北海道の交通関係


北海道の交通関係サイト終了のお知らせ

当サイトは終了することといたしました。本件に関しましては以下をご確認ください。
当サイトは2023年12月末で閉鎖することといたしました


話せる券売機導入とJR北海道の駅窓口営業時間短縮

2022/11/02

昨年も同様の記事を書いていますが、今年も駅窓口の営業時間の短縮の発表がありました。JR北海道は券売機に受話器とカメラを用いて遠隔地のオペレータに接続し乗車券類を発券できる「話せる券売機」を導入しており、これを導入した駅を中心に窓口の営業時間を短縮しています。

2020年以降の窓口営業時間変更を見てみます。

2020年10月1日
※千歳 05:20-23:00->07:00-20:00
2021年3月13日
七飯 06:50-19:00->06:50-18:30
余市 06:45-17:30->08:00-17:20
東室蘭 05:20-22:15->05:20-22:00
留萌 07:50-16:20->08:45-16:20
士別 06:00-16:50->06:00-16:30
南稚内 06:10-18:00->06:10-17:50
稚内 06:20-17:50->06:10-17:45
知床斜里 06:30-18:00->06:30-17:50
2021年11月1日
※小樽 05:30-22:45->07:00-20:00
※手稲 05:25-22:45->06:30-20:00
※苗穂 05:30-20:00->07:00-18:00
※岩見沢 05:30-23:35->06:30-19:00
※新札幌 06:20-21:30->07:00-20:00
※新千歳空港 06:30-22:45->06:30-22:00
※苫小牧 05:30-22:50->06:30-19:30
2022年3月12日
倶知安 05:00-21:40->08:40-18:30
池田 07:00-20:20->07:00-16:30
音威子府 土曜・日曜・祝日閉鎖
幌延 土曜・日曜・祝日閉鎖
2022年4月1日
※八軒 07:00-20:00->07:00-18:00
※新川 07:00-20:00->07:00-18:00
※新琴似 05:40-22:15->07:00-20:00
※篠路 05:40-23:00->07:00-20:00
※拓北 05:30-00:30->07:00-20:00
※あいの里教育大 05:30-00:10->07:00-20:00
※印は「話せる券売機」導入駅

2021年11月 JR北海道の駅窓口営業時間短縮と札幌駅周辺再開発
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=1088


そして2022年11月1日に以下の駅のみどりの窓口営業時間を短縮します。

2022年11月1日
銭函 05:30-00:10->07:00-17:00
 銭函駅みどりの窓口営業時間案内
銭函駅みどりの窓口営業時間案内
桑園 05:30-00:00->07:00-20:00
 桑園駅みどりの窓口営業時間案内
桑園駅みどりの窓口営業時間案内
白石 05:50-23:00->07:00-18:00
 白石駅みどりの窓口営業時間案内
白石駅みどりの窓口営業時間案内
厚別 05:45-00:00->07:00-17:00
 厚別駅みどりの窓口営業時間案内
厚別駅みどりの窓口営業時間案内
北広島 05:45-00:30->07:00-19:00
 北広島駅みどりの窓口営業時間案内
北広島駅みどりの窓口営業時間案内
島松 05:40-00:30->07:00-17:00
 島松駅みどりの窓口営業時間案内
島松駅みどりの窓口営業時間案内
南千歳 05:45-23:55->07:00-18:00
 南千歳駅みどりの窓口営業時間案内
南千歳駅みどりの窓口営業時間案内
洞爺 06:55-18:20->07:00-16:00
 洞爺駅みどりの窓口営業時間案内
洞爺駅みどりの窓口営業時間案内
伊達紋別 07:00-19:30->07:00-16:00
 伊達紋別駅みどりの窓口営業時間案内
伊達紋別駅みどりの窓口営業時間案内
東室蘭 05:20-22:00->07:00-19:00
 東室蘭駅みどりの窓口営業時間案内
東室蘭駅みどりの窓口営業時間案内
登別 07:00-18:45->07:00-16:15
 登別駅みどりの窓口営業時間案内
登別駅みどりの窓口営業時間案内
このうち洞爺・伊達紋別は話せる券売機の営業時間を7:00-21:00、登別駅は話せる券売機の営業時間を6:30-22:00としています。他の駅は列車運行時間中の券売機営業、オペレータ対応時間を6:00-23:00としています。このあたりは特急列車運行時間内で良いというある程度の割り切りがあるように見えます。また、桑園は東側の改札口前に話せる券売機を設置しており、みどりの窓口のある西側の改札口付近は通常の券売機のみ設置となっています。このあたりは利用客そのものの数の問題なのかもしれません。

北広島に関してはファイターズ新球場の関係での窓口閉鎖への批判はあるでしょうが、最初から列を作らせて乗車券を販売し、列車に乗るためにも列を作らせホームへの移動人数を抑制する関係上窓口は全く役に立たず、誘導員を確保する必要がある(他駅の窓口の短縮もその観点があるのでは?)とも考えられます。列をなしてる中指定席の購入などやってられるわけがなく、まず新札幌・札幌への乗車券販売に重点を置かざるを得ないでしょう。

今回の営業時間短縮駅は全て話せる券売機が導入されている駅であり、特段窓口閉鎖での不便がないという判断をされたということになります。

なお、JR北海道で23時以降もみどりの窓口を営業している駅は以下の通りです。
23時以降もみどりの窓口を営業している駅
南小樽 23:10
当別 23:15
幌向 23:30
滝川 23:30
恵み野 23:30
恵庭 23:30
星置 23:40
稲積公園 23:40
発寒 23:40
発寒中央 23:40
美唄 23:40
札幌 23:55
江別 0:00
深川 0:10

また、6時以前にみどりの窓口を営業している駅は以下の通りです。
6時以前にみどりの窓口を営業している駅
05:00
旭川 05:00
当別 05:10
根室 05:20
新得 05:20
釧路 05:20
網走 05:20
滝川 05:20
江別 05:25
稲積公園 05:25
深川 05:30
函館 05:30
琴似 05:30
小樽築港 05:30
森林公園 05:30
大麻 05:30
野幌 05:30
南小樽 05:30
発寒 05:30
発寒中央 05:30
恵み野 05:35
恵庭 05:35
幌向 05:40
美唄 05:40
札幌 05:40
星置 05:45
五稜郭 05:50
特に早朝、深夜の窓口営業は従業員のシフトに関わります。営業時間が長い駅は3交代、4交代の要員を確保しなければなりませんが、場合によっては日勤のみ、昼間に休憩時間を設けるなどで人員を抑制する形を作ることも必要になってくることではあろうかと思われます。

現在指定席券売機・話せる券売機の導入駅は47駅、既に2022年度に話せる券売機を12駅導入することが発表されています。既に指定席券売機が設置されている五稜郭、新得、遠軽、北見、網走を除けば54駅、現在窓口がある98駅の半分以上の駅で導入することになります。今後も札幌圏と特急停車駅を中心に導入が進むものとおもわれます。

2022年度話せる券売機導入駅
●函館線
五稜郭

八雲
星置
大麻
野幌
●根室線
富良野
新得
池田
●石北線
遠軽
北見
網走


話せる券売機導入でサービスアップになる面

今回駅窓口が短縮される洞爺・伊達紋別・登別に関しては話せる券売機の稼働時間が拡大されます。結果早朝、夜間に駅自体は無人化するものの乗車券類が券売機で購入でき、また、オペレータに接続することで証明書類が必要な乗車券類も購入が可能です。

話せる券売機ではオペレータに接続しなくても一般的な乗車券類、特急券類、フリーきっぷなども含めた割引切符類も購入可能であり、オペレータ接続で年度替わりの通学定期券、学割、ジパング倶楽部等の証明書類が必要な券を購入できます。オペレータに接続できても購入できないのはレール&レンタカー(これもどちらにせよレンタカー側の予約を得なければならず、早朝、深夜に購入できる券ではない)くらいではないかと思われます。

ただし、対象駅が多くなればオペレータへの接続時間待ちが長くなり、オペレータを待つ間オペレータが不要な乗車券類も購入できないという不便があり、JR北海道では窓口廃止よりも窓口併設としているように見えます。これにより列車の到着時間などは窓口を一時的に閉め、改札係に専念するなどの形を狙っているように見えます。洞爺駅では既にそのような運用を行っているようです。
 洞爺駅の窓口表示
洞爺駅の窓口表示
 洞爺駅の改札口と券売機
洞爺駅の改札口と券売機
ただし、長万部・洞爺・伊達紋別で同区間の「乗車券往復割引きっぷ」との併用でのみ発売する「北斗オプション特急券」についてはオペレータ・窓口対応が必要と、要改善な気がします。自由席利用ですが、往復の「日付」を指定する切符であるためのようで「乗車券往復割引きっぷ」の有効期間6日間の間1回有効のような形にして券売機口座内に入れるのが自然な気がします。(東室蘭や苫小牧の「すずらんオプション特急券」は券売機で購入可能なのは札幌側でも売るからなのでしょうか)

もちろん、窓口が24時間開いていて、いつでも切符が買えるならばそれに越したことがありませんが、既にそんな状況が望めないのは毎度の人員的な問題、将来的な人口問題を考えれば明らかです。なんとか地方でも乗車券類を簡便に購入できる仕掛け、そのひとつが券売機による代替とも言えましょう。

そして次にJR北海道に考えて欲しいのは精算窓口の自動化で、特に札幌圏は簡便な精算機を置くこと、また、無人駅対応のシステムの開発は必要になってきそうです。不正乗車を自動化でできる限り排除していく。これも必要なことです。

 厚別駅には古めかしい「自動きっぷうりば」の表示がある
厚別駅には古めかしい「自動きっぷうりば」の表示がある

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