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北海道の交通関係
遅延情報をどのように迅速に利用者に伝えるのか、そして無人駅の対応
2022/03/15
毎年ダイヤ改正後は各地の確認に道内を廻るということをしてしまうのは、公共交通を趣味にしている性といいますか、習性といいますか、まぁ、よくやるよと本人も思います。
2022年3月12日に行われたJR北海道のダイヤ改正。当サイトでは時刻表の提供を行っていますので、時刻データ自体は事前にある程度入力を行っており、ダイヤ改正当日に公開していますが、各駅のホーム番線、入線時刻などは現地の調査の上ではじめて入力されるものですので、できる限りダイヤ改正から時間を空けずに主要な駅を調査するというのが毎年のパターンです。
その中でも途中であまり行くことの無い駅に降りてみたり、普段乗らない経路で行ってみたりというのがあります。
今回は札幌から千歳、追分、苫小牧、東室蘭と廻ってきました。途中貨物列車が鹿を撥ねたことでの10分程度の遅れがあったものの行程に影響が無くあまり用事のない室蘭線の小駅に降り立ちました。
無人駅でぼーっとするのも悪くはありません。
列車が来ないぞ
さて、次に乗るのは長万部に向かう普通列車です。しかし、定刻から5分10分と経ちますが一向に列車は現れません。天候は穏やかですので、あまり自然災害での遅延は考えにくいと思われます。JR北海道のホームページを確認してみる
こういうときに、まず見るのはJR北海道の公式ホームページです。JR北海道 列車運行情報
https://www3.jrhokkaido.co.jp/webunkou/index.html
この日は札幌市内の札幌運転所での設備不具合での札幌圏列車の運休が知らされていますが、それ以外は特段の表示がありません。ここは室蘭線の長万部-東室蘭の間ですのでこれは関係がありません。
駅に電話をしてみる
仕方がありませんので最寄り駅に電話をかけてみようと思います。
JR北海道のおもな駅
https://www.jrhokkaido.co.jp/network/tel/eki.html
これは現在としてはかなり珍しいことです。JR東日本では各駅の電話番号を公開せず「JR東日本お問い合わせセンター」を経由しなければ忘れ物などの連絡もできません。同様にJR東海や西日本もそうなっているようです。
JR北海道も札幌にある電話案内センターで運賃・時刻・空席などの問い合わせを受けていますが、忘れ物や運行情報などは各駅に問い合わせる形になっています。
JR北海道の駅電話対応には自動音声で運行情報が
では最寄りの伊達紋別駅に電話をかけてみます。さすがに自動音声が出ました。時刻や空席の問い合わせは最初から札幌の電話案内センターに転送するようになっているのでしょう。運行案内はプッシュボタンで「3」を押します。驚きましたね。札幌圏の設備不具合による運行情報を自動音声で流しています。これは件数が多くなると大変でしょうが、一次対応としては遅れや運休の事実を知らせるのは良さそうです。しかし、知りたいのは今使おうとする長万部行きです。それについては自動音声では何も言ってくれません。ひとしきり聞き終わると次は詳しく駅に問い合わせるか、もう一度聞くかの選択です「1」で駅を呼び出すようです。・・・・・・・出ねぇ。
長くコールしていますが出ません。駅員氏の数も多くなく、他の対応を行っていると電話に出られないのでしょう。しかし、この場合、近くの駅に転送するような仕掛けがあっても良さそうです。もっといえば運行情報の問い合わせもコールセンター対応の方が絶対にいい。
仕方ありませんので次に洞爺駅に電話をしてみます。今度はすぐに出てくれました。この日室蘭線は有珠-洞爺で線路点検を行っているために当該の長万部行きは伊達紋別駅に停車中で発車は未定。ということがわかりました。

無人駅の案内放送スピーカー
さて、駅舎内にはスピーカーが設置されています。これまでホームにいたので聞こえなかった可能性がありますが、ここまで20分以上スピーカーは全く何も話してくれません。列車の定刻から25分以上経ってから伊達紋別駅からと思われる案内が流れてきました。案内は洞爺駅に問い合わせたときの案内通りで、その話、できれば列車出発が遅れた時点で知りたかったですね。まぁ、利用客いないと思ってたのかもしれませんが。
JR北海道のホームページの運行情報にも長万部行きが伊達紋別駅に停車中であることが表示されました。つまりホームページの告知時間である「30分以上の運行遅れ」になったことで適用されたということなのでしょう。
さて、乗換の余裕は1時間以上取っていますが、さすがに復旧まで時間がかかりすぎています。既に定刻から1時間近く経っており、場合によっては長万部に行くのも諦める必要がありそうです。駅の近くにはバス路線もあり、洞爺か伊達紋別に行くことが可能なようです。コンビニもありそうなので確認してみましょう・・・・
駅に戻る道すがらホームページを確認しますと「長万部行き約1時間5分遅れ」???
はい、置いて行かれました。
この間少なくとも最初の運行案内告知から30分近くうんともすんとも言わなかったスピーカーです。運行が復旧しそうなのかどうかの告知が一切無い中、伊達紋別駅発車後に案内が流れたのかもしれませんが、結局私は1時間近く待って、駅を離れたために乗れなかった。これは自業自得、普段の行いが悪いと言われればそれまでですが、あまりにも案内がなさ過ぎるのは困るということです。
理想の遅延案内
JR北海道は札幌圏に「Kitacaエリア列車運転状況」を公開しています。列車の位置はこれで大まかに見ることができます。Kitacaエリア列車運転状況
https://www3.jrhokkaido.co.jp/monitor/index.html
Kitacaエリア列車運転状況
また、一部の駅には液晶画面で列車の遅延を表示する仕掛けがあります。
JR東日本 どこトレ
https://doko-train.jp/pc/
どこトレ どこトレ(運休列車表示)
駅に表示できる仕掛けを置くのは、システム的な経費の問題で理解できます。しかし、いまやスマートフォンはたいていの人が持つわけで、そこで見られれば充分告知の意味があります。既に人員を極限まで減らされた地域の駅職員が無人駅の分まで含めてアナウンスするのは現実的ではありません。むしろ、放送の自動化、スマートフォンでの列車位置告知、復旧予定のアナウンス。このあたりの「旅客案内システム」としておかないと、末端の駅職員さんが大変な思いをして、また、休日などは駅が休みなどでは電話すら繋がらないわけで、これでは案内としてはダメです。
もし、私が有人駅で列車を待っていたなら、多分乗り遅れることは無かったでしょう。それ以前に暖房のない待合室で寒い思いもしなくて済みます。
どこトレが完璧なシステムとは言いませんが、運休表示もあり、ある程度地方線区では意味のあるものと思います。早急にこのようなシステムを全道的に導入することの検討を考えて欲しいと思うところです。
で、どうなった
バスで伊達紋別駅に移動、そして、遅延列車とは運用が別なため運行していると目星を付けた東室蘭行きの普通列車で離脱し、札幌まで戻ってきました。今回は目的があるとはいえ趣味、遊びの話なので、多少の問題はカバーできますが、出張とかだったら困ったろうなぁ。(それ以前に1時間も足止めされると困る)完璧に運行することが求められて、それが難しいのはわかりますし、また、室蘭線の細切れ単線区間の多さもまた、これを解決しないで民営化して引き渡した旧国鉄と時の政府の無責任さなんかも含めて、今起きていることはすべて過去から繋がっている。そう思うと、いろいろ悲しくなること請け合いです。「幹線」とされる路線でもこんなもんです。遊びでなければちょっと付き合いきれないなぁというのも最近思うところではあります。世の要求レベルが高いのか、JR北海道の運行遂行レベルが低いのかはともかくですが。