北海道の交通関係

「四季島」1周年にみる北海道の「観光列車」への残念な取り組み

2018/05/04
さて、JR北海道の経営問題と聞くと「観光列車」をやらないからだとしたり顔でいう方がいらっしゃいます。本当に観光列車が儲かるものなのか、少し考えれば観光列車そのものではJRが儲けを得ることはできません。車両の設備、乗務員の手配、どれもただでは終わらないのです。
しかし、本当は地域にいい影響があってこその観光列車です。JRに儲けがなくてもこれをめあてに観光客が来てくれる、そして地域にもいい影響があって意味があるということです。
運行から1年がたった豪華観光列車「四季島」はある程度利用者が富裕層であることも含めて、北海道の観光へのいい影響があるはずです。しかし、残念ながらその旅客対象が北海道ではないことも含めて、北海道民に知られていない列車です。ですので残念ながらこの1周年を祝う記事もHTB・北海道新聞の小さな扱いにとどまりました。しかも青森側の記事の方が扱いが大きいほどです。

 

HTBニュース 2018年05月01日
豪華寝台列車が運行1周年 登別駅で記念イベント
https://www.htb.co.jp/news/archives_1260.html
>JRの豪華寝台列車「トランスイート四季島」が、運航を始めて1周年を迎えました。 1日に登別駅で記念のイベントが行われ、地元の子どもたちや地獄谷名物の鬼が乗客を出迎えました。

 

北海道新聞 2018年05月02日
寝台「四季島」運行1年祝う 登別でセレモニー
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/185903
>【登別】JR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」が1日、運行開始1周年を迎え、JR登別駅で記念セレモニーが行われた。 四季島は10両編成で定員34人。料金は2人1部屋で75万~95万円。

 

北海道新聞 2018年05月03日
豪華寝台「四季島」、青森駅で1周年祝う
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/186340
> 運行1周年を迎えたJR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」が2日、青森市の青森駅に到着した。ホームでは、1周年を祝い、関係者や市民約70人が旗を振って出迎えた。

JR北海道が発足以来数々の観光列車を運行して来たことに、どれだけの北海道民が理解しているか。これは観光列車だけが走り、いく先の駅ではなんの歓迎イベントもされず、駅を降りたら勝手にタクシーでも乗ってねというレベルの地域が数多かったこともあります。
災害の影響で鉄道の運行が行われていない日高線には、この時期「優駿浪漫」という観光列車が運行されていました。静内駅を降りても桜の名所への臨時バスの乗り場すらろくに案内がなく、観光案内所は人影もありません。でも新ひだか町は「観光に地元の足に鉄道が必要」とおっしゃる。
本当に鉄道での観光客を迎える気があったのか?今でも代行バスの客を「歓迎する」気持ちがあるのか。
また、同様に災害で運休している根室線の南富良野町には富良野へのリゾート列車を延長したり、同様に富良野線の観光列車ノロッコ号を延長したりというJR北海道としてもなんとかこの区間に観光を根付かせようという努力がありました。そんなに昔のことではありませんよ。
南富良野町は幾寅駅でもこの列車をまるで無視、間違って降りた客は駅前で路頭に迷うわけです。こんな悲しい「観光列車」がありますか?
南富良野町も「鉄道での観光」を言っていますが、一体どんな観光を想定しているのか全く理解ができません。
JR任せの観光列車なぞ「観光列車」じゃないのですよ。どれだけその列車できた人を楽しませられるか。その覚悟すらなく鉄道で観光などと言うのは北海道の観光イメージダウンに加担するだけで、そんな地域に観光列車などやる必要はないのです。
自治体の意見はわからないでもないです。道の駅で観光案内を任せて、勝手に車で来る人だけを相手にするのが楽ですし、公共交通で来る人の為に案内やバスを出すなどの手間をかけるほどの人も来ない。そう思っているのですから最初から「鉄道を残せ」などと言わなければいいのです。

カテゴリ: 北海道の交通関係 JR北海道 日高線 観光列車

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