北海道の交通関係

本気で人手不足に抗うことができるか

2022/12/02

当サイトでは、あくまで私見として人口減少や人手不足による未来を考えてこの欄を書いているのですが、しかし、思ったより世の中は人口に関する飢餓感や人材不足による不便さを感じていないのかな?そんな風に思ったりします。

当サイトの範疇でいえば、鉄道のワンマン運転や駅の窓口閉鎖と多機能型券売機、人員集約での遠隔発券システムなどに非常に多くの不満を聞きます。もちろん、そんなことが行われないのが理想です。そしてマスコミもこれを「効率化」そして「無人化」と批判する状態です。

(鉄道開業150年)駅は続くよ、変わりつつ 「機関士のじいちゃんがいた横川、元気に」
朝日新聞 2022年10月13日
https://www.asahi.com/articles/DA3S15443517.html
 JR九州は3月のダイヤ改定以降、22駅を無人にしたほか、48駅で切符の販売窓口の廃止や営業時間短縮を進め、効率化を図る。
 筋力が衰える病気のため車いすで生活する北九州市の田中雄平さん(50)が利用する駅は、3月から昼以降に駅員が不在になった。周辺の駅を巡回する駅員が対応するが、利用するには事前連絡が必要だ。JR九州は、こうした駅での単独乗降がしやすいバリアフリー化をめざしているが、田中さんは「実現までには時間がかかる」と話す。
 無人化の波は、駅にとどまらない。自動列車運転装置が導入された東京都の「ゆりかもめ」や神戸市の「ポートライナー」など7路線で無人運転化されており、都心を走るJR東日本の山手線や新幹線でも、運転士なしでの運行を見据えた実証実験が続いている。


しかし、現実はどうか?といいますと、そんな記事を書いている朝日新聞単体の従業員数は3,600人ほど、ここ10年で見てもの人員は約1,000人減少、平均年齢が46歳を越え、平均勤続年数が21.8年。つまり、年齢の若い社員が退職している現状というのが見えてきます。もちろん定年未満での希望退職の募集という側面もありましたが。新聞製作、そして取材を行う記者という職種ですら確保できない、なんとか人員の少ない中で作らなければならないという苦悩が見えます。それは、電子化への舵取りが遅れた新聞自体の問題もありますが、この数字に出てこない販売店の配達する人員面や営業面で本体新聞社が収益を上げられないという問題でもありましょう。
そして、「臨時従業員」の半減というのが目につきました。新聞社とて正規職員だけでは業務は遂行できません。一時期800人以上いた臨時従業員は現在300人もいません。その多くが学生などのアルバイト職員である事を考えると、それを「切った」ともいえるし、集まらなくなったとも言えそうです。

日本新聞協会 雇用
https://www.pressnet.or.jp/data/employment/
新聞・通信社従業員数と記者数の推移

 新聞・通信社従業員数と記者数
新聞・通信社従業員数と記者数
新聞販売所従業員数、販売所数の推移
 新聞販売所従業員数、販売所数
新聞販売所従業員数、販売所数


もはや数字的に明らかです。記者数はなんとか維持しようと各新聞社が苦戦していることはよくわかります。しかし、新聞は記者を含む編集部門だけでは成立しません。資料では2001年の制作、印刷、発送部門の人員比率が約2割としています。現在はそれがわずか7%ほど。もちろんそれは印刷などを外部に委託したという結果でもあろうかとは思いますが、新聞が「記事で勝負」するには媒体は問わないという方向には進んでいるということがわかりましょう。
結果、販売所の従業員数は20年で約半分、販売店数は35%減、そして学生、少年配達員はもはや風前の灯といえましょう。もちろん新聞購読者数の減少も背景にはありますが、若い人材が地方には特に少ない。いまや新聞奨学生制度を利用する学生も減ってしまい新聞社から「就職推薦状」が発行されるという特典も、それが特典ではない時代でもあります。そもそも夕刊配達時間と講義時間が被る関係上、学生生活に弊害がある勤務体系である点からも募集は厳しいことが覗えます。

新聞についてはさておいて、当サイトでこの記事を書いたのは2019年1月です。ここから4年近く経ちました。

新成人は126万人そして「働く人」が減少する世の中で
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=474


単純に北海道に限定してこの後供給される「労働力」を確認してみましょう。

 北海道5歳年齢別人口推移
北海道5歳年齢別人口推移
2002年の段階で、団塊ジュニア世代といわれる30代に入った1970年代前半生まれは単純に各年齢10万人から8万人います。そしてその親である団塊の世代50代も同程度以上いることがわかります。そして団塊ジュニア世代が産み育てた子は各年齢5万人に満たないことになります。人数はいましたが、就職氷河期世代であり、共働きがあたりまえ、それを行わなければ生活もままならなければ子供を持つ選択はできません。

2012年の段階では団塊ジュニア世代は40代に入ります。団塊の世代は60代となり退職します。このときの20代やはり各年齢5万人程度しかいません。60代の団塊の世代を「定年延長」や「嘱託採用」として人員減を抑えてやっと人員を確保していることがわかります。

2022年の今年、団塊ジュニア世代は50代になりました。そして人数の多い団塊の世代は70代に突入します。さすがに定年延長や嘱託もここまでです。そして彼らは続々と後期高齢者の仲間入りをしていきます。2022年に後期高齢者は北海道内に86万人ほど、これがあと5年もすれば130万人、全人口の約25%となるわけですね。そして、今年20代就職を迎える人材は各年4万人弱、あと10年もすれば各年3万人台に減るということです。これは、現在の「子供」がすべて北海道に残ってくれるという希望があってこそです。それが得られないのであれば、北海道で得られる就業人員は大きく減っていくことになります。

さて、北海道内の各自治体の2002年から20年分の5歳区分人口を以前公開していますが、このダウンロード数はあまり多くなく、もちろん見せ方的にわかりにくいってのはありますが、あまり望まれている記事では無いということでもありましょう。見たくない、見えて欲しくない内容でもあります。

この先急激に子供の数が増えることはありませんし、そして団塊ジュニア世代は確実に年齢を重ね、そして、団塊の世代は後期高齢者となります。

North-tt
https://traffic.north-tt.com/txt/population.xlsx


10月14日に公開したこの記事にリンクを張っています。

鉄道開業150年記念にやっぱり暗い話題を考える
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=1195



これから就職する成人周辺の数に関しても問題を覚えますが、それ以上に子供の数が少ない、それはひいては学校の数、学校をコミュニティとしていた地域の問題にもなります。

North-tt
https://traffic.north-tt.com/txt/hokkaidoscool.xlsx


この資料は北海道教育委員会の資料から平成19年(2007年)から昨年までの市町村、高校、その学部別生徒数を集計したものです。そして、学校の統合、新設、廃止および北海道内の各自治体の学校数も含めています。
2007年はたった15年前です。空知振興局管内の公立高校でいえば7000人以上いた高校生は今や約半分の4000人程度。今年度は4000人を割り込んだことに疑いはないでしょう。
学校自体の数も大きく減り、今や単独自治体で小学校1つ維持できない(中学校と合わせた義務教育学校に移行)ことも増えています。
もちろんそれが問題だという話ではありません。現実に生徒数となる「子供の数」が減っている以上、学校自体が維持できないのです。これは札幌市とて特別ではありません。私の住む地域に4箇所ある小学校は統合が検討されています。それは仕方の無いことです。

教育委員会はこの「子供の数」から高校の統廃合を検討せざるを得ません。結果地域が反発し、高校を無くすな地域が廃れると言ったところで生徒数が減少すれば維持できません。
地域によっては2校ある高校を統合し、規模を維持することで「選択される高校」を目指す形も見られます。最近では当方も記事にしている名寄、そして富良野、岩見沢があたります。反面、近隣に高校が無く、地元進学も高く統廃合が難しい「地域連携特例校」も、その特例扱いが難しい状況になっているという現実があります。この穂別高校の統廃合に関しては残念ながら今まで全く北海道新聞が触れず、この記事で初めて統合の事実が伝えられるということで、記者が何度も興味を持ち通い記事を出している留辺蘂高校あたりの記事に比較するとどうしても内容が薄いということになります。

<学びeye>公立高配置計画 来月正式決定 岩見沢、富良野は「攻めの再編」 進む少子化 特例校初の募集停止も
2022/08/15 北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/716976/
(WEBは独自紙面なので、少し異なる)
> 道教委は2023~25年度の公立高配置計画を9月上旬に正式決定する。6月に示された計画案には25年度に岩見沢東と岩見沢西、富良野と富良野緑峰の両校をそれぞれ統合することが盛り込まれた。穂別高は25年度に募集を停止する。決定すれば、地理的に統廃合が難しい小規模校「地域連携特例校」で初となる。全道的に少子化が進む中、学校の存続は地域の大きな関心事になっている。


定員割れが続くと学校のレベルが著しく下がります。必要である学力が無くても合格できるようになる、いわば言葉は悪いですが「バカ学校」になってしまうことを地域は避けたいとも思うでしょう。しかし、一定の学力に満たない生徒を受け入れる学校も必要という言い方もできます。それが一定の都市部から少し離れた高校に地域の中学卒業生以上に集める状況があった。
しかし、現在は全体に倍率が低くなり、そういう郊外部の学校を選択する必要が無くなってきたという面はありましょう。

たとえば岩見沢は、地域にある程度進学前提の生徒を集める学校を維持しなければ札幌圏に生徒が流出していくという危機感があります。だからこそ統合しても一定の学力維持を行いたい。大変失礼な言い方だがバカにしているわけではなく、月形などがそこに溢れた生徒を受け入れる面もあるということになります。

穂別高校は旧穂別町市街域から鵡川高校までは35km以上かかりますが、現在はむかわ町でありますので、町営バス扱いとなっている道南バス穂別鵡川線での通学が現時点でも可能となっており、なかなか厳しかったと言わざるを得ません。2027年3月末での閉校となります。


 計画案では、特例校のうち夕張、豊富、長万部の3校の再編が留保された。弟子屈、天塩(計画決定時に来年度の募集定員を1学級にした場合)の両校は23年度に特例校に指定する。特例校に準じて倶知安農業高の再編も留保された。
 留辺蘂高については、昨年度決定した計画に続き、23年度の募集停止が盛り込まれた。


留辺蘂高校は新聞各紙が頑張って現状を報道し、結果的に募集停止を1年延期し2024年度としました。来年度に入学する生徒が卒業する2026年度末に閉校となります。
再編留保となった夕張・豊富・長万部、そして特例高となる弟子屈、天塩も含めて鉄道やバス沿線に関わる学校であります。

もちろん学校が無くなればそこに通う生徒もいなくなる、教師や関係者が街を離れるという意味でも地域では問題ですが、だからといって生徒のいない学校を維持できないのもまた致し方ないところです。通常入学者が2年連続10未満が統廃合対象で、広域募集などを行って存続を図ることが可能か。それも学校だけの問題ではなく地域の関わりの問題にもなってきます。
40人学級の是非みたいなところも含めた議論は必要ですが、教師の数をそれだけ確保できるのか?特に高等教育での専門教師の質と量を確保することを考えると、一定の集約は致し方ないところではないかとも思う点ではあります。


ちょうど1年ほど前に書いた記事です。記事の内容としては鉄道もバスも「人員面で」維持は難しいことを書きます。特に道路維持、北海道の特性として除雪に関する意味でも道内の除雪作業所をプロットしています。

路線バスの維持をどのように考えるか
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=1091


その道路維持、北海道の特に冬場は道路除雪はそのもの生活のためのインフラ維持であって、これがなければバスはおろか徒歩でもどこにも行けません。しかし、ここにも人員の減少が忍び寄っています。

過去10年で倍増 道内建設就労者は65歳以上が2割超
北海道建設新聞 2021年02月03日
https://e-kensin.net/news/134296.html
>総務省の2020年労働力調査(速報値)によると、道内建設業の就業者数は前年比10・5%減の22万人で、4年ぶりの減少となった。一方、65歳以上の就業者は初の5万人台に乗った。高齢者の就業割合は22・7%と2割を超えていて、この10年で倍増したことになる。
>建設業の12月の有効求人倍率は、建築・土木・測量技術者が6・07倍、型枠・とびが5・23倍など、前年に比べ倍率は下がったものの依然として高止まりが続く。慢性化した人手不足が続き新規就業者が増えない場合、一層建設業界の高齢者割合が増加することも懸念される。


道路維持は北海道開発局や道の土木事務所だけで担っているわけではなく、民間の土木・建築企業が多くの場合主体になって行われます。その就労者数が前年比10%以上減少して22万人、さらに65歳以上の就業者が5万人ということは就労者の2割以上が「高齢者」ということです。彼らはあと10年もすれば全員引退です。残った17万人+新規採用者で乗り切らなければなりません。もちろんこの数字は全建設従事者ですから、必ずしも除雪従事者だけではありません。それでも傾向は大きく変わらないことが覗えるのです。

札幌市は除雪車の1人乗務を可能にする機材を導入しています。これも除雪機材のオペレータが今後大幅に少なくなることがわかっているからです。

札幌市 除雪機械の1人乗り化
https://www.city.sapporo.jp/kensetsu/yuki/new/torikumi02.html

 除雪機械の1人乗り化
除雪機械の1人乗り化


とはいえ、これを行ったところで、限りある資源で除雪を行わなければならないならば、昨年のような一度の大雪に対処できず市民生活に大きな影響が出るのです。

少なくとも今後「これ以上除雪が良くなること」は望むことは難しく、幹線道路の除雪はともかく住宅地の除雪に手が回らないという状況は充分に考えられる、そして、それに対して準備が必要とも思うのです。


毎日新聞が特集記事としましたセイコーマートの地方過疎地域出店について。

セコマがある:/上 過疎地への出店 ライフラインの存在 /北海道
2022年11月20日 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20221120/ddl/k01/020/015000c
> セコマの丸谷智保会長は当時を振り返り、「報道機関は『逆張りの出店戦略』みたいなことを伝えたね。けれど、逆張りなどはないし、戦略的にみると、出店しない方がよい。過疎地戦略などがあるわけないよ。大変だからさ」と笑う。では、なぜ、店を出したのか--。理由は明快だった。「(住民が)困っているんだもん」
> 村内で夫と暮らしている女性(86)は「運転はできないから助かっている。ご飯の支度をしていて『もうひと品』となる時もある。足が悪い人もいるから、大切なお店。急に誰かの車で買い物に行くこともできないからね」と話し、弁当を片手に店を出て歩いて帰宅した。セイコーマートは村の「ライフライン」の一つになっている。


セコマがある:/中 自治体と「協働」 買い物弱者の力に /北海道
2022年11月21日 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20221121/ddl/k01/020/017000c
> 危機的な状況を受け、村役場は過疎地に数多くの出店の実績があるセコマに出店を要請した。宮本憲幸村長は札幌市に何度も出向き、「陳情」をした。セコマも「何とか応えたい」と返答した。だが、出店は数千万円がかかり、セコマも二つ返事というわけにいかなかった。
 両者の協議の着地点は会社だけでなく自治体も身を削る「協働」の手法だった。まず、村は役場前の約300坪の村有地を「年間3万円」で貸し出すことにした。これで、セコマは店舗の建設費用を踏まえても、何とか長期的な採算が取れると判断した。
 オープニングスタッフも10人は必要だ。セコマが募集したところ、当初は2人しか集まらなかった。村は「公益性が高い」と判断し、人材確保に協力。それまで前例のなかった広報紙に民間の求人記事を掲載するという決断に踏み切った。
> 山崎室長は「大変な状況にある村に出店する方向へかじを切ってくれて、ありがたかった。とても助かっている」と語った。丸谷会長は「我々の地元密着の思いと村の住民に対する思いが一緒にならなければ、このような特殊なケースは生まれないよ。『マーケティング論』で進む話でない」と胸を張った。


セコマがある:/下 地域とコラボ 出店縁に新商品 /北海道
2022年11月22日 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20221122/ddl/k01/020/020000c
> これらの3店は新設の初山別店と異なり、空き店舗の活用などで、出店のための必要経費を抑制。採算ラインが下がった。過疎地で持続可能な営業をするため、それぞれが汗をかいた結果だ。道外の埼玉、茨城県にも店があるセイコーマートだが、現在も道内の過疎地からの出店の要請は多い。セコマは地域に店がない、または近い将来なくなり、住民が困る▽自治体の協力--を出店の条件とする。道内展開の強みを生かし、既存の商品の配達ルートが活用できるかを重要な要素として、出店の是非を決めている。


全体的にいい話になっている記事です。セコマ社も地元自治体の協力を受けられる、単独で自社だけで出店するわけではないからできた。

では、例えば留萌館内の地場スーパーは出店できなかったか?隣の羽幌町にあるコープさっぽろは出店できなかったか?といわれると出店できないわけです。いや、できるとしても非常に困難だったといえそうです。
店には配送ルートがなければなりません。稚内など店舗に配送するルートの途中に位置するから商品を納入できること。これが大事でしょう。配送ルート上の国道に店舗があるからこそ新たな配送ルートを作らなくても良かった面がありましょう。

商圏人口900人!セイコーマート「初山別村」出店に秘めた未来戦略
2015/07/18 リアルエコノミー
https://hre-net.com/keizai/ryutu/15758/
> セコマが相次ぐ出店要請に応えることにしたのは、同村からさらに北の遠別町、天塩町、幌延町への配送ルート途上にあって物流ルートを新たに構築しなくても済むことや狭小商圏に対応した食のインフラ機能を構築するモデルケースにできると判断したためだ。
 出店を決定して準備に取り掛かったが、最も困ったのがパート従業員の募集だった。当初集まったのは2人。最低でも10数人が必要なのにこれでは店が回って行かない。村長に相談すると募集チラシを全戸に配る広報誌に挟みこんでくれ、何とか人手を確保することができた。
 村は国道沿いの村有地約300坪を年間3万円で貸すことを決め、ランニングコスト低減に協力、昨年12月19日にオープンに漕ぎ着けた。丸谷社長は、「客単価は普通のコンビニよりも高い1000円で1日(6時~24時の営業時間)300人の客数がある。日販30万円なら何とかなると考えていたが32~3万円で推移しており、償却が進めばクロになるが私は収支トントンでも良いと思っている」と話し、既に村のライフラインとして村民から感謝されていることを紹介した。


最も問題なのは従業員の確保でしょう。パート従業員として働く人口がどれくらい居るのか?

 初山別村5歳年齢別人口推移
初山別村5歳年齢別人口推移
40代-60代の人口で考えた時に、10年はなんとかなりそうに見えますが、このあとです。そして、今この店を使ってくれる歩いて店に来ることができる高齢者層が徐々に減少する。さて、10年、20年店を維持していくにはどうする必要があるのか。売上面ではなく、人員面から考えなければならないという問題なのです。
 セイコーマート初山別店
セイコーマート初山別店
逆を言えば、初山別のような店が一つで競合が無い場所ならばなんとか維持できるともいえますが、コンビニが複数ある、24時間店舗を持つ街。もちろん国道沿いなど需要はあるが維持できなくなっていく。そういうことは考えなければなりません。

24時間を維持できない状態で営業時間を短くできるのか、年末年始などに休業できるのか。セイコーマートはそれができる店舗であるから「今から数年は維持できる」可能性があるのかもしれない。

セイコーマートの初山別出店は確かにいい話。これを悪く言う気は無い。ただ、これがあたりまえではないし、未来永劫のものでもない。単に事業者が我慢すればというものではない。例えば同じ留萌管内であれば、留萌市三泊地区のしらとり店を2015年に閉店している。

この店舗から留萌市市街地までの途中元町地区などに商店は一つも無い。留萌市街地まで約5km移動しなければ買い物はできません。だからここにコンビニを出すべきだとは言いませんし、地域として維持できなかったというのは確かなことでしょう。セイコーマートとて住民の少ない場所からはどうしたって撤退せざるを得ないのです。



都市部に住めばコンビニは複数選べ、大型スーパーに少し小洒落たショッピングセンターにデパートを利用できます。
それが自分で運転する車だったり、公共交通だったりを選ぶこともできましょう。鉄道やバス、地下鉄を使って移動することができる、それだけでもものすごく恵まれている状態。

しかし、都市部で利用者が多いからこそ一つ減り二つ減りの時点では気がつきません。ある日突然見渡したら買い物できるところが無い。ある日バス停に行ったらバスが1本も無い。そんな時代がひたひたと迫っている。その恐怖を感じています。田舎の学校が無くなる、コンビニがどうこうで「あー可哀想だねぇ」なんて余裕こいていたら大変なことになるんです。

そのとき「可哀想だねぇ」と誰が言ってくれて、手を差し伸べてくれるのか?

北海道の交通関係 人口減少 人手不足

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