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北海道の交通関係
とまこまい号・むろらん号全便運休の衝撃と鉄道並行高速バス
2022/11/29
11月11日、北海道中央バスは11月14日から社内での新型コロナウイルス感染症拡大により一部の都市間高速バス、定期観光バスの減便を行うことを発表します。
(11/14~当面の間)新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う都市間高速バス・定期観光バスの減便について
北海道中央バス 2022.11.11
https://www.chuo-bus.co.jp/%EF%BC%8811%26frasl%3B14%EF%BD%9E%E5%BD%93%E9%9D%A2%E3%81%AE%E9%96%93%EF%BC%89%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%81%AE%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E3%81%AB%E4%BC%B4%E3%81%86%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%96%93%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%90%E3%82%B9%E3%83%BB%E5%AE%9A%E6%9C%9F%E2%80%A6/main_info/1860
(見ることができない場合)
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_01.pdf
便数的には
・札幌-釧路(スターライトくしろ号)
5往復-3往復(夜行1便は継続運休)
・札幌-帯広(ポテトライナー)
10往復-5往復(運休期間が各便あり11月-3月まで便を変え2往復減)
・札幌-北見(ドリーミントオホーツク号)
10往復-5往復(夜行1便は継続運休、2往復は完全運休、さらに2往復を隔日運休)
・札幌-函館(はこだて号)
8往復-5往復(夜行1便は継続運休、11月-3月まで便を変え2往復減、さらに1往復を隔日運休)
・札幌-名寄(なよろ号)
5往復-3往復(うち1往復は土日祝運行、2往復は完全運休)
・札幌-遠軽(えんがる号)
2往復-1往復(旭川-遠軽2往復は継続)
・札幌-紋別(もんべつ号)
4往復-3往復(旭川-紋別3往復は継続)
というものです。また、定期観光バス3コースを休止します。
北海道中央バスの札幌北営業所は、札幌市内北部の一般路線バスの他、新千歳空港連絡バスのほかこれら都市間高速バスの基地となっています。今回「当面の間」としていますが3月までの長期的な運休予定が取られており、実のところコロナ感染者だけの問題ではないのでは?という印象を持っています。
なお、中央バスの札幌北営業所の担当路線は
◆札幌地区営業所の担当路線の系統番号
https://www.chuo-bus.co.jp/support/telephone/#T-E
>札幌北営業所 栄20、栄23、東17、東19、麻25、麻27、東87、新千歳空港連絡バス(北24条・麻生、東区役所前、宮の沢)、とまこまい号、むろらん号、はこだて号、なよろ号、えんがる号、もんべつ号、ドリーミントオホーツク号、ポテトライナー、スターライトくしろ号
となっており、北海道中央バスが関係する札幌発の予約制都市間高速バスの担当基地であることがわかります。なお定期観光バスは西岡営業所の担当で子会社の第一観光バスへ委託されているものと思われますので、ここでも人員の問題が発生している可能性はありましょう。
乗務員感染急増 中央バスが減便 都市間や定期観光
2022年11月12日 北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/759356/
> 北海道中央バス(小樽)は11日、同社で新型コロナウイルスの感染者や濃厚接触者が急増して乗務員の確保が困難になっているため、当面の間、札幌発着の都市間高速バス7路線を減便し、同じく札幌発着の定期観光バス3コースを運休すると発表した。同社が乗務員の感染を理由に減便するのは初めて。
報道は私が確認した限りは北海道新聞が全道面での記事にしておりますが、広報内容をなぞっただけとなります。
2022年11月の道内路線バスの乗務員手配問題での減便
北海道内は急激に新型コロナウイルスの感染者が増加し11月15日には初の単日での1万人越えとなります。
朝日新聞の記事がまとまっていましたので紹介しますが、北海道中央バス以外にもジェイ・アール北海道バス、十勝バスで乗務員の感染、濃厚接触者疑いでの減便が行われています。
(新型コロナ)感染急増、交通や医療圧迫 バス2割減便 病院クラスターで診療制限/北海道
2022年11月19日 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASQCL6VDBQCJIIPE00V.html
> (「十勝バス」)同社では、運転手へのコロナ感染拡大に伴い平常運行が困難になったとして、今月14日から減便運行を始めた。
25日までの平日、通常の410便から310便に約2割強削減する。
>同社によると、14日までに約120人いる運転手のうち5人の感染が確認された。家族の濃厚接触者となった運転手も複数人いるという。
>ジェイ・アール北海道バスでは今月に入り、札幌市内の路線バスの運転手のうち約20人が感染や濃厚接触で出勤できなくなった。このため、2日から手稲営業所管内の路線で平日に一部減便を始めた。現在、厚別営業所管内の路線も含めて、平日に計5路線40便を運休している。
>北海道中央バスでは、7日ごろから感染者や濃厚接触者が急増。
9日ごろには、約1200人いるバスの運転手のうち、40人が出勤できなくなった。14日から、高速バス640便のうち23便を運休したほか、札幌市内や旭川市内を走る観光バス3便も段階的に運休している。
ジェイ・アール北海道バス
2022.11.01
【重要】平日ダイヤ一部運休のお知らせ
https://www.jrhokkaidobus.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/221102hp-1.pdf
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_02.pdf
2022.11.02
【重要】平日ダイヤの運休および減便について(2022年11月2日現在)
https://www.jrhokkaidobus.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/27e25f006b70cb36d14d8871da17bdf2.pdf
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_03.pdf
2022.11.04
【重要】平日ダイヤの運休および減便について(2022年11月4日現在)
https://www.jrhokkaidobus.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/221107atubetu.pdf
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_04.pdf
2022.11.17
【重要】平日ダイヤの運休および減便について(2022年11月17日現在)
https://www.jrhokkaidobus.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/221121HPsaisyuu.pdf
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_05.pdf
十勝バス
2022.11.11 新型コロナウイルス感染拡大による路線バス運休・減便について【令和4年11月14日(月)~25日(金)】
https://www.tokachibus.jp/2022/11/11/52667/
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_06.pdf
実感として「新型コロナウイルス」に関する記事というのはひところに比較してずいぶん減っている印象があります。買い物などに出歩かないとか在宅勤務といった話もそれが当たり前になったという言い方もできましょうが、実態は大型ショッピングセンターは混み合っていて休日のフードコートには列ができ、私の職場も在宅勤務は遙か前に廃止されています。
とまこまい号・むろらん号全便運休の衝撃
そんな中で、バスは今まで頑張って動かしてきていたとはいえますが、ついに耐えられない状況になってきたと言えましょう。冒頭の予約制都市間高速バスの減便についても衝撃的な事実であると認識していますが、さらに11月17日に11月23日開催のファイターズファンフェスティバルへのシャトルバス運行を行わないと表明したことも驚き、そしてさらに中央バスは11月19日にこのような発表をします。(11/28~当面の間)新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う 都市間高速バスの追加減便について
北海道中央バス 2022.11.19
https://www.chuo-bus.co.jp/%EF%BC%8811%EF%BC%8F28%EF%BD%9E%E5%BD%93%E9%9D%A2%E3%81%AE%E9%96%93%EF%BC%89%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%81%AE%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E3%81%AB%E4%BC%B4%E3%81%86+%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%96%93%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%90%E3%82%B9%E2%80%A6/main_info/1866
(リンク切れ)
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_07.pdf
高速むろらん号・とまこまい号
実は、この情報は消えています、中央バスさん過去の発表を時々削除するんです。これはあくまで個人的意見では上場企業として行うべきではないと思われます。新情報があるという注釈をつけた上で新しい情報に誘導する必要はあるにせよ消してしまってはいけません。ちなみに、これに問い合わせ先を追加した1867という発表も消えています。
非常に衝撃的な発表と思います。上記で中央バス札幌北営業所が管轄している都市間高速便のうち予約の不要な比較的近距離を運行する札幌-室蘭、札幌-苫小牧について「全便」運休するという発表です。こちらも11月28日以降実施され特段の期日を指定しないというものです。
札幌-室蘭、札幌-苫小牧とも道南バスの高速白鳥号、高速ハスカップ号と乗車券共通化は行われており、往復券、回数券は共通で使用できます(ただし共同運行ではないので、特に札幌-苫小牧線は途中経路が異なる)そのため時刻表上に道南バス便の時刻も掲載されています。
札幌-室蘭は各社7往復14往復の運行が半減することになります。特に室蘭発が早朝になり午前中早めの時間に札幌に到着できる2便と札幌発18時から21時まで3時間室蘭行きが無いという状況もなかなか厳しいものがあります。多くの方は1時間おきにバスがあるという状況になれているのですね。
札幌-室蘭の都市間バスの歴史については過去に当サイトでも書いていますので確認いただければと思います。
室蘭の路線バスを少し見てきました
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=1095
札幌-苫小牧に関しても1984年に高速バスとして運行を開始しており、コロナ前には30分おき苫小牧発27便札幌発29便まで拡大しました。また、苫小牧西港フェリーターミナルへの延長便が設定されるなど、鉄道とはまた違った需要を受け入れる面があります。
しかし、2021年3月から道南バス便は6往復12便が減便され、さらに4月から2往復4便を減便。5月21日からはその残った6往復を土日祝運休としました。結果現在は道南バス便6往復、中央バス便苫小牧発13便、札幌発15便、土日祝は中央バス便のみ運行となっています。中央バス便はコロナ渦での減便を経ていますが、現在は毎日運行となっていました。
結果今回の高速とまこまい号の全便運休を受けて土日祝日札幌-苫小牧の高速バスは1便も運行されないという事態になったわけです。平日にしてもわずかに6往復、時間がある程度固まっているので朝から日中、午後から夕方にかけて大きく時間が空くことになります。最終便は17時台、18時台では話になりません。
もちろん発売時点で本数などは約束されたものではないとはいえ、ここまでの減便状況では個人的には往復券や回数券など事前に発行した乗車券類について払い戻しの対応などを行わなければ鉄道等の代替利用もできないということになります。あまりにも常軌を逸した対応ではないか?とも思うのであります。とはいえ、それを行わざるを得ないほど状況が悪化しているということでもあるのでしょう。
さすがに道南バスは一部便土日祝日の運行を行うことを発表します。
(11/28~当面の間)高速むろらん号・高速とまこまい号の運休および「高速ハスカップ号」(道南バス)の一部運行再開について
北海道中央バス 2022.11.25
https://www.chuo-bus.co.jp/%EF%BC%8811%26frasl;28%EF%BD%9E%E5%BD%93%E9%9D%A2%E3%81%AE%E9%96%93%EF%BC%89%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%82%80%E3%82%8D%E3%82%89%E3%82%93%E5%8F%B7%E3%83%BB%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%81%A8%E3%81%BE%E3%81%93%E3%81%BE%E3%81%84%E5%8F%B7%E3%81%AE%E9%81%8B%E4%BC%91%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E3%80%8C%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%8F%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97%E2%80%A6/main_info/1870
(見ることができない場合)
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_08.pdf
高速むろらん号・とまこまい号
R4.11.28~ 札幌苫小牧間の都市間バス運行について
道南バス 2022.11.25
https://www.donanbus.co.jp/topics/r4-11-28%EF%BD%9E-%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E8%8B%AB%E5%B0%8F%E7%89%A7%E9%96%93%E3%81%AE%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%96%93%E3%83%90%E3%82%B9%E9%81%8B%E8%A1%8C%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
高速ハスカップ号・とまこまい号
とはいえ、平日6往復は変わらず土日祝日は札幌発1便、苫小牧発2便というわずか3本です。それも中央バス運休期間中のみの特別であることを隠しません。
フェリー利用者への影響
高速とまこまい号は札幌-苫小牧の都市間輸送だけでなく、札幌から苫小牧港(西港)のフェリー連絡の需要も担っていました。そして苫小牧市内、苫小牧駅-フェリーターミナルのみの利用も可能であり鉄道利用者等のフェリー連絡の機能も併せ持っていました。
フェリーの主な需要はトラックなどの車両輸送であり徒歩需要はあまりないと割り切っている可能性もありましょうが、この状況が長く続く場合の懸念があります。
北海道中央バスは各フェリー会社や本州バス会社と合同でフェリーを介しての移動が割引になる複数の乗車券を発売していました。この乗車券類も札幌側のバス事業者が中央バスに限られるため道南バスのハスカップ号には乗車できず、結果切符自体の発売が中止されています。
●札幌-八戸・盛岡「札幌・八戸なかよしきっぷ」「札幌・盛岡なかよしきっぷ」
「なかよしきっぷ」販売停止のご案内(11月28日ご利用分から)
川崎近海汽船 2022.11.21
https://www.silverferry.jp/whatsnew/#637b1542-e29c-41ef-8f43-62240a013c8b
(アドレス変更) 「なかよしきっぷ」販売停止のご案内
https://yoyaku.silverferry.jp/whatsnew/post/20221121.html
●札幌-東京「パシフィック・ストーリー」
【重要】札幌駅~苫小牧駅・苫小牧フェリーターミナル間の高速バス「高速とまこまい号」全面運休について(2022年11月28日(月)出発便より)
商船三井フェリー 2022/11/21
https://www.sunflower.co.jp/information/important-news/20221121.html
(アドレス変更) バスとフェリーの連絡きっぷ「パシフィックストーリー」の取扱について
https://www.sunflower.co.jp/information/important-news/20221209.html
ここから考えますと今回の運休は一時的なものではないこと、各フェリー会社などへの連絡も自社発表以降でありかなり緊急性が高いとも言えるのかもしれません。
報道と利用者への告知体制
ここまでの運休が発生したという状況は災害を除けば記憶に無いところです。朝晩など需要の高い便も含めて全便を運休するという状態が本当に中央バス社内でもはや乗務員を融通できないような状況であると言っていいのかもしれません。道内各メディアの記事でこの問題が取り上げられたのは中央バスの告知から一週間を経た11月26日朝刊からと非常に後になってのことです。
中央バス「高速とまこまい号」 28日から全便運休
2022年11月26日 苫小牧民報
https://www.tomamin.co.jp/article/news/main/93866/
> 北海道中央バス(札幌市)は28日から当面の間、苫小牧―札幌を結ぶ都市間高速バス「高速とまこまい号」を全便運休する。新型コロナウイルスの感染者や濃厚接触者が社内で急増し、乗務員の確保が困難になったため。
中央バス 札幌―苫小牧 28日から運休
2022年11月26日 北海道新聞 苫小牧・日高面
(WEB配信無し)
> 北海道中央バス(小樽)は、札幌と苫小牧を結ぶ都市間高速バス「高速とまこまい号」について、28日から当面の間、運休する。同社で新型コロナウイルスの感染者が急増し、乗務員の確保が困難になっているため。
> とまこまい号の運休を受け、道南バス(室蘭)は同じ札幌と苫小牧を結ぶ都市間高速バス「高速ハスカップ号」について、コロナ禍で運休していた一部の便の運行を再開。28日から平日は6往復、土日祝日は札幌発1便と苫小牧発2便となる。
北海道新聞に至っては地方面なおかつWEB掲載もしない記事となり、札幌方の利用者には伝わりません。苫小牧民報を札幌で読む人は残念ながら少ないでしょう。媒体としての告知は無いに等しいものです。
室蘭市内での媒体も北海道新聞の地方面が触れたほか、室蘭民報に至っては既に減便の始まった11月29日まで何の告知もできなかった(あくまで当方はWEB記事しか確認できないが)ように見えます。これは中央バスが告知を各媒体に出していないのか、各メディアがまったくそれを重要視しなかったのかはわかりませんが、室蘭便も札幌では何の告知もないので、いざ使う人は困りませんでしょうかね?
室蘭―札幌バス運休 乗務員の確保困難で 中央バス
2022年11月26日 北海道新聞 室蘭・胆振面
(WEB配信無し)
>室蘭―札幌間の都市間高速バスは、道南バス(室蘭)と共同で1日14往復運行しているが、当面の間は道南バスの7往復のみになる。北海道中央バスの担当者は「乗務員を確保できるめどが立っておらず、いつ再開できるか分からない」と話している。
中央バス全便運休、札幌結ぶ高速むろらん号 コロナ禍、運転手確保難しく
室蘭民報 2022-11-29
https://www.muromin.jp/news.php?id=75862
> 北海道中央バス(本社・小樽市)は28日から、室蘭と札幌を結ぶ都市間高速バス「高速むろらん号」を全便(1日14便)運休した。
また、各自治体の告知としては室蘭市と白老町は全く本件に触れておらず、登別市が11月24日、苫小牧市が11月25日に告知。苫小牧市長の11月22日の会見では一切触れていないので、この時点で市は情報を入手できていなかったと考えられます。
都市間高速バス(中央バス)の運休について(2022年11月24日)
登別市 2022年11月24日
https://www.city.noboribetsu.lg.jp/article/2022112200039/
登別市
都市間高速バスの減便及び一部便運行再開について (2022年11月25日 総合政策部まちづくり推進室まちづくり推進課)
苫小牧市 2022年11月25日
https://www.city.tomakomai.hokkaido.jp/shisei/kokyokotu/bus/toshikangenbin.html
苫小牧市
また、室蘭・登別・苫小牧の各観光協会サイトにも一切告知が無く、高速バスを利用しての観光という面でも期待されていないのか、告知の必要性が無いという判断なのか、公共交通での観光は無視なのかわかりかねるところです。
中央バスのサイトでの告知は当たり前ではありますが、それもあくまで企業内ページの話です。しかし、北海道中央バスさん、自社サイトの運休情報では全くむろらん号、とまこまい号の運休に触れません。要は「設定した便の運休」ではないから「最初から運休の便は運休しているのがデフォルト」結果的にこんな表示がまかり通ります。ちなみに他の予約制都市間バスについても同様です「運休の情報はありません」言い切ってくれますね。
中央バス運休情報
https://www.chuo-bus.co.jp/support/stop/
とまこまい号運休情報 むろらん号運休情報
本当に利用者舐めてるんですか。こんな恥ずかしい表示を何故誰も社内で気がつかずに放置しているんでしょうか。話になりません。
国土交通省北海道運輸局がこの冬「是非活用を」と言う、北海道 旅の安全情報サイトにも本件は入っていません。このサイトは「告知をやる気」がある事業者が書き込むスタイルですから引き継がれていない、担当者がどうでも良いと思っていればこのサイトには全く情報は入りません。毎度言いますが実際に運休情報を得ることができない「全く使い物にならない」「最低な」サイトです。
運輸局の担当者は親や兄弟、子供にこのサイトを見せて自慢してやってください。素晴らしいだろう!って。反応をこっそり教えてくださいね。
冗談はともかく、結果、利用者はバスターミナルに行って初めてその事実を得られるということです。【災害時の公共交通の運休情報はコチラ】
— 北海道運輸局 (@mlit_hokkaido) November 15, 2022
大雪の際など公共交通の運休情報等が確認できる「北海道 旅の安全情報サイト」がリニューアル!是非ご活用ください!(リツイートもお願いします!)
詳細はこちらから↓https://t.co/HKiLItrRm6 #北海道運輸局 #北海道旅の安全情報サイト
では、各バスターミナルでの告知はどうだったのでしょうか。
まず、札幌駅バスターミナルです。11月24日夕方に訪問しています。






中央バスの拠点である札幌ターミナルの告知も見てみます。




鉄道並行バスについて考えること
今回、強く思ったのは、便数の多い都市間高速バスを全て運休することで、市内路線バスのできる限りの運行を図ったという考えではないか?とは思うのです。高速都市間バスは多くが現地での宿泊勤務があり、場合によっては他社乗務員との接触もある環境となります。これをできるだけ避け、日勤だけで運行が可能な市内路線バスだけをなんとか残した。それだけ乗務員数が非常にタイトになっているということでもありましょう。
そして、都市間高速バスは多くが鉄道と並行し、コロナ渦で減便している特急列車も12月以降全て復旧を予定しています。鉄道の本数がある程度確保されている苫小牧・室蘭・函館・帯広・釧路について自社が撤退し相手側バス会社だけ動いている状況でも利用客の迷惑は最小限で、なおかつ、地方社のみ運行で地方社の運賃収入として算定できる面などは考慮している可能性はありましょうか。
つまり、撤退しても代替があるから大丈夫。困った時は鉄道頼みができるという「撤退が簡単なバスの特性」を活かすことができると考えている面はありそうです。
コロナ渦は本当に企業を蝕んでおり、また、パーソナルな空間を求める声から見知らぬ人が接触する形になる公共交通忌憚は言われ続けます。その中で高速バスが運賃制度的にも乗務員の労務条件的にも「儲かりにくいもの」になっていることは予想できるところです。特に2名の乗務員が1日に帰ってくることができない長距離路線は定員の少なさも相まって企業的には採算に乗っていても現場は非常に苦心している可能性があろうかとも思います。
場合によっては今後さらに高速バスの減便、場合によっては撤退などもあり得るかもしれません。特に空知地区の人口減少が大きく、岩見沢、滝川、深川など単独都市だけで乗客を集めにくい場合、過去に運行していた各地を一般道で結ぶ「特急」が戻ってくる可能性もありましょう。しかし、それは諸刃の剣であってその都市に直行する人にとっては時間がかかる不便なものとなる。高速バスの未来が必ずしも明るいものではないというのが現状とも言えましょう。
ただ・・・
Twitterあたり覗いて、本件で呟いているのは主に私だけ。つまり、あまり、世の中ではこれは問題になっていないって事なんでしょうね。鉄道の廃線、車両などに比べて確かにあまりマニアにも実際の利用者にも(特定の地域だけですしね)興味を持たれない内容とも言えそうです。11月30日追記
札幌駅バスターミナルを確認してきましたが、道南バス側もかなり急な対応を迫られているようで各所に手書きの表示が行われ、案内に苦慮している様子がわかります。





そして、北海道中央バスの札幌駅前バスターミナル内表示についてはちゃんと読まなければ運休であることがわからないようにも見えます。






大通の中央バス札幌ターミナルも確認しましたが、残念ながら告知内容はほとんど変わっておらず、まだ雑に運休便を塗りつぶしている方がわかりやすいとも言えます。
案内窓口も19時で閉めますので、それも含めて案内体制がこれでいいのか?というのは正直なところでもあります。




また、北海道中央バスは減便していたドリーミントオホーツク号の一部の運行再開を発表しています。相手方他社車両での運行と思われます。これにより、例によって当記事冒頭で紹介していた中央バスの告知文書はサイトから削除されています。
(12/3~当面の間)都市間高速バス・定期観光バスの減便およびドリーミントオホーツク号の一部運行再開について
北海道中央バス 2022.11.30
https://www.chuo-bus.co.jp/%EF%BC%8812%EF%BC%8F3%EF%BD%9E%E5%BD%93%E9%9D%A2%E3%81%AE%E9%96%93%EF%BC%89%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%96%93%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%90%E3%82%B9%E3%83%BB%E5%AE%9A%E6%9C%9F%E8%A6%B3%E5%85%89%E3%83%90%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%B8%9B%E4%BE%BF%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%AA%E3%83%9B%E3%83%BC%E2%80%A6/main_info/1874
(見ることができない場合)
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_09.pdf
12月1日追記
北海道中央バスと共同運行を行うバス会社14社では12月1日から北海道の補助事業を利用した「らくとくスマホチケット」「2枚綴り回数券」を再発売しました。この中に札幌-室蘭、札幌-苫小牧のチケットもあり、実質的に便数を出せない状況、特に苫小牧便は土日祝日に全く本数を出せない中このチケットを発売していますが、問題ないのでしょうか。([コロナウイルス感染症拡大に伴う一部便運休について]表示で免責ということはないでしょうが、それをわかった上で買ってるよね?という意味なのでしょう)
RAKUTOKUBUS14 らくとくスマホチケット 2枚綴り回数券
http://www.rakutokubus.jp/lp/lp10/
らくとくスマホチケット
実質的に土日祝日に使用できないチケットを「ご購入後の払戻はいかなる場合でもできません。」とするのは無理があります。何らかの対処を行っているものと期待しますが、残念ながらサイトなどに記載はありません。(コールセンター番号はあるので、実際購入後に便数的に利用できない場合は相談するのが良いかと思います)
12月5日追記
大谷地駅・南郷18丁目駅・白石本通2丁目の掲示内容を確認してきました。●大谷地駅
大谷地駅のバスターミナル、階段を上がるとバス時刻表が大きく掲示されています。


大谷地ターミナルは中央バスと道南バスで乗り場が別れているのも問題の一つでしょう。道南バスの乗り場を見てきます。



中央バスの乗り場には案内所と券売機があります。券売機では通常通り券を発売しています。






南郷18丁目駅は路上バスシェルターでの案内です。


白石本通2丁目も路上バス停で、ここはバスシェルターも無くポールのみです。



ここから考えると利用者に混乱は少なく、大きな問題ではないのかもしれません。
12月9日追記
北海道中央バスは12月9日に運休していた都市間高速バス・定期観光バス便を順次再開することを発表しました。【12/12~・12/21~】都市間高速バス・定期観光バス運休便の運行再開について
北海道中央バス 2022.12.09
https://www.chuo-bus.co.jp/%E3%80%9012%26frasl;12%EF%BD%9E%E3%83%BB12%26frasl;21%EF%BD%9E%E3%80%91%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%96%93%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%90%E3%82%B9%E3%83%BB%E5%AE%9A%E6%9C%9F%E8%A6%B3%E5%85%89%E3%83%90%E3%82%B9%E9%81%8B%E4%BC%91%E4%BE%BF%E3%81%AE%E9%81%8B%E8%A1%8C%E5%86%8D%E9%96%8B%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/main_info/1883
(見ることができない場合)
https://traffic.north-tt.com/txt/20221129_10.pdf
12月12日以降は北海道中央バス便の高速とまこまい号・高速むろらん号を再開、その代わり毎日運行していた道南バスのハスカップ号は土日祝日運休に戻るとしています。
12月21日以降は予約制都市間高速バスも復旧するとしており、年末年始輸送は夜行便以外は運行されることになるということで、良かったなとも思います。