北海道の交通関係


北海道の交通関係サイト終了のお知らせ

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エスコンフィールドの平日ナイトゲームに鉄道とシャトルバスで行ってみました

2023/05/26

当サイトでは以前から北広島ボールパーク(Fビレッジ・エスコンフィールド)に関していろいろ書いてきたところではあります。実際に開場して既に2ヶ月が経とうとしており、エスコンフィールドでの試合数も20試合以上になりましたので、当然に様々なことが慣れてきて、一時期目立った混雑やシャトルバス運用面が改善していると考えられるとも思います。

今回鉄道とシャトルバスで仕事が終わってからエスコンフィールドへ向かい、現地で食事をし、観戦して帰宅するまでがどの程度スムーズにできるようになったかを見てみます。

「行き」のJR北広島駅

5月25日、17時の業務終了、少し苗穂での用事があり、一旦苗穂駅に向かってから苗穂発17:42の千歳行きでまず北広島駅に向かいます。
 苗穂駅
苗穂駅
沿線の帰宅列車としての普通列車ですので、ざっと席は埋まって、立ち客もちらほら、千歳側の先頭車両に乗り、平和での下車が多い場所でしたので座ることができました。快適です。苗穂から北広島は運賃440円です。

北広島駅に到着したのは18:02、ここで新千歳空港行きの快速エアポート178号を待ち合わせます。札幌を普通列車より遅く17:48に出ていますが、札幌発の千歳・新千歳空港・苫小牧方面は「必ず」先発する列車が先に着きます。混雑する快速エアポートにわざわざ待って乗る必要はありません。(このあたり乗り慣れていない人には新千歳空港行きの快速エアポートに乗れば良いと案内するというのもありましょうが)
 普通列車からの下車列
普通列車からの下車列
 快速エアポートからの下車列
快速エアポートからの下車列
いずれも試合開始後の列はそれほど多くないとはいえましょう。北広島駅のホームは基本的に地元通勤通学客の利用を想定した幅ですので、一度に多人数が利用することについては想定がないこと、そして改札内のスペースを広げたこともあり滞留はここでできるという想定といえます。ある程度の混雑は織り込み済みではあります。ただ、この時間は通勤客との錯綜があるのが難しいですね。
 北広島駅改札内コンコース
北広島駅改札内コンコース

北広島駅-Fビレッジシャトルバス

北広島とFビレッジの間を運行するバスは、通常30分間隔で、試合開始3時間前から試合開始30分後までが「シャトルバス運行」となります。18:10頃のシャトルバスの列は約150人ほど、誘導案内員も出ており、満席になったところでバスを出発させています。
 18:10頃の北広島駅シャトルバスの列
18:10頃の北広島駅シャトルバスの列
ロータリーに待機していたバスが18:15頃に出発しますと案内係員が一人も残らず撤収しました。その後に来た人は「ここでいいの?」と不安を訴えます。
 18:18頃の北広島駅シャトルバスの列
18:18頃の北広島駅シャトルバスの列
とはいえすぐにバスがやってきます。ちょうど次の快速エアポートが到着して列が長くなってきます。私もバスに乗ってみましょう。

並んでいますと18:20に「臨時」とつけたバスが着車します。BYD製電気バスには初めての乗車です。
 18:20に到着した「臨時」
18:20に到着した「臨時」
このバスへの「乗り方」なんですが、とかく利用者が「バス」に慣れていないことが乗車時間を長くしている要因に見えます。北広島便は現在中ドア乗車、運賃後払いという取り扱いに変更していますので、ただ乗車させるだけでいいのですが、奥に詰めない、椅子に座って移動してと落ち着かないなど、乗客が「バス」に全く慣れていない。結果乗せるだけなのに運転手さんが「後にも座席があるので座ってください!」「1段上がってください!」と絶えずアナウンスする羽目になります。
 18:20乗車開始も後ろに来ないので後の人が乗れない
18:20乗車開始も後ろに来ないので後の人が乗れない
結局並んでいる全員は乗れないので運転手さんは増便要請し「次のバスを利用ください!」と発車。その「次の便」がいつ来るのか?は誰もわからないのです。そう長く待たされることはないとは思いますが、案内としての体制は全く最初と変わっておらず「場当たり」というのは失礼かとは思いますが、そういう運行しか行っていないのが現状です。
 18:23やっとほぼ満員状態で出発
18:23やっとほぼ満員状態で出発
「電気バス」の乗り心地ですが、まず椅子が固く、形状的にもあまり今までの路線バスで見ない感じです。音は電車のような音になりますが、意外とエンジン並みにうるさいというのはあります。短時間なのであまり問題はないでしょう。

車内では運転手による運賃支払いの案内がされます。現金とVISAタッチ、乗車券以外は使えないこと、VISAタッチで複数人や子供が使う場合は申し出ること、交通系ICカードは使えないこと。この案内を走行中にできることが「後払い」にした意味であろうとは思います。バスは5分程度でスムーズにエスコンフィールド前に到着します。18:28頃には着きました

2023年7月より交通系ICカード(ただしSAPICA除く)の利用が可能となりました


 バスは到着したが・・・
バスは到着したが・・・
しかし、やはり聞いていない人は全く聞いていませんから、降りるのにやはり時間がかかります。全員降りきるのに3分以上はかかりますね。また、高額紙幣の両替を当たり前のように言う方がいるのも「乗り慣れていない」を強く感じます。バスに乗るとわかっていたら小銭を用意するというのは子供の頃から公共交通に乗る人はだいたい親からも係員からも嫌って程聞いている話です。
 エスコンフィールド
エスコンフィールド

「入場券」で観戦

今回ファイターズ球団、エスコンフィールド独自の施策であろうと思われる「入場券」を購入して観戦してみます。

エスコンフィールド入場券
https://www.fighters.co.jp/ticket/admission/
>ファイターズの試合開催時に800~1,200円で、エスコンフィールドを楽しむことができるおトクなチケットです!
>① コンコースからグラウンドを望める入場券!
>②毎試合必ず当日券を販売!
>③小学生以下は入場無料!


この「入場券」Twitterの「#聞いてよFビレッジおじさん 」タグではもう何度も勝手に席に座っているなどの問題を指摘されていますが、この「入場券」システムは前沢氏が思う根幹の部分です。

日本ハムの新スタジアム構想が凄い!「入場料無し」「弁当無し」の衝撃。
Number 2017/08/16
https://number.bunshun.jp/articles/-/828671
>「入場料はいらないと思います。入りたい人はどなたでも入ってもらえばいい。そして、座って野球を観たい人だけ『座席料』を払っていただけばいいのではないでしょうか」


今回、その悪名高き入場券で観戦がどの程度できるか?というのも試してみます。

 エスコンフィールド入場券
エスコンフィールド入場券
入場券は当日窓口発売で、現金は使用できず800円~1,200円、さらに19時以降は300円引きとなります。この日は1,000円でしたので窓口発券手数料を含めて1,100円でした。(入場券はアプリやネットでは購入できないので必ず窓口で発券手数料がかかる)
入場ゲートは階段を降りたリポビタンゲートに限定されますし、係員さんも対応になれているのは入場券での入場が少なくないことを伺わせます。
 リポビタンゲート
リポビタンゲート
球場内に入れたのは18:40分頃です。ファイターズの先発は加藤貴之投手で試合展開が早そうではありますが3回あたりから見ることができています。
 車いす席の介助者用折りたたみ椅子での観戦客
車いす席の介助者用折りたたみ椅子での観戦客
なるほど介助が必要な方が周りに見当たらない中で、このような観戦がまかり通っている現状があります。
球場内にはベンチなどはそれほどありませんが、飲食店としての七つ星横町などがありますので、座ってテレビ観戦的なのもできますし、立ち見的なカウンターも各所にありますので、充分「観戦」はできます。椅子が必要ならば席を買えば良いんです。
 立見カウンターから
立見カウンターから
 立見カウンターから
立見カウンターから
 立見カウンターから
立見カウンターから
この「入場券」システムの問題かどうかはともかく、飲食店の列はどこも長くなっています。特に七つ星横町はどの店も列があり、また、座って飲食できるスペースも席が空いていません。試合が中盤になった20時前にやっと少しすいてきたのを見計らって三州屋さんの「藤波辰爾のスタミナ豚肉丼」を注文。プロレスラー藤波辰爾さんの妻の伽織さんが監修したというもので美味しかったです。今回は公共交通機関でしたのでレモンサワーもいただきます。
 藤波辰爾のスタミナ豚肉丼
藤波辰爾のスタミナ豚肉丼
毎度言いますが、球場として試合は見やすいし、食事も(高めですが)美味しい。それがなかなか上手く回っていないオペレーション的問題が各所に出ているのですが、それでも当初理念的に排除していた弁当の販売や飲料の販売に関しては改善、球場内施設そのものの満足度は高いとも思います。あくまで個人的には立っての観戦も苦ではありませんし、様々な場所で見て、次回の観戦で買う席を考えるのも楽しいです。
入場券という観戦システムについては今後も賛否があろうかと思いますが、エスコンフィールドは観客席が約2万9千席で、最大3万5千人収容としていますので、6,000席は入場券を売らないと満員にならないシステムとなっています。(これで「入場券」を観客数に加えていないというのはにわかに信じがたい)

さて、試合は万波中正選手のパリーグトップタイに並ぶ8号2ランホームランで逆転すると、5回にはマルティネス選手の6号2ランホームランで突き放し快勝、加藤貴之投手は4勝目となりました。
 ヒーローインタビュー
ヒーローインタビュー
観客数は24,749人、試合時間は2時間35分という比較的短時間で終わった試合でした。
ヒーローインタビューなどを聞いて、球場の外に出ましたのは20:55、試合終了20分後となりました。まだ9時前ですから帰宅は余裕とはおもっていたのですが。
 試合終了20分後のコカコーラゲート前の北広島シャトルバス乗り場の様子
試合終了20分後のコカコーラゲート前の北広島シャトルバス乗り場の様子


Fビレッジ-新札幌駅シャトルバス

以前から混雑が酷く、何度も運賃支払い方法などを変更して試行錯誤を続けていたと思われる新札幌シャトルバスに乗ってみます。
今回大きく改善されたのはバスチケット売場に並ぶ人が皆無だったことです。試合中にコカコーラゲートのチケット売場で球場内でも球場外でもバスのチケットが購入できるようになり、また、それ以外ではVISAタッチしか使用できないというのも周知され新札幌便では「現金」でバスには乗れないというのもある程度は伝わったということにもなりましょう。なお、通常試合チケットなどの購入は手数料を徴収するチケット窓口ですが、バスのチケットは無手数料で券売機と同じ感熱紙による券を発売します。
 並ぶ人のいないバスチケット売場
並ぶ人のいないバスチケット売場
 並ぶ人のいないバスチケット売場
並ぶ人のいないバスチケット売場
さて、新札幌行きのシャトルバスの列は既に前にざっと400人程度は並んでいると思われます。そして私の後にも続々と並びます。肝心なバスがいません。
 20:56新札幌駅シャトルバス列
20:56新札幌駅シャトルバス列
 20:58新札幌駅シャトルバス列
20:58新札幌駅シャトルバス列
 21:09新札幌駅シャトルバス列
21:09新札幌駅シャトルバス列
バスは新札幌駅からの回送が戻るまでは待機されている車両もないので1台来たら50人カウントして乗せるという形を繰り返すしかなく、そのバスもなかなか来ません。本来北広島線に入る路線車(立席でも乗せる)も見かけていますが、なかなか列が進んでいきません。

私個人は「乗る」ために来ているのであまり意識しませんが、前の方は「JRの方が早い(早く乗れる)のでは?」と会話、でも「JRは本数がないからダメ!」という会話もあって、本当のところは歩いて北広島に行く方がずっと早いとは思うのですがJR忌憚はかなり根深く札幌市民にもあるように見えます。

つづら折りしてきた最後の一折り近くのところで到着したバスがなかなか乗客の乗車が終わらない。見ていますと何やら運転手と乗客のトラブルがあるんですが、ここで「STAFF」のシャツの係員は誘導するでもなく、トラブルの要因を聞くでもなくただ待っている。バスについて何かできる権限が与えられていないということなのでしょう。
 21:19何かのトラブルで発車できないバス
21:19何かのトラブルで発車できないバス
結局要因の方も含めた10人ほどは次のバスを使うことになり、この便は後方に空席を残したまま発車。私も含めて並んでいる人はこの時点で30分以上は待っているわけで見ていてもげんなりする感じです。

このあたりまで来るとスタッフの会話が聞こえてきますが、次の便がどのあたりまで回送されているのかわからず「3台いっぺんに来たら良いんだけどねぇ」「あっ来た!あー野幌便かぁ」と、全くスタッフがバスの運行情報を伝えられない中で乗客と対峙しているわけで、声の大きい正義感の強いおっさんが「どうなってるんだ!」と声を荒げ、他方は「こんなバイト姉ちゃんに怒鳴ったってバスは来ねぇよ」とまた別のオッサンが応酬するという険悪な状況まで発生、はっきり言って全くオペレーションとしてなっていない。あまりにも杜撰なシャトルバス運行の様子を見ることになります。とかくバスが来ません。
 21:36やっと自分が乗れる順番のバスが到着
21:36やっと自分が乗れる順番のバスが到着
並びはじめて約40分でやっとバスに乗れそうです。ここでもまた「STAFF」氏に講釈してなかなか乗らないオッサンとかが出てきて、これもまたバスの出発がなかなかされない理由の一つでもあります。また、VISAタッチの認証時間が長すぎます。どう考えてもチケットを手渡す方が早く、せめて50人単位で先に地上側で改札(運賃徴収)する形を作った方が良いように見えますが「STAFF」はあくまでもバス会社従業員ではないのでバスのことに関与できないという状況であろうとも思われます。彼らができることは整列させ誘導することだけのようです。
 21:41ドアクローズ、出発
21:41ドアクローズ、出発
このあとに路線車2両が到着していますが、列は私の後にも少なくとも500人程度はいたと思われ、最大並んだ方は1時間以上並んだのではないでしょうか。

さて、バスは無事に出ましたが、道道1180号きたひろしま総合運動公園線の渋滞というか、信号で左折する先が詰まっているのでバスがなかなか入れず、結果バスは半分信号を無視した形で交差点内で停止、これも含めて道路の作りというか、シャトルバス経路に関して一般車両とどう分けられるか?という面ですね。それでもノロノロ進んでその先頭は「ラウンドアバウト」です。信号とどちらがマシなのか?はわかりませんが、大曲側の左折に専用レーンをつけるなど、何らかの対処は必要かなぁと見ます。駐車場台数を増やす気があるのならばここは避けて通れません。

新札幌駅到着は22:02渋滞があっても約20分で到着できたのは良い面です。ただ、ここも乗り慣れない、もう支払いもないのですが降車まで時間がかかる面があります。
 22:02新札幌駅到着
22:02新札幌駅到着
 22:04新札幌駅全員が降車
22:04新札幌駅全員が降車

さて、では、仮に球場から北広島駅に行って列車に乗ったらどうだったでしょう。今回は私は札幌に戻らなければならないので新札幌からJR乗車となります。新札幌駅から乗れたのは北広島駅を22時ちょうどに出発した臨時快速でした。
 22:09 新札幌駅発臨時快速
22:09 新札幌駅発臨時快速
 22:09 新札幌駅発臨時快速
22:09 新札幌駅発臨時快速
列車は座席が埋まった上で立客がいるものの混雑とはほど遠い乗車数です。実際私より後に球場を出た友人は北広島駅まで徒歩で移動し、以前も紹介しています時刻表にない臨時快速列車「北広島駅21:09発」が遅延している形になっている21:36頃発の当該列車に乗って札幌に向かっています。新札幌行きシャトルバスに40分以上待つ状況を考えると北広島シャトルバスまたは歩きで北広島駅に向かった方が早く帰宅できる可能性が高いことになります。


エスコンフィールド内の交通案内

1階コンコースのあまり目立たない場所に交通案内を表示しています。また、各所のサイネージにもJR時刻案内などは表示されています。
 エスコンフィールド内JR時刻案内
エスコンフィールド内JR時刻案内
 エスコンフィールド内シャトルバスチケット案内
エスコンフィールド内シャトルバスチケット案内
 エスコンフィールド内道路案内
エスコンフィールド内道路案内
シャトルバスに関しては、それを運行しているのが北海道バスを「幹事社」とする各社となって、運行管理的に情報が一元化されていない面等があるのではないかとも思いますし、シャトルバスの案内を出すのは球団ではないという考え方もあるのだと思いますが、開幕から2ヶ月も経とうかという現在でもあまりにもシャトルバスに関する情報が少なすぎて、また、スタッフが運行について全く把握もできず、ただ50人ずつ切り分けてバスが来たら乗せるという運用は正直言って「雑」の一言です。客に怒鳴られるのも可哀相ですし、そのような客を排除する仕掛けも必要ですが、それ以前に並ばせる状況で運行の「目安」が全くない、定時間隔で運行できる状況にないというのも含めて、もう少しなんとかならないかというのは感じます。

距離の短い北広島シャトルバスに関しては、渋滞等があってもバスが全くない状況にはなっていませんでしたが、こと新札幌、野幌便はロータリーにバスが1台もないなかでいつ来るかわからないバスを待ち続けるというのは待つ側は厳しいものがあります。せめて、次の便がどこまで戻っているか、あと何分で来るのか的な「位置情報」を表示する仕掛けはあっても良いと思いますし、それ以前にバス乗り場に何らかのサイネージ的な情報発信の仕掛けは必要ではないかなと個人的には思うところです。

毎度、球場はとても気に入っていますし、そこで野球を見ることは楽しい。でも、きっとシャトルバスを待った方は「げんなり」「疲れるしなぁ」という感想を覚えさせてしまうとも思うのです。あくまで個人的にですが、もう多分シャトルバスは使わないですし、仕事終わりに見に行くならば天候的に体力的にある程度の問題が無い時期にJR+徒歩、または頑張って駐車場を取ってということになりそうです。駐車場を取ってしまえば、球場でお酒は楽しめない。それもまた寂しい面であります。

その駐車場に関しては、Fビレッジ公式駐車場と北広島市内の有料駐車場の状況が開幕時と変わってきていますので、近日それも書ければなと思っています。

北海道の交通関係 JR北海道 路線バス 北広島球場輸送

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