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札幌市営地下鉄開業50周年記念、おなかの出っ張り解消に沿線を歩いてみる(澄川-平岸)
2021/12/26
札幌市営地下鉄は1971年に北24条-真駒内が開業しました。
翌年に控えた札幌オリンピックへの対応という意味はありますが、当時の瞬発力というか、勢いを感じます。1968年に免許取得、翌1969年に工事開始です。特に地上部である平岸-真駒内間の着工はさらに翌年の1970年の夏まで待たねばなりませんでした。実質的にわずか1年でこの区間を工事しなければならないという、現在ではなかなかこのスピード感での工事は難しいのではないかと思われる工事が行われます。
1971年の夏には試運転を開始し9月には真駒内で試運転列車の脱線事故まで発生しています。このときに当時の運輸省北海道運輸局の承認を得ずに招待客を試乗させており初の人身事故となっています。
1973年に麻生-北24条間の工事開始、1978年に延伸区間を開業します。この2.2kmの開業に約4年を要したことを考えると、初期開業区間のあまりにも短期間での工事には、本当に驚く限りです。
前回の記事では真駒内駅から澄川駅まで歩いてきました。地下鉄開業で繁華街となった澄川駅を見てみます。
札幌市営地下鉄開業50周年記念、おなかの出っ張り解消に沿線を歩いてみる(真駒内-澄川)
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=1101
澄川駅
地下鉄が開業する前もここには定山渓鉄道の澄川駅がありました。1960年代の航空写真を見る限りですが、駅付近には若干の住宅は見えるもののほぼ農地が広がる典型的な農村風景だったように見えます。地下鉄開業と前後してその風景は一変し住宅地が広がり、そして駅付近には繁華街が出現します。ここまで大きく変化しているのはちょっとした衝撃です。札幌の都市化、人口増加がどれだけ顕著であったかを示しているとも言えましょう。地理院地図
地理院地図 澄川駅周辺 1960年代の航空写真と現在の地図の重ね合わせ 1970年代の航空写真と現在の地図の重ね合わせ
駅前のスーパーマーケットマックスバリュ澄川店は元札幌フードセンター店舗で1980年にオープン、宅地化による駅勢人口の増加により店舗ができ、その利便でさらに住宅が増える、今はマンションも増え、駅前のは飲食店も多く、また、豊平区との境目でもありますのでバス便も接続しており、関東圏の私鉄駅のような印象がある駅です。
改札・券売機
建設費の低減も意図しているのか島式ホームで改札を1箇所としています。利用者の導線を分ける意味もあって踊り場を広くとり、2手に分かれている構造です。トイレはその広い踊り場にも設置されています。








ホーム
島式ホームは利用客数に比較すると、あまり広くはありません。また、現在のところ新しい案内表示は行われていません。



バス乗り場
澄川駅のバス乗り場は3箇所に分かれています。




澄川-南平岸
澄川駅から高架近くの道を歩きますが、このあたりは定山渓鉄道の線路敷きに沿って市道(通称機械場通り)があり、一定の住宅地があったと思われます。シェルター付きの高架と道路が所狭しと並ぶ感じになります。





澄川受電所では2008年に作業員が誤って設備をショートさせ、周辺で瞬間停電が発生、これを要因としてフレッツ光のメディアコンバータが誤動作しネットが繋がらなくなったなどの問題があったようで、意外な要因で意外な設備が影響が出るものだと思います。





南平岸駅
開業時は「霊園前駅」だった南平岸駅です。駅名の改称は1994年で地元の要請も大きかったとされていますが、声が大きかったのは不動産関係者ではないかとも思われるところです。札幌・地下鉄駅周辺、マンション分譲増加-2500万円以下、即日完売も
1993/04/21 北海道新聞
> 東急不動産も霊園前駅から徒歩八分の五十九戸をほぼ完売している。
さらに各社は「平岸駅や栄町駅周辺で約百戸を供給する」(三井不動産)、「白石駅周辺で約六十戸を分譲、今後も南と西方面で開発する」(東急不動産)と積極的だ。
住宅流通研究所(札幌)によると、地下鉄駅周辺の物件はもともと人気が高いが、地価高騰でこの数年は新規分譲は少なく、あっても三千五百万円以上と高額だった。「地価が下がり、用地取得が比較的楽になったうえ、受注減に苦しむ建設業者が低価格で仕事を受けてくれる」(道内業者)ため、今年は二千五百万円以下での新規分譲が増えたようだ。
バブル崩壊後という意味もありましょうが、地下鉄駅周辺のマンション建築が急に増えた感があったのが90年代ではないかと思われます。
<駅かいわい>南平岸(札幌市豊平区平岸4ノ13) 「霊園前」改称し5年 町内会や店名に浸透
1999/10/19 北海道新聞
> スーパーや飲食店、おしゃれなパン屋や美容室などが立ち並び、路地に入ると居酒屋も多い。「駅名のイメージが暗い」と、地元商店街や住民の強い要望で市営地下鉄南北線「霊園前」から改称して、五年-。近くの商店主は「『南平岸』は、すっかり定着した。新しくできる店や高層マンションで、この名前を使う傾向が増えているようだ」と話す。
もっとも、以前から「霊園前店」とする店はほとんどなく、住所にちなんで「平岸店」とするケースが目立った。ただ、それでは隣にある平岸駅と混同されやすい。駅名改称で、付近が名実ともに「南平岸地区」となったことから、比較的新しい店を中心に、「南平岸店」が主流になりつつあるという。
周辺の各町内会も「南平岸駅前町内会」などに名称が変わった。地元の不動産業者は「この辺りの賃貸物件は、学生や若いOLの人気も高い。閑静な住宅地を抱える駅としては、南平岸の方が響きはいい。じわっと、その効果は出ていますよ」と話す。
霊園前という駅名の可否というのはなんとも言えませんが、無難でわかりにくい名前として投書欄を使って駅名改称を批判したメディアもありましたが、現実に地元に駅名改称は根付いています。
駅付近には1968年開局の北海道テレビがありました。個人的に幼少の頃に人気を博した小学生限定視聴者参加型のクイズ番組「GO!GO!5時(ファイブ)」に友人が出演したのが記憶にあるのと、毎朝霊園前駅へ向かう通勤客を局舎前で写していた「気分は天気745」の印象がありますが、2018年に移転しています。跡地はマンションと住宅地となる予定です。また、一部に「聖地」とされる平岸高台公園もここが最寄りになります。
改札・券売機
駅構内ですが、澄川と似ているようでちょっと違う感じでしょうか。駅付近の道路が手狭であることもあり、バスの運行も狭い道路から発着となります。









ホーム
現在のところ南平岸駅には新しい案内表示は行われていません。







南平岸-平岸
駅を出ると、すぐにシェルターが地下に向かっていくことがわかります。シェルター自体は駅の端から約250mでなくなってしまいますが、実際にはそれより早く線路は地下に潜ります。この取り付け部も含めてきっちり屋根をかけることも地下鉄の安定運行に繋がっています。







このシェルターですが、高架部分の除雪も考えていた交通局ではありますが、やはり冬期間の運用が厳しいという理由もあって高架全線をシェルターで覆うという極端な解決策となりました。冬期の落雪に関する問題の他に、当時のアナログテレビ電波が遮られゴーストが発生するなどの問題があり交通局の経費で共聴アンテナを設置するなどの対策も行われていました。現在は地上デジタル放送で解決していると聞いています。
さて、シェルターの先定山渓鉄道の跡地は道路や緑地帯となっており、豊平駅近くはビバホーム豊平店(旧東急アルテ豊平店)東光ストア豊平店(旧東急ボウル・東急ストア豊平店)などが建っています。旧豊平駅は2005年までじょうてつ不動産として使用していましたが現在はマンションが建っています。定山渓鉄道に平岸付近に駅がなかった理由として、大正時代にこの付近の果樹農家の反対があったとされています。線路が平岸通りからずれている理由もそれがあるようです。
地下鉄はカーブを描いて白石・中の島通りの地下を進み平岸駅に入っていきます。平岸通りとの交差点が平岸駅となります。
平岸駅
地下鉄の沿線を歩いているのだから当たり前ではありますが、線路が見えなくなると途端につまらない感じですね。住宅地を一人オッサンが歩いている怪しさもありますので、駅へ急ぎましょう。









1番出口のエレベータは遅れて2005年に設置されています。2番出口の平岸ターミナルハイツは1976年建設。バスの待合室が併設されています。こちらも地下鉄開業後の建物になります。


改札・券売機
それぞれの改札前を見てみましょう。1番出口はエレベータが設置される出口です。真駒内方面への利用はこちらが便利です。




2番出口はバス待合室に繋がる出口です。麻生方面への利用はこちらが便利です。





3番出口はエレベータが設置される出口です。麻生方面への利用はこちらが便利です。




ホーム
相対式のホームとなっています。




(次回に続く)
札幌市営地下鉄開業50周年記念、おなかの出っ張り解消に沿線を歩いてみる(平岸-中島公園)
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=1105