北海道の交通関係

「等間隔ダイヤ」を考える

2018/07/10

例えば首都圏の混雑地域のような路線なら、昼間だろうが休日だろうがそれなりの間隔で列車はやってくる。特に時刻表を確認することなくふらっと駅に行って電車を待てるとすれば、一般的な感覚では10分以内の間隔で列車が動いているというのが条件になるだろうとも思います。札幌圏であれば地下鉄に時刻表を確認して乗る人は多くないと思いますが、JRだとそこそこ本数がある区間でも時刻表の確認は必須でしょう。

さて、とはいえわざわざ時刻表を確認するのは面倒なものです。しかし、本数は少ないながらも時刻表を確認しなくてもよい例があります。それが等間隔ダイヤによる運行方法です。

札幌と新千歳空港を結ぶ快速エアポート。日中の札幌発は5分20分35分50分ときれいに15分間隔に揃っています。所要時間は37分が基本ですから、新千歳空港からの航空機の出発時間に合わせて札幌駅の出発時刻を逆算して乗るのが簡便になっているわけです。(とはいえ昨今の新千歳空港の手荷物検査の混雑を思うと、あまり無理な行程は組めなくなりましたが)

札幌と旭川を結ぶ特急ライラックとカムイ。過去にはほぼ30分おきと頻発していましたが、今でも札幌発、旭川発ともに毎時00分に発車しますし、札幌発14時以降は20時まで00分と30分に特急があります。

このように運行間隔が比較的開いていても、覚えやすい時間に列車があれば、一度その感覚を覚えてしまえば利用しやすいというのがあるわけです。

JR北海道の「等間隔ダイヤ」

さて、JR北海道での等間隔ダイヤ、先のエアポートと札幌-旭川の特急列車以外では残念ながら「完全」という形ではないので覚えにくい面があります。
力を入れている札幌圏ではこのエアポートと特急列車に合わせて区間快速列車や普通列車をほぼパターン化しています。しかしながら、その一部に普通列車が歯抜けになったり、区間快速列車のパターンが違っていたりして一定しないことが「わかりにくさ」に繋がっている面があります。
また、札沼線(学園都市線)は折角札幌発が15分、または20分間隔のパターンになっているのに、終点となる駅が複数あることもあって上り側(札幌方面)がかなり不定になってしまっています。「概ね20分おき」というのはいざ使おうとするとストレスなものです。

地方路線に至っては概ね「1時間に1本」確保されているような路線でも、多くはランダムになっており、時刻表をちゃんと確認しなければうろ覚えで駅に行って結局長時間待つということになりそうです。

なぜ等間隔にできないのか

事情は様々です。貨物列車や回送列車のような時刻表に掲載されていない列車が阻害することもありますし、列車のすれ違える駅に制約があるという面もあります。また、通学時間帯など、始業、終業に合わせたダイヤを優先しているという事情もあります。車両による性能差は特に長距離便では顕著に響いてきます。
それに加え運転士、車掌などの乗務スケジュール、休憩時間の確保などの要因もあります。
(労働問題に関しては、これをきっちり行った結果が過去の札幌市営バスの全くパターンにならず最小3分から最大30分というような極端な運転間隔での運行です。民間路線になって概ね等間隔の時刻になったのを歓迎した方も多いでしょう)
できない理由を挙げればきりが無いでしょう。
特に特急列車は最大限各路線との接続を考慮する必要があるため特に運転間隔を一定にできないところがあります。比較的本数の多い特急スーパー北斗でも(車両性能の差もあるが)1時間おきという形でのダイヤにはできていません。それに引っ張られれば当然普通列車も等間隔にならないわけです。

でもやらなければならないのでは?

JR北海道がエアポートや札幌旭川特急で「等間隔」をアピールし、過去これをおこなったことで乗客数を増やしてきた経緯を考えると、本当はこのような等間隔ダイヤがある程度理想であることは認識しているはずです。特に札幌圏は今でもある程度のパターン化がされていますので、現状以上は難しいという認識ではないかと思います。
しかしながら、JR北海道が減速減便を行い、地域との協議を行うのであれば、地域はJRにもっと使いやすいダイヤを訴えることも可能では無いかと思うし、JRも応えていく義務があろうとも思うのです。特に札幌圏は本数の割に意外と使いにくいのでは?という印象を持っています。

●千歳線は10分のパターンを基本に
札幌圏の快速、普通用電車車両は全て同じ性能となりましたので、本来所要時刻の差を最小限にできます。同じ性能の車両を使うのが等間隔運行の基本です。
快速エアポートの増便に関してのニュースがあり、現在の1時間4本を5本にするという話になっています。しかし、この場合運行間隔が12分間隔となり、現行よりわかりにくいダイヤになる可能性が高いです。
快速列車の運転間隔を10分にすることで、30分おきの小樽行きをそのまま存置でき、30分パターン函館線の札幌-岩見沢、20分パターンの学園都市線も含めパターンが組みやすくなります。
快速エアポートを日中も白石に停車することで白石からの函館線との乗り継ぎもできるようになります。これは快速列車の所要時間を少しだけ延ばすことで普通列車等との干渉を少し下げる効果があると考えます。

千歳線普通列車は現在15分-30分という間隔で非常に不便です。快速10分パターンになると普通列車を20分パターンにできますからほぼ等間隔とできます。また、普通列車の入らない20分パターンで貨物列車を入れることができますので、貨物列車による支障も最小限にできると思われます。もちろん貨物列車は新札幌付近での本線横断により支障が発生するので、本来これを解消するべきですが今のところここには手を入れない模様です。

●函館本線は「区間快速」の発展的解消を
函館線の区間快速いしかりライナーですが、札幌-手稲を快速とする列車と札幌-江別を快速にするものに別れています。同じ区間快速で停車駅が違うので初見では非常にわかりにくいです。特に江別当たりで時刻表を見るとほぼ全ての列車が区間快速ですので、一体この列車はどこに止まるのか?と悩む人を利用するたびに見かけます。

元々区間快速は比較的遠方からの各駅利用者の速達需要を考慮している列車です。札幌-小樽には速達列車としての快速エアポートが走りますので、一定の速達需要がこれで解決しているわけです。札幌-小樽では星置と銭函の利用客が多く、星置は無視できない利用があります。そして、お互い片側のみ快速とすることで、例えば大麻-発寒などのどの区間利用者でも最速で到着できるというコンセプトがあったものと理解します。

しかし、わかりにくいわけです。ならば、区間快速は停車駅を一部拡大して岩見沢-小樽の快速列車として運行する方がよほどわかりやすいという考えができます。区間快速ではありませんから「B快速」のようなエアポートでは無い快速として運行するほうが理にかなってるように見えます。これを30分間隔、札幌-小樽で考えればエアポートと合わせて15分間隔での運行、停車駅は現行と同じでもよいかとは思います。大事なのは「快速として完結させる」ことです。現行のエアポートでも存在する早朝夜間の末端部各駅停車も含めてあまり本数を多くしてはわかりにくさを助長します。

また、快速以外は手稲(ほしみ)-江別の普通列車+小樽-岩見沢の普通列車で基本的に20分間隔の普通列車運行と割り切った方が良いと思うわけです。今まで細かな需要も大事と様々な停車パターン、様々な行き先の列車を作りましたが、それがわかりにくさで敬遠されているのがある。しかも、複雑になれば事故や雪害などでの運行乱れではいつ列車が来るかわからなくなる。一定区間を往復する運用なら当該区間数往復分の運休で元の運用に復帰できるわけで、運休本数はある程度増えても「2時間遅れの普通列車」なんていう意味の無い表示を解消することができると考える。千歳線から函館線岩見沢方面への車両運用なども解消できれば、一定の線内だけで完結するのでダイヤの戻りを早くすることができるだろう。

●札沼線はきっちり15分おきに
札沼線は札幌市内の北限あいの里公園と石狩当別、北海道医療大学と折返し地点はあるが札幌方は札幌終点となる上、札幌-八軒、あいの里教育大以北に単線区間をもつこともあって、列車間隔を一定にするのが難しいという現状がある。
しかし、北海道医療大学以北の廃止が現実的になった以上、北海道医療大学への列車本数の増加と札幌市内の乗客増加に対応するべく15分間隔への増発を検討したい。なお、快速運行は各駅の乗客数のばらつきが少ないことから現状では不要で、本数増加の方が現状では意味があろう。
未だ単線時代、気動車時代のダイヤを引きずっていることもあって所要時間もまちまちという面もあるが、15分間隔になることで、2本をあいの里公園行き、2本を北海道医療大学行きとでき、効率が上がるとも考えられる。
新幹線工事に関して札幌駅の設備改良が行われれば札沼線は1線を専用のホームで捌く形になれば他線影響をかなり抑えられる。(桑園方からの札幌駅の8-11番線への到着は函館本線と札沼線の同時入線ができない。なので、設備を改良して札沼線に専用ホームを充てるのがベストと思う)

●本数が増えても効率化で車両を増やさない
さて、本数が増えれば車両数や乗務員数が増えるという考えもある。しかしながら、現状のダイヤを実現するために、比較的非効率な折返し時間や車両の入出庫が発生している。また、車両性能はある程度一定になったが、特殊な運用につく列車も多く、予備車両が共通化できていない面がある。
エアポートに入れる6両編成(これはできれば函館線快速にも入れたい)と3両編成の2系統に分け、車両を分け隔て無く使い、なおかつ、一定の範囲での往復に効率的に使うことで所要車両数の増加を抑え、なお、乗務員数もできるだけ増やさない方法を考えたいところ。もちろんダイヤを変えるなら客を増やさなければ意味が無い。

●地方のダイヤを考える
既に「等間隔」という意味の無いほど本数の無い路線はともかく、旭川・苫小牧・帯広・釧路・北見といった地域、できるだけ1時間に1本の等間隔運転を検討できる路線、区間を考えたい。まず、貨物列車もなく、他線とある程度車両も線路も独立している富良野線から考えて欲しいと思う。旭川-美瑛を完全1時間毎(旭川での札幌方面との特急接続)夕方30分毎は車両数や乗務員数を大幅に変えること無く実現できるはずで、美瑛以南はシーズン中はノロッコ号を使った1時間ヘッドが概ねできていることもあるので、ここがもっとも実験に適していると思うのですが。
ここから宗谷南線、石北線上川方面などに対象を広げていく、理想は「ああ、JRは1時間毎だよ」です。不便だけど1時間毎にある、これが大事なわけです。

北海道の交通関係 JR北海道 札沼線 石北線 航空

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