126.579付近)
最近の廃踏切ではないと思われますが、過去の航空写真では線路をまたいだ先に耕作地があったことが覗え、踏切が存在しました。国道から途中までは作業に使ってる道のようですが、踏切跡地手前は激藪を超えていく形です。付近に鉄道電話があり、そこに距離の記載がありました。

熱郛駅近くの廃踏切2カ所(稲山踏切・熱郛道路踏切)
列車に乗っていて、熱郛駅の手前にカバーが掛けられた踏切警報機を見落とさなかった私はマニアですね。熱郛駅付近の耕作地を結ぶ踏切である稲山踏切は最近廃止になった踏切のようです。元々冬季閉鎖の踏切だったようですが、夏期もほぼ使用されず、付近の道道は立体交差になっていますので代替も困らないということなのでしょうか。道道の跨線橋付近には多分廃踏切があると思いますが、痕跡はわかりません。

通行止め表示が新しく、踏切名称看板が残っているなど最近廃止になったと思われます。
また、熱郛駅の構内にも同様のカバーが掛けられた踏切警報機があります。正攻法で道路から行こうとしますが、北海道新幹線の内浦トンネルの作業所が付近にあり、道として残っている感じがしません。元は駅裏の耕作地への道だった模様です。


熱郛駅の小樽方面ホームのホーム端。通常ならあるはずの「線路内立入禁止」などの看板が無く、踏切まで木道が続いています。徒歩利用に関しては駅内の構内踏切でこの踏切を代替したということなのでしょう。

現実的には踏切の前後、どちらも道としての成立はしておらず、装備なしでは踏破できそうにありません。
旧上目名駅への一本道である開拓踏切
国鉄時代は鉄道管理局境、今でもJR北海道の本社管内と函館支社管内の境界がこの旧上目名駅付近(第一白井川トンネルと第二白井川トンネルの間)となります。1984年に駅が廃止になった後もスノーシェルターなどが残っており、除雪の拠点などとして、現在も冬期は職員が常駐しているはずです。その旧上目名駅への道路は途中で関係者以外通行止めとなっており、その先に「スノーシェルター内にある踏切」があります。

この日は点検などのために柵があいていましたが、立入はできませんので付近から撮影しています。さすがに上目名駅付近は行くのは難しそうです。(熊の出現も考えられる場所です)
蘭越付近の廃踏切
小樽建設管理部 蘭越出張所の前で道路がプツッと切れているのは面白いですね。この先に踏切があったはずです。この道は国道5号線の旧道と思われますが、比較的早く跨線橋による立体化がされたはずです。このような施設があったことで旧道が残っているとも思われます。
畑に行く畑踏切
その先には耕作地しかない車両通行止めかつ冬期通行止めの踏切です。畑さんの耕作地への踏切なのか、畑への踏切なのかはわかりませんが。


なお、この区間は「札幌保線所」の管理ですが、過去には小樽保線区、小樽保線所が統廃合されています。今は子会社の北海道軌道施設工業が実質的な軌道、施設管理を行っているように思われます。
狩太踏切
ニセコ駅は1904年開業。開業時の真狩駅を狩太駅、ニセコ駅と改称し現在に至ります。狩太という名前は無くなりましたが、駅付近の踏切にはその名が残っています。
北4線踏切
倶知安-小沢間にある踏切は列車の背後に羊蹄山がくっきり見える撮影地として知られる踏切です。周囲は車が停めにくいので、実際の撮影は近隣の迷惑にならぬよう注意が必要でしょう。

留辺蕊踏切
小沢-銀山は道路とも離れた人里離れた区間を走ります。予想では踏切は無いはずです。銀山を出ますと5号線と銀山地区を短絡できそうなこの踏切があるのですが、実際は狭いダート道で乗用車での訪問はお勧めできません。冬期通行止めでもあります。留辺蘂は近隣のルベシベ川から取っていると思われます。石北線の留辺蘂とは無関係です。

仁木付近の果樹園踏切群
仁木駅に近づくと果樹園の間を走り抜けます。線路を挟んで果樹園がありますので、4種踏切も含めて作業用の踏切が続きます。公道ではなさそうで、農家の軒先から行く形になるので訪問を遠慮している踏切もあります。


野本、杢保、原田踏切です。いずれも農地への踏切になります。なお、今回紹介しませんが間にある内藤踏切では農業作業員が列車にはねられる事故がありました。
普通列車に60代の男性はねられ死亡 遮断機・警報機のない踏切 北海道仁木町
2021年07月21日 hbcnews
> 21日午前、後志の仁木町で60代とみられる男性が、普通列車にはねられて死亡しました。 事故があったのは、仁木町西町9丁目のJR函館線の踏切です。
警察と消防によりますと、21日午前10時すぎ、近くの農家で作業をしていた60代とみられる男性が、小樽発倶知安行きの普通列車にはねられました。
4種踏切が続く場合、近隣の踏切の警報機がなることに気がつかないなどの問題がありますが、敷地が公道では無く私有地である農地である場合土地や電源などの問題もあり、警報機が取り付けにくいという面もあります。
廃踏切の赤井川踏切と余市市街地につづく斜踏切
道道余市赤井川線の踏切でしたが、近くに跨線橋を作り立体化されています。民家の駐車場を兼ねる形で旧踏切跡が残っています。交通量が多く、国道との交差点での渋滞も多い踏切でした。

セイコーマート余市黒川小前店近くにあるのがその名も斜踏切。余市町内の斜め道、通称にれのき通りへの踏切です。この道をまっすぐ進むと余市の「ロードサイド店舗」を経由し、旧市街地をパスして国道5号線に復帰しますが、その手前にも踏切がありますし素直にフルーツ街道か後志自動車道を使う方が正しいのでしょうね。


余市市街地の踏切
余市駅付近には仁木側に登街道踏切があるだけで、蘭島側には階段だけの人道跨線橋があるだけです。
旧登川を越えた住宅地にやっと踏切がありますが、これがなんと狭い上に冬季閉鎖です。


駅東側の住民が列車を使うには、階段で跨線橋を越えるか、大きく迂回して踏切を使うかしかありませんで、一般的に鉄道を使うことができない街な上に、線路が町民にとって非常に迷惑な施設に成り下がっているのがわかります。
目立たない人道踏切である6丁目踏切も含めて、線路で道路が分断されている場所が非常に多いのが改善されるならば本来「鉄道が必要かどうか」の話にもなるような気がします。


古代文字踏切
余市町栄町にあるフゴッペ洞窟の裏手にある踏切になります。こちらも作場への踏切で一般的な通行がある踏切ではありません。この踏切、鉄道工事中に山を削った際に発見された「古代文字」から取られたと思われます。フゴッペ洞窟の壁画と違いこちらは保存されていないとのこと。


小樽市内の踏切
小樽市内に入っても作場への踏切があるとは思いませんでした。冬季閉鎖踏切になります。青木踏切という名前は地主さんではないかとおもいますが、農地へしか行けない踏切です。

塩谷から小樽までは狭い範囲に国道、鉄道、旧国道が並び、そこに住宅地が張り付いたような形になっている場所が多く、狭い中に踏切があるという状態です。
小樽長橋四郵便局の近くの平尾踏切は、高低差が大きい踏切で、先が見えないのは怖いかもしれません。


また、長橋小学校ちかくのむつみトンネルは人道トンネル部分があり、ちょっと不気味ですが、外部につながる階段があります。あまり使われてはいないようですが。



70年代の航空写真などと見比べると、特に小樽市内は道路が大幅に変わっており、鉄道だけが変わらず、その道路に対して古い踏切がそのまま残っている様を見ることができます。そういう比較ができるのも楽しいですね。