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北海道の交通関係
北海道新幹線関係の話題いくつか
2018/06/11
北海道新幹線なんか要らないって方は多々いらっしゃるわけですし、今困っていない人にとって新幹線の開業でどれだけ利便が上がるからと言っても無視できますし、人口減少の中新幹線なんか作ってどうするって人に限って新千歳空港の混雑については無視なのも不思議ではあるのですが、まぁ、近場だけで過ごし、長距離移動しない人に何を言っても伝わるわけでもないので、致し方ありません。
北海道庁にせよJR北海道にせよそれをわざわざ否定しないのは「もう決まったこと」だからで、周りは着々とそれに向けて動いていきます。
日本経済新聞 2018年06月06日
道の駅、道南各地で新設・改装 新幹線効果取り込み
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31448030W8A600C1L41000/
北海道南部で道の駅の新設や改装が相次いでいる。2年前の北海道新幹線開業で道南の観光客が増加。これを各地で取り込もうとしているためだ。名産品の販売に力を入れたり、新しい菓子ブランドを立ち上げたりとあの手この手で誘客策に取り組んでいる。
17年度に函館市を訪れた観光客数は524万人と5年前より17%増えた。新幹線開業に伴う集客効果が続いている。道の駅の一連の取り組みは、函館を訪れた観光客を道南各地に誘客する狙いがある。町づくりに詳しい函館工業高等専門学校の奥平理教授は「道南は冬場の観光が弱く、道の駅の経営も楽ではない。集客に磨きをかける取り組みはさらに広がるだろう」と話している。
「北海道新幹線の利用客は減った」とはいえ、逆に考えれば函館空港の利用数は微減で留まり、青函航路のフェリーは増加、減ったといっても新幹線利用者数がそのまま「道南圏への入り込み数の増加」なのですから、これを機会に集客しなければ地域を維持できないのも現状です。
道の駅が乱立するのは客の取り合いにもなりますが、むしろ道南全体での周遊を増やす意味もあります。多くの観光客が空港や駅からレンタカーを利用することもありますので主要道路沿いに「道の駅」を作ることがその町への入口になるのですね。
北海道新聞 2018年06月04日
ホテル急増で求人難 函館駅周辺に6軒開業予定 主婦層狙い、市が就業体験も
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/195951
2030年度に予定されている北海道新幹線の札幌延伸などを見込んで、函館市内でホテルの建設ラッシュが続いている。市内ホテルでは既に客室清掃員などの人手不足が深刻化しており、関係者からは「新たにホテルができても従業員を確保できないのでは」との声が漏れる。市は働き手として主婦層の掘り起こしに乗り出すが、人材確保に結びつくかは不透明だ。
函館市内を中心にホテルの建設が盛んに行われているのは現在の新函館北斗までの新幹線では考えられない人の動きが今後できるという予想があるからです。北海道新幹線の札幌開業でわずか1時間程度に短縮される札幌と函館は「一体として」観光する場所になると考えれば、函館に宿泊する需要が大幅に増えることが想定できるわけです。
現在函館のホテルが約8500室、これに現在建設中のホテルを加えると、数年内に1万室を越えます。そのときにホテル従業員が大幅に不足することが見えているのです。
ただ、ベッドメイキングなどの従業員に「まともな給料を払わない」ことが人手不足の一要因ですからこれを機に函館圏の給与水準の底上げが必要とも思うところです。
なお、既に札幌などホテルの供給が間に合わず、当日宿泊が2万円以上などというホテルしか見つからないなど、あきらかな問題が起きているようにも見えます。
北海道新聞 2018年06月09日
ホーム設計「夏までに」 JR社長、札幌駅の計画示す
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/197794
JR北海道の島田修社長は8日、札幌市内での北海道新幹線建設促進期成会(会長・高橋はるみ知事)総会で、札幌駅の新幹線ホームの基本設計について「本年夏ごろまでに実施したい」と述べ、完成時期を初めて示した。
新幹線ホームの位置は3月末、現駅から200~300メートル東側に造る「大東案」に決定。これを受け、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が工事計画の変更申請を行うには、大東案の基本設計を終える必要がある。
さて、その北海道新幹線の工事進捗ですが、札幌駅の設計には既に取りかかっていて「夏までに」というくらいですからJR北海道が大東案をかなり以前から強硬に「絶対にこの方式で行う」としていたのでありましょう。
札幌駅の位置に関しては、現在のJRタワーなど札幌駅南口再開発計画を行っていた時期に国は新幹線の延伸を事実上凍結しており、JR北海道が期待できない新幹線に用地を開けておくことができないというのはある程度致し方なかったとは思います。
しかしながら、長野オリンピックに間に合わせるという大義名分があったとはいえ長野新幹線を財政投融資を使い「借金で」建設し今後北海道にも新幹線の可能性が出てきたことは少なくともJRタワー建設直前には見えていたはずですので、少々残念な対応であったとは思います。ほぼ同時期に高架開業した金沢駅が新幹線ホーム用地を残して開業し、予定通りの場所に新幹線ホームを建設したことを考えると残念さは思います。
ただ、整備新幹線の建設が進まなかった理由は財源問題で、国鉄時代に建設された新幹線と違って「借金をしないで建設している」からです。現在もわずか200km程度の延伸区間を15年以上で建設するのは単年で投入できる資金が少ないからです。
批判はされますが、借金してでも建設し、償還していくのが通常のインフラ構築な訳で、新幹線がどれだけ冷遇されているかがわかるというものです。これは道路と違ってまともな財源を用意できない問題と、過去に政治的に不要なローカル路線を多々建設し、その多くが償還どころか開業すらせずに投棄された過去の政治の問題です。
河北新報 2018年05月31日
<北海道新幹線>途中駅の課題探るフォーラム「料金高い」「情報発信足りない」など指摘
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201805/20180531_22063.html
青函地域経済活性化フォーラムが30日、青森県今別町であり、開業3年目を迎えた北海道新幹線の途中駅の活用に焦点を合わせ課題などを探った。青森、函館両財務事務所の共催で、今回が4回目。
青函圏の金融機関や自治体、経済団体の担当者らが参加。奥津軽いまべつ駅がある今別町は、郷土芸能「荒馬(あらま)」の講習会に全国から約200人が訪れているほか、2次交通として津軽鉄道津軽中里駅(青森県中泊町)との間を結ぶ連絡バス「あらま号」を運行していることを報告した。
さて、1982年に新幹線が開業した岩手県と、2000年代になって開業した青森県では大きな格差がついたわけですが、その青森県は今度は北海道新幹線として延伸されることで県内が通過点になるわけで、その結果北海道新幹線が盛岡以北で多数の駅に停車し鈍足になっているという現状があります。というか、開業前の「青森県への需要のための列車」をそのまま北海道に伸ばしただけのダイヤである以上、ほとんどの列車が鈍足であることを余儀なくされています。
ダイヤを設定しているのは東北に忖度せざるを得ないJR東日本で、北海道方面への需要など彼らにとっては「ついで」でしか無いわけです。
しかし、札幌開業はそうはいきません。JR東日本にとって北海道新幹線の利用客は東北新幹線をほぼ全線利用する優良顧客に跳ね上がるわけです。新函館北斗開業時では考えられない乗客増をがありますし、所要時間如何でシェアが大幅に変わる。だからこそ今から東京-大宮・盛岡以北の高速化、災害に弱くダイヤ乱れの要因となる在来線改良のミニ新幹線区間である山形・秋田新幹線の改良に取りかかるわけです。JR北海道にしても青函トンネルの高速化に取り組むのはそういう面があります。
新千歳空港発着の航空便にしても、機材小型化で搭乗率が増加しています。これは以前の大型機での輸送よりコストが削減されますが、その代わり満席便が多くなるという面があります。搭乗率が75%を超える路線はほぼ繁忙期や利用しやすい時間の便が満席で飛んでいるということで、座席数以上には移動させられない航空輸送では観光客にせよ用務客にせよ「移動できない」ことに繋がるわけです。
マスコミが散々北海道新幹線はわずか2割の乗車率としていますが、東北新幹線区間での需要と「同居」している現時点では北海道新幹線で満席になると東北の人が乗れないという問題を抱えるわけで、北海道新幹線区間では「○」と空席有りの表示になっている列車も東京-新函館北斗でみると「×」満席となる列車は少なくありません。これでは北海道新幹線を使いたくても使えないのです。
札幌開業時には北海道新幹線列車と東北新幹線列車は分離され、北海道新幹線での需要を拾った後その空席を東北新幹線が利用可能という形に改めるはずです(もちろん東北新幹線区間は線内用の速達列車を設定することになります)このときに東北の不満と北海道の不満をどう分離できるかがダイヤ設定の腕の見せ所になるはずです。
北海道新聞 2018年05月30日
JR北海道次期会長が抱負 「安全、向上させていく」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/194659
JR北海道の次期会長に就任する予定の元JR東日本常務白川保友氏(71)=現セントラル警備保障顧問=が30日、共同通信のインタビューに応じた。事故や不祥事を受けJR北海道が進めている安全対策に関し「投資をして安全面の基盤はつくられており、課題はクリアしてきているが、『これでおしまい』はなく、常に向上させていきたい」と述べた。
北海道新幹線について「青函トンネル内は貨物列車との共用で最高時速が制限されており、今後どう高速化するかが大きなテーマだ」と指摘。道内の在来線に関しては「かつての石炭輸送で重厚長大になっており、スリム化し、メンテナンス費用を下げていくことも求められる」と述べた。
北海道新聞 2018年06月06日
JR北海道再建「渡利氏が適任」 派遣役員の手腕期待 深沢JR東日本社長
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/196665
JR東日本の深沢祐二社長は5日、東京都内で定例記者会見を開いた。JR北海道の新取締役に派遣する渡利千春執行役員横浜支社長について「企画や安全対策、マネジメントを経験した経歴から適任と判断した」と述べ、JR北海道の経営立て直しに向けた手腕の発揮に期待を込めた。
渡利氏は20日付でJR北海道の取締役総合企画本部副本部長に就く予定。就任後は、経営再建や北海道新幹線の事業計画などを担当する見通しで、深沢社長は「JR北海道の経営は非常に厳しい状況にあるが、しっかり仕事をしてくれると思っている」と強調した。
北海道新聞 2018年06月12日
「安全最優先、浸透に注力」 設備更新の課題指摘も 20日退任のJR北海道・須田会長
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/198485
20日で退任するJR北海道の須田征男会長(74)が11日、北海道新聞のインタビューに答え、在任中の取り組みについて「安全を最優先させる企業風土を根付かせることに力を注いできた」とし、この4年間で一定の成果を上げたと振り返った。半面、「やり残したことはいっぱいある」と述べ、安全最優先の組織再生に向け設備更新など課題もあるとの考えを示した。
事故は厳しい経営状況を理由に安全投資をおろそかにしていたことが原因だったとし、「安全投資が不十分な中で良いメンテナンスはできない。経営が具体的な手だてを打たなかったことが問題だった」との考えを示した。
就任後は「安全投資と修繕費は(必要額の)満額をつけ、列車運行も危ないと思ったら止める」など、安全への投資を強化。現場の意見を経営に反映させるケースも増えたことから「現場と経営陣の距離は近くなっていると思う」と述べた。その上で「今は現場の社員が老朽設備を細心の注意を払いながら使い、安全運行をしている」とし、車両や地上設備などの更新が必要になると指摘した。
16年3月の北海道新幹線開業については、開業の1年ほど前から工期が間に合うか不安だったといい、「当時は不祥事も続いており、世間からの風当たりも強かった。そういった意味でも無事に開業できてほっとした」と振り返った。
JR東日本からの役員受け入れについては、北海道新幹線が東北新幹線と一体での運営を余儀なくされる以上致し方ない部分でもありますし、北海道民の感情としても社長経験者2人の自殺や2013年頃の数々の不祥事に関連してJR北海道の役員を含め「信用できない」という印象を強く抱いた以上良かったことではあったと思います。
JR東日本としても、将来地方路線の存廃問題が発生するのは目に見えていますので、北海道で実績を積んでいく必要があるとも認識しているはずです。北海道でうまく行く施策はたいてい東北、上信越地区など首都圏以外の地域でも役に立つはずで、その実験場として北海道が使われることは正直地元民としては不満でもありますが、だからといってJR北海道生え抜きの役員だけで解決できなかった結果が不祥事であったというのもあるわけです。
同じ地域の「地元の会社」だからこそ、今まで北海道庁にせよ自治体にせよJR北海道は軽く見ても良いという感情があったと思われます。しかし、交渉相手がJR東日本出身の西野氏になり「我が儘な意見は受け入れられない」ときっぱり言い切ることで交渉が進むようになった面があると見ています。
JR東日本は資金面でのJR北海道支援は考えていないようですが、現実的に新幹線を使っての首都圏からの送客も含めJR東日本との関係は無視できません。むしろ同じ会社になったら「首都圏の稼ぎで北海道の鉄道を維持する」と北海道庁や沿線自治体が考えるようになるだけで良いことなどお互いにありません。
北海道新聞 2018年06月12日
新幹線トンネル工事 土壌に有害金属 倶知安
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/198501
後志管内倶知安町で工事が進む北海道新幹線二ツ森トンネル鹿子(かのこ)工区(4・8キロ)で、土壌の一部に有害な重金属セレンが、国の環境基準を上回って含まれていることが分かった。同町が11日の町議会本会議で明らかにした。
同町によると建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構の北海道新幹線建設局のボーリング調査で判明した。自然由来とみられる。
さて、このような記事をよく見かけるようになりました。北海道新幹線の延伸ルートの土壌内には自然由来とはいえ有害物質が含まれている土壌があります。これをどう処理するかは課題の一つです。
ただ、逆に考えていただきたいのは、今まで国道トンネルや高速道路トンネルでは問題になっていなかったのか?という面です。
「北海道内の自然由来重金属類の対策事例と課題について」
http://thesis.ceri.go.jp/center/doc/geppou/chishitsu/00160710801.pdf
当たり前ですがいままでも道路トンネル工事等で有害物質が出ることは多々あり、特に有害性の高いヒ素なども含み、多くは遮水シートで包まれ道路盛土内や廃道トンネル内などに封じ込めていることがわかります。さも新幹線工事特有のように報じていますが、どのようなトンネルでも発生し、その処理は法律に基づき行わなければなりません。