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北海道の交通関係
2022年5月 北海道新幹線札幌-後志の建設予定地に行ってみました
2022/05/06
当サイトでは北海道新幹線の札幌開業を心待ちにするあまり、その建設現場に足を運び、現地でご迷惑にならない程度に現場外観や工事看板の写真などを掲載しています。
2019年に各現場を廻った際に作成した記事に時折追記していますので確認いただければ幸いです。
カテゴリ:北海道新幹線工事箇所
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?category=%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A%E5%B7%A5%E4%BA%8B%E7%AE%87%E6%89%80
前回車両基地(あくまで折り返し整備拠点と思われる)が設置される苗穂駅付近から札幌市内の住宅地の終端であります手稲富丘地区までの北海道新幹線ルートを確認してきました。ここから(仮称)新小樽方面へは山中をトンネルで貫きますし、その後もあまり外を走る区間がないので、途中から掘ることになります各工事工区付近を辿ってみたいと思います。
札樽トンネル
北海道 北海道新幹線の駅とルート
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/stk/skt/eki-route.html
●富丘工区
札樽自動車道手稲インターの少し先、手稲山への道路沿いになります。現場設置後も残土問題で工事開始が遅れており2021年8月から工事を行っています。
●星置工区
国道5号線金山1-2交差点から1.7kmほど坂を上ると札幌市宮町浄水場があります。現場はこの先ですが、三菱マテリアル企業敷地内ですので立ち入ることはできません。柵から覗くと現場ヤードが見えています。
こちらも残土問題があり、2022年4月に工事開始のアナウンスがありました。
国道5号線桂岡交差点から1.5kmほど坂を上りますと小樽市銭函浄水場があります。その先民家の終点の先が銭函工区となります。取水堰などがあり、一部民家もあり立ち入ることが可能でしたが、現在は工事関係者以外立入禁止となっているようです。
ところで、この北海道が公開している線路図、かなり細かい設置設備が記載されていますが、カーブの半径も記載されています。札樽トンネルは札幌市内に入った発寒駅付近のカーブが半径1500m、他はR6500となっています。この1500mというカーブ、単純に最高速度が160キロに制限されるようなカーブとなります。札幌駅から7kmほどですが大きな影響はないのかもしれません。なお、半径6500mのカーブとなりますと、理論的には360km/hで通過可能なカーブということになります。北海道新幹線は必要な場所以外はカーブが大きくとられていることがここからもわかります。
●石倉工区
朝里川温泉の温泉街に突如現れる非常に高いところを走る高架橋は後志自動車道のものです。この高架橋とクロスするように北海道新幹線は建設されるように図面上見えます。26,230mという長大な札樽トンネルはここが出口となります。
朝里トンネル
朝里トンネルは4,325mのトンネルになります。朝里川温泉付近から(仮称)新小樽駅付近までを貫きます。後志道とはトンネル内でまた交わります。現場は小樽市奥沢墓地の向かい側国道393号線に入口が設置されています。なお、後志道はこの付近に出入口がないのですが、工事終了後この現場敷地等を使用してこのあたりに出入口ができるとかなり利便が高いように思いますが、どうなんでしょうね?



(仮称)新小樽駅
南小樽駅から国道393号線・道道697号天神南小樽停車場線を進むとこちらも非常に高いところを走る後志道の高架橋が見えてきます。高架橋を過ぎたあたりが(仮称)新小樽駅、そして後志トンネル天神工区になります。

後志トンネル

●天神工区
最初は(仮称)新小樽駅付近に見ることができる天神工区です。住宅地の真横に工事ヤードとなっており防音ハウスが設けられています。市街地に近いことから掲示板に掘削位置の案内などがあり、見えないながらも楽しめる場所です。ここから半径6500mのカーブを描いて進みます。




●塩谷工区
道道956号小樽環状線沿いの北照高校グランド付近に工事看板が設置されています。現場はここから塩谷川沿いに3km以上先に設置され、登山道としては解放されているものの近寄ることは非常に困難な場所になります。


赤井川村に入りまして、後志トンネルの2つの工区を見ていきます。

●北上沢工区
国道393号線から落合ダムへの分岐を進みますと見えてくる工区です。ここもしっかりカーブの半径を6500で維持していることがわかりますね。


●落合工区
後志トンネルの抗口となる工区です。現場ヤードは抗口から少し離れています。掘削工事がほぼ終わりの状況で抗口付近の工事が進んでいます。後志トンネルは17,990mとこちらも長大なトンネルとなります。



赤井川村では後志トンネルから二ツ森トンネルの間に明治架道橋・都架道橋の2つの架道橋がかかります。いずれも国道393号線を跨ぐことになるのは、この付近の道路構造によるものですが、道の駅あかいがわの駐車場から新幹線の姿が見えるような見えないような微妙な場所になりそうですね。落合工区の出口が見える国道脇に工事杭があります。


二ツ森トンネル
●明治工区工事発注が遅れていた二ツ森トンネルの最も小樽側の工区になります。工事用道路が設置され、近隣の村道付近に工事看板が設置されました。また、途中収用に関する看板も設置されています。




●尾根内工区
仁木町内に入りまして、道道1022号仁木赤井川線から上尾根内川に沿って町道を進みますと途中にゲートがありその先には行くことができません。
当工区は町道が狭く、猫の横断が多いためか「ねこ優先」の看板が設置されています。




倶知安町内に入ります。12,630mの二ツ森トンネルもカーブ半径は大きく取られており、列車の運行の制約になるそうな場所はありません。鹿子工区で出口を迎える二ツ森トンネルから倶知安駅を経由して次の羊蹄トンネルまでの約9kmは地上を走る区間になります。

●鹿子工区
農地が広がる倶知安町高見地区になります。町道として整備されている区間で、現場より先にも道路があるために現場付近まで行くことは可能ですが、工事が動いている日は避けたいですね。現状現場より先は行けるような雰囲気ではありません。



北倶登山川橋梁
琴平架道橋(国道5号線)
が作られます。倶知安駅は高架構造ですので、前後も高架橋になる予定です。
倶知安駅
倶知安駅は現在の駅舎付近が新幹線駅になりますので、駅自体が建て替えられることになります。旧ホームは西側に移転しており、駅自体の工事が今後開始されます。なお、倶知安町は駅付近の開発に在来線が支障することもあり在来線の前倒し廃線を求めています。



また、倶知安から羊蹄トンネルまでは
南1線架道橋(道道58号倶知安ニセコ線)
南倶登山川橋梁
硫黄川橋梁
岩尾別架道橋(道道343号蘭越ニセコ倶知安線)
尻別川橋梁
が作られます。そしてここからトンネルが続くことになります。
羊蹄トンネル
●比羅夫工区尻別川沿いから見ることが可能な工区になります。実際の工事車両入口は国道5号線日本ニューホランド営業所横の町道になります。工事看板もここに設置されています。


●有島工区

有島工区は羊蹄トンネルの抗口の工区になります。9,750mとこちらも10km近いトンネルです。





真狩川の河川敷と対岸から見ることができそうです。
ニセコトンネル
先日貫通しましたニセコトンネルですが、先に倶知安側の貫通点を見てみます。昨年訪問時にはこちらにも工事杭(鉄道・運輸機構が設置した赤白模様のもの)がありましたが、撤去されているようです。貫通していますからこれ以上の「物」はないわけですね。


長万部側にありますニセコトンネルの現場ヤードは国道5号線から道道791号峠宮田線沿いになります。


昆布トンネル
●宮田工区ニセコトンネルから長万部側を見ますと山が切り取られているような形で宮田工区側が見えています。昆布トンネルとの間に100mの宮田トンネルが掘削され貫通したとのことです。



なお、現場へは国道5号線から町道を少し入ると現場仮設道路にゲートがあります。ゲートからヤードは覗えません。


●桂台工区
国道5号線から道道32号豊浦ニセコ線を約10km進むと昆布トンネル桂台工区が突然という形で現れます。周りは人里離れ携帯電話の電波も入らないような場所です。




内浦トンネル
●幌内工区桂台工区からすぐ近くに内浦トンネル幌内工区があります。この現場は道道からすぐにトンネル抗口が見えるという形ですので、開業後も短い区間ですが新幹線が見える区間になるのか、屋根などが設置されて見えないのか気になるところではあります。道道上には昆布架道橋が設置される予定です。




内浦トンネルはこの先黒松内町内の東川工区、長万部町内の静狩工区と続きます。道道32号線はこの先豊浦町内が未改良区間であり、大きく迂回する必要がありますので東川工区以南は次回に持ち越しとします。
年に1回程度各現場の看板などを見に行っておりますが、工事が進んでいることを確認できますし、今後地上設備の工事も開始されることで話題にもなっていくものと思われます。現在トンネル貫通が4つ、掘削完了現場が8現場ありますが、なかなか道内マスコミが取り上げない話題であり道民が知らないという面がありますね。
当サイトでは今後も新幹線工事現場を折に触れ取り上げていきたいと思っております。