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北海道の交通関係
北海道の交通関係サイト終了のお知らせ
当サイトは終了することといたしました。本件に関しましては以下をご確認ください。
当サイトは2023年12月末で閉鎖することといたしました
北海道内路線バスの減便、廃止、運賃値上げとJR北海道の新ダイヤ報道
2023/11/13
北海道中央バスは2023年10月27日付けで北海道運輸局に高速バスの運賃値上げを届け、2023年12月1日に実施するとしています。道南バスの苫小牧地区と函館バスも運賃の値上げを行います。
既に長距離高速バス路線に関しては、10月から変動運賃制度導入などもあり、過去も消費税率以上に値上げしている区間、また、鉄道競合などで据え置かれる区間など、区間で運賃の定めができるバスの運賃に関しては大きく記事にならない面はあります。
北海道中央バスの都市間路線値上げ
新千歳空港連絡バスの札幌市内中心部-新千歳空港の運賃の推移は以下となります。旧空港~1991年 720円
1991年~1997年 750円
1997年~2005年 820円(9.3%値上げ率、以下同)
2005年~2014年 1,000円(22.0%)
2014年~2019年 1,030円(3.0%)
2019年~2023年 1,100円(6.8%)
そしてこの12月からは1,300円(18.2%)となります。
なお消費税率は1989年~3%、1997年~5%、2014年~8%、2019年~10%です。
北海道中央バス 2023/07/27 予約制都市間高速バス4路線における変動運賃制の導入について
https://www.chuo-bus.co.jp/%E4%BA%88%E7%B4%84%E5%88%B6%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%96%93%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%90%E3%82%B9%EF%BC%94%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%A4%89%E5%8B%95%E9%81%8B%E8%B3%83%E5%88%B6%E3%81%AE%E5%B0%8E%E5%85%A5%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E2%80%A6/main_info/1976.html?ope=det&c=0
(見ることができない場合)
https://traffic.north-tt.com/txt/20231113_03.pdf
北海道中央バス 2023.11.01 高速路線における運賃改定(実施運賃変更)の実施について
https://www.chuo-bus.co.jp/%E9%AB%98%E9%80%9F%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%81%8B%E8%B3%83%E6%94%B9%E5%AE%9A%28%E5%AE%9F%E6%96%BD%E9%81%8B%E8%B3%83%E5%A4%89%E6%9B%B4%29%E3%81%AE%E5%AE%9F%E6%96%BD%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/main_info/2019
(見ることができない場合)
https://traffic.north-tt.com/txt/20231113_01.pdf
2023年10月の変動運賃制度は週末などに実質的に値上げ、閑散期に値下げできるという面と繁忙期に大幅な値上げができることで、言い方は悪いのですが高くても乗る層からいただく、また、安い時期に移動して貰うという分散の意味もありましょう。また、往復割引、回数券も廃止しており、新規参入した北海道バスとも対抗する必要があるという面がありましょう。
その北海道バスも現在は運賃制度を当日決済、事前決済、ネット割引と3タイプとして、変更ができないもののかなり安価に移動できることをアピールしています。
2023年12月の中央バスの高速路線の運賃値上げに関しては、特に鉄道競合並行路線の運賃を上げたという面があります。札幌-小樽はJR750円に対して改定後の運賃を730円に、札幌-岩見沢に関してはJR運賃と同額の970円まで上げてきました。特急利用が前提となる札幌-旭川の上昇率を抑えてはいますが「Sきっぷ」の片道2,775円に対してバス運賃が2,500円という肉薄さがあり、もはや競合で安く乗せる必要性の問題、また、鉄道とバスとの利用客の棲み分けがありますので、増便などの対応が難しい以上、新たな乗客を得る、競合する必要性の問題になってきているともいえましょう。
値上げ前と値上げ後の比較表を用意しました。
中央バス2023年12月値上げとJR運賃比較
https://traffic.north-tt.com/txt/20231113_01.xlsx
北海道中央バスの都市間高速バスの区間指定回数券はこれまで4券片が基本で、有効期間の定めのないものになっていました。これを6ヶ月という期間限定と変更しています。(往復割引に関しては言及がないため、今後も期間の定めは無いものと思われる。実質的に2券片回数券である)
また、電子チケットによる回数券を発売し、紙チケットより割引率を拡大しています。電子決済の拡大は決済会社への手数料を負担しても車内での回数券販売、窓口維持の経費問題の方が大きいという状況も見えます。こちらも利用期限を6ヶ月としています。特に割引の大きい20券片、40券片の回数券に関してはチケットショップへの転売対策という面もありましょう。
また、小樽方面の回数券に関しては電子的にも復活せず、今後も往復割引は継続されるようです。
道内バス主要27社 路線廃止や減便5割超 運転手不足深刻
2023年11月01日 北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/934365/
> 利便性の低下と引き換えに北海道中央バスが大規模な路線再編を行うのは、バス業界の苦境の現れだ。北海道バス協会によると、道内の運転手数は昨年9月末現在で5496人と5年前より千人以上減っている。
> 経営環境が悪化する中、運賃改定の動きも出ている。27社中、5社が都市間バスも含む路線で運賃値上げを実施または実施予定か検討している状況だ。
道南バス(室蘭)と函館バス(函館)は12月1日から運賃を改定。道南バスは苫小牧市内の上限運賃を平均22・1%引き上げるほか、函館バスは函館市内の上限運賃を平均16・8%値上げする。沿岸バス(留萌管内羽幌町)は11月1日から15年ぶりの値上げに踏み切り、都市間バスの運賃を15%引き上げる。
随分物わかりの良い書き方の報道も含めまして、いやぁバスは運転手さんが大変だから仕方ないよねぇというコンセンサスのようなものもあるのかもしれません。
道南バス苫小牧市内・函館バス函館市内の運賃値上げ
道南バスの苫小牧市内運賃が大幅に上がることになります。苫小牧市の特殊区間は苫小牧駅を中心に糸井・錦岡方面は「有明2」「苫信光洋支店」「啓北町」「恵北2丁目」「老人ホーム前」沼ノ端方面は「晴海町西」「操車場前」「苫信明野支店」「明野中学校」が範囲になります。
特殊区間1区 210円 230円(9.5%値上げ率、以下同)
特殊区間2区 230円 280円(21.7%)
特殊区間3区 240円 320円(33.3%)
特殊区間4区 250円 360円(44.0%)
苫小牧駅-イオンモール苫小牧 250円 320円(28.0%)
苫小牧駅-沼ノ端駅前 360円 490円(36.1%)(JR290円)
苫小牧駅-糸井駅通 280円 330円(17.9%)(JR250円)
苫小牧駅-錦岡駅前 350円 440円(25.7%)(JR290円)
なお、苫小牧-新千歳空港・登別・鵡川などは運賃の変更は無く、白老も510円と6.3%程度の値上げに留まりJRより若干安い運賃差を維持しています。
道南バス 2023.10.18 苫小牧市内線エリア運賃改定について(20231201~)
https://www.donanbus.co.jp/topics/unchinkaitei20231201/
道南バス 苫小牧市内の路線バス運賃 12月から値上げへ
2023年10月27日 NHK
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20231027/7000062016.html
>12月1日から市内のすべての路線で運賃が値上げされ、このうち乗車した区間の数によって運賃が決まる中心部では、▼1区間の乗車運賃が210円から20円上がって230円に、▼4区間乗車した場合には250円から110円上がって360円となります。
また、距離に応じて料金が決まる路線では、初乗り運賃が50円上がり、200円となります。
苫小牧市で路線バスの運賃が値上げされるのは、消費税率の引き上げに伴うものを除くと、27年前の1996年以来で、平均の値上げ率は22パーセントあまりとなっています。
苫小牧市と道南バスの間では道新記事によると市への説明は後回しになった印象があります。既に1億円以上の補助が市から行われているものの、市営バス時代の路線網を維持していることは市としても事業者としても厳しい。
苫小牧市と道南バスにすきま風 値上げ方針、市への説明なく<アングル>
2023年10月22日 北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/929031/
> 「値上げに理解はするが、信頼関係を失う問題だ」。苫小牧市の岩倉博文市長は9月の定例市議会で突然、口調を強めた。道南バスの長谷川義郎社長が6月の決算発表の記者会見で、市に事前説明がないまま、苫小牧市内路線の運賃値上げに言及したからだ。
北海道運輸局が認可した市内路線バスの上限運賃の平均値上げ率は22・1%。市内中心部は現行250円の区間が360円になる。値上げは市民の反発を招き、市が矢面に立たされる可能性がある。定期券を買う通勤・通学者に周知も必要だ。市長はその後、長谷川社長に苦言を呈したという。
> 路線バス事業の22年度収支(21年10月~22年9月)は赤字約2億5千万円に対し、市の補助額は前年度比7・3%増の1億2200万円で5年前の2・5倍に拡大。市幹部は「1億円超の補助は大きい。値上げはやむなしとの認識はあったが、報道で知るようでは市の立場がない」と漏らす。
苫小牧は乗り継ぎによるバス走行環境の改善を模索しているものの、中心となる場所が別れ、1本で行きたい場所に行けない状況は更なるバス離れを引き起こしかねず、今後が注目されます。ただ、今回の運賃値上げはJR沿線の一定の距離の便は価格を維持したものの、苫小牧市内についてはJRが便利なのでしたらどうぞという姿勢は見えますね。
函館バスに関しては、値上げの前に不当労働行為である労使環境の悪化が伝えられる中での改定であり、利用者としての不安はありそうです。
今回の改定は函館市内特殊区間のみの改定で、他の区間は調整的な改定となり市外の多くの区間は今までと運賃が変わりません。
函館市内の特殊区間は恵山方面が「上湯川小学校下」、長万部・新函館北斗駅方面が「富岡」「昭和」「北大前」、木古内方面が「北大裏」より函館駅側になります。
特殊区間1区 210円 250円(19.1%値上げ率、以下同)
特殊区間2区 240円 280円(16.7%)
特殊区間3区 270円 310円(14.8%)
特殊区間4区 280円 320円(14.3%)
特殊区間5区 300円 340円(13.3%)
特殊区間6区 310円 350円(12.9%)
函館駅-七重浜 290円 320円(10.3%)(JR/いさりび340円、以下同)
函館駅-東久根別 340円 340円(0.0%)(380円)
函館駅-久根別 390円 390円(0.0%)(380円)
函館駅-上磯駅前通 460円 460円(0.0%)(430円)
函館駅-五稜郭駅前 240円 280円(16.7%)(250円)
函館駅-桔梗 330円 330円(0.0%)(290円)
函館駅-大中山 380円 380円(0.0%)(340円)
函館駅-七飯 490円 490円(0.0%)(340円)
函館駅-新函館北斗駅 720円 720円(0.0%)(440円)
函館駅-函館空港 300円 340円(13.3%)
JRとの競合区間に関しても特には対抗するものでもありません。
函館バス 2023年10月27日【お知らせ】路線バス(乗合バス)上限運賃改定の認可について(12/1実施)
http://www.hakobus.co.jp/news/index.html#202310272
函館バス運賃改定
函館バス一部路線で運賃値上げ 2路線廃止 「負担増」に不満の声
2023年08月30日 北海道新聞 函館・渡島・桧山面
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/899807/
> 値上げは12月1日を予定し、対象は函館市の道道函館上磯線(産業道路)から南西側を走る計100路線。初乗り210円の区間が250円になる。通勤、通学定期券も値上げする方針で、値上げ幅は通勤が1カ月1760円または1770円、通学は同1460円または1470円。
苫小牧も函館も市街地10km程度で300円以上の運賃をいただかないと維持が難しいという状況が見えます。2000年の段階で苫小牧も函館も特殊区間1区は200円(札幌市内特殊区間1区も)と大きく運賃が上がらず耐えてきている中で、各種のコストが上がり続ける中で運賃を抑えられてきていたものが耐えられなくなったといえましょう。
札幌市内の市電、バス運賃の改定も2024年には行われる可能性が高く、特に特殊区間として運賃を安く据え置いていた区間は行政サービス的に市内の一定の地域は同じ運賃で移動できるようにという配慮と、多区間で運賃が複雑になることを避ける意味と両方がありましょうが、ICカード等の電子化が進んだことを考えると「乗車距離」による精算が行える方が自然でもあります。
なお、バス同士、バス-市電の乗り継ぎ割引制度は11月30日をもって現金による取り扱いを終了し、今後はICカードによるものだけになります。利用者的にはICカードで自動適用され、バス運転手の運賃箱操作が不要になることも含めて、そう不便はないはずですが、こちらも値上げ含めて不便になると報道されるのでしょうか。
運賃値上げがどの程度改善に結びつくか
毎度運賃を上げることは悪であるという形で記事は作られるわけです。視点を変えて、購読料の改定を続け、夕刊廃止にまで追い込まれてしまった北海道新聞ですが、2023年3月期が売上高378億円と、6年ほど前の2018年3月期ですら480億円余りからの落ち込みが激しい。もちろん売上高から営業経費を差し引き、納税して最終利益が黒字なのでしたら特に困りませんが、その経費をかけられないことも記事の質が低下する理由の一つになりましょう。夕刊廃止、結果的に購読料金の実質的な値下げを行ったわけですが、安くなったから購読するというものでもなく、新聞の未来に影を落とす形にはなりましょうか。今や公共交通に乗らなければならない人というのは、運賃が安いから乗っていたというよりは、移動することで必要であるから乗っているわけですし、通勤定期券代は企業負担であること、そして多く利用するのは高校生でもちろん親は負担するが、こちらも仕方ないわけで、逃げないお客。
そして、毎度書いていますが高校生自体の数が減っているのですから、今後1台あたりの乗車数は増えないなら運賃で補填していくしかない。バスも補助金事業ですからどれだけ補助が入ってもそのバスが効率的に運行されているかはチェックされバス運転手の待遇改善に繋がっていかないという面も含めて、自助努力は受益者の負担を少しでも上げていく方向にはなって行かざるを得ません。
そして、乗車数がある程度ある路線でも、特殊区間の縛りがあれば長距離運行も短距離運行も得られる運賃が大きく変わらない。こうなるとバス会社は地下鉄駅への短縮運行に踏み込まざるを得ない。地下鉄並行区間を走らせることで安価に長距離を乗せることが難しくなった。これが今回の路線短縮、減便の真相になりましょう。しかし、これは乗務員数が増えたところで回避するわけでもない。この方向性は今後も続いていくしかありません。
北海道中央バス 2023.10.31 令和5年冬ダイヤ改正について(札幌市内の地下鉄駅短絡化、路線廃止
https://www.chuo-bus.co.jp/%E4%BB%A4%E5%92%8C5%E5%B9%B4%E5%86%AC%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%28%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E5%B8%82%E5%86%85%E3%81%AE%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84%E9%A7%85%E7%9F%AD%E7%B5%A1%E5%8C%96%01%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E5%BB%83%E6%AD%A2/main_info/2016
(見ることができない場合)
https://traffic.north-tt.com/txt/20231113_02.pdf
JR北海道2024年3月改正報道
通常JRグループのダイヤ改正発表は12月中旬に行われるのが常で、今回も公式的な発表はないのですが、何らかの形でこれが漏らされ報道されるに至った模様です。主要4特急、全席指定に JR北海道・来春ダイヤ改正 空席減で財務改善
北海道新聞 2023-11-11
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/939413/
JR北海道は来年3月のダイヤ改正で「北斗」や「おおぞら」など四つの主要特急列車について、自由席をなくし、全席指定席化する方針を固めた。走行距離が長い特急で、確実な着席を求める乗客の要望に応えるのが狙い。自由席を利用していた人にとっては負担増になる一方、JRは閑散期にインターネット予約で料金を割り引くシステムも今後導入する方向で検討している。年間を通じて空席を減らし、厳しい財務事情の改善につなげる。
快速エアポート増便、毎時6本に JR北海道・来春ダイヤ改正
北海道新聞 2023-11-11
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/939412/
> 来年3月のダイヤ改正を機に、JR北海道は札幌圏と新千歳空港にアクセスする快速列車「エアポート」について、日中の時間帯の運行数を1時間当たり5本から6本に増便する方針だ。混雑緩和に加え、今後の訪日客など旅行者の増加に対応するのが狙い。沿線住民にも配慮し、北広島―新千歳空港間の各駅に止まる「区間快速」も新設する。
現在、エアポートは原則として1時間当たり5本運行している。ダイヤ改正後は、午前9時~午後4時は毎時6本とし、新千歳空港発を約10分間隔で出発する。
土曜日の1面トップがこれですかという記事なのですが、いずれの記事もある程度事実であると想定して長距離特急は基本的にえきねっとなどの指定席販売による季節、時刻による価格設定で運行すること。これは現時点でも「えきねっと トクだ値」で実現しており、一部区間では運賃より安い設定までされており、もはや「運賃」「指定席特急料金」「自由席特急料金」という分け方で当日窓口で買うような層は定価でどうぞってことですし、窓口に人員を確保できない以上この方向性になっていくことでしょうね。
快速エアポートは、1992年7月の新千歳空港ターミナルビル新設時にその地下に直接乗り入れることになった新千歳空港駅開業から日中の運転間隔を完全15分間隔に固定、毎時1本を旭川直通、毎時1本を小樽直通としていました。
千歳空港最終時1991年の乗降客数が632万人(1万7千人/日)、から2014年が1030万人(2万8千人/日)と倍増。2018年には1996万人(3万5千人/日)まで増えます。空港利用客の約半分が鉄道を利用するという重要なアクセスルートとなって今に至ります。
輸送力の拡大は増結、旭川方面への直通の廃止、完全6両編成化、ロングシート車両導入と続けており、ついに2020年3月改正では日中時間帯の快速エアポートの毎時5本化を行います。周到に練られ、また、かなり強引なダイヤではあったものの、増発が難しいとされた千歳線でなんとか要求に応えたことになります。
north-tt 北海道知事のJR北海道に関する「地元負担」問題と2020年新ダイヤ
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=926
強引だというのは理由があります。運行時間のブレがあること、また、この1時間1往復を実現するための乗務員をどこからか得る必要があります。煽りを食ったのは札幌から小樽方面と江別方面です。区間快速が廃止され、実際に本数は時間1本減ります。この1本減った分が快速エアポートの増発分に回された。この減便に関して触れた記事は見かけませんでした。毎度ちょっと減便したと言えば「減った減った!不便になる不便になる!」と騒ぐ某新記者は何を見てるんでしょうね。
コロナ渦に快速エアポートの減便も行わざるを得なかった状況から復活しつつある昨今ですが、JR北海道はどこかで快速エアポートの毎時6本化、10分おき運行は必要であると読んでいたと思われます。信号設備の改修は沿線で見ており、今回これを実現するとしています。
あくまで報道からは途中駅を通過し特急並みの時刻で走る「特別快速エアポート」も増発され、また、札幌-北広島を快速、北広島-新千歳空港を普通列車として運行する「区間快速」を作るとしています。
毎時1往復分の人員をどこかから捻出しなければなりません。そして、利用率の低い千歳線の普通列車をなんとかしなければならない。これが区間快速の意味ではありましょう。北広島駅(または何やら工事中の島松駅旧4番ホーム)を使用した千歳線普通列車短縮運行、そして日中も6両編成を多用し、今後は当別への通学客が減少することが見込まれる札沼線(学園都市線)あたりから人員を出すしかありません。
以前も記載しましたがJR北海道とて人員に全く余裕が無く、何かを増やすことは何かを犠牲にしなければならない。そしてその先でいくつかの路線を「人員面」で維持できない可能性はかなり高い。
バスの運転手が不足だから鉄道が必要なんて本当に実現可能なのか?この少ない人員でなんとかサービスできる形にすること、そして朝晩だけでなく日中も旺盛な利用がある空港連絡輸送にどう繋げて最大の収入を得られるか。
良い面悪い面それだけを捉えて騒ぐような状況はもう過ぎ去っています。公共交通が、なんとか残って使えるようにするにはどうすれば良いのか?これを利用者も含めて考えていかなければならない状況に推移していっている。不安しかないですね。
どちらにしてもJR新ダイヤは今考えられるような、伝えるようなことは何もありません。公式的な情報が出てからです。