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北海道の交通関係
鉄道の安全対策と他の交通機関の安全対策①
2018/07/16
輸送業界には多くの人や物を輸送する使命がある。だから「安全」は最優先でなければならないし、危険だと思えば止めねばならない。
航空の場合
「その場で止められない」交通機関の代表が航空で、機体が空にある時の大きなトラブルは助からない可能性が高くなる。空で「止まる」ことは失速、墜落を意味することで、もちろん航空機にも何重にも安全対策が取られていてそう簡単に事故は起きないが、ここでも問題があれば飛ばないというのが選択肢になります。昨今全日空のボーイング787に関する記事が配信されています。しかし、北海道内の欠航便が少ないためあまり取り上げ方が大きくないのが気がかりです。この問題はそんなに簡単なものでは無いと私は思っています。
NHK 2018年07月12日
全日空 さらに330便欠航へ
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180712/0001489.html
全日空が運航するボーイング787型機のエンジンに設計上の不具合があり点検などのため欠航が相次いでいる問題で、全日空は、今月31日までの9日間でさらに330便を欠航すると発表しました。
今回の問題はB787に搭載されているロールス・ロイス製エンジンの「中圧コンプレッサーのローターブレードに亀裂が生じる」というもの。対象の機材が当初国際線用だけだったものが、国内線に拡大したことで発生している。
タービンブレードが離陸上昇中に破断するトラブルトラブルは2016年にも国際線で2機発生、国内線でも1件発生しており、この対策を2017年に行ったばかりと記憶している。細かい場所は異なるかもしれないが、気になるところだし、不安がある。
少なくとも東洋経済記事では「7月16日時点でBとC合わせて410回の点検を終え、回転翼の亀裂などの不具合はそのうち41回見つかった。」としている。
東洋経済
ANA「1000便欠航」招いたエンジン問題の真因
https://toyokeizai.net/articles/-/229827?page=2
しかし、全日空のプレスリリースにはこれについて詳しい内容は記載されない。
全日空
【お詫び】ANA国内線の欠航等について
https://www.ana.co.jp/ja/jp/topics/notice180712/
ボーイング787型機に使用しているロールスロイス社製エンジンの点検整備を進めてまいりましたが、6月に発出されたエンジンメーカーからの技術指示、ならびに国土交通省からの耐空性改善通報による技術指示を受け、定められた点検の対象となるエンジン台数が拡大したことに伴い、部品交換が必要なエンジンが増加いたしました。
その結果、運航に必要な機材数に不足をきたし、やむなく一部の国内線を欠航とすることといたしました。
ちなみに7月17日追加情報では8月の378便欠航と発表されています。
この問題については欠航に至った経緯が触れられておらず、新聞記事等にも細かい情報はありません。しかし、こう続くと何らかの問題があるエンジンなのではないか?という印象を持ちます。
しかし「飛ばない」という選択は安全には変えられないわけです。
ただ、全日空に関しては「美談」にしていますが、問題のある機体を使い続けたと思われる前科もあります。高知で胴体着陸を起こしたボンバルディアQ400型機です。この機体は丘珠空港をベースにしていたボンバルディアQ300と入れ替わるように北海道で使用されています。この機材変更と全日空の丘珠撤退は別の話ではありません。Q400の性能では滑走路の短い丘珠空港での運用ができなかったからです。
AviationWire
「絶対に良い飛行機にしてやる」特集・Q400を鍛え直した男たち
http://www.aviationwire.jp/archives/25959
「高知の事故以前から、足回りには苦労していた」と泉は振り返る。降着装置以外にも、ジェネレーター(発電機)やディアイシング(除氷)関係で手を焼いたという。当時は部品を手配する部署にいた泉は「機体にたくさん付いているディアイシングのバルブは、かなり購入したつもりだったが、在庫が間に合わないくらいだった」と話す。部品の在庫がない時は、伊丹にスタンバイしている予備機や、整備中の機体から確保するなど、手配に奔走したという。
発電機や除氷装置のトラブルを抱えながら運行してきたと聞くとさすがに背筋が寒くなります。車でも列車でもエンジンが無事であっても「電力を失う」ことは何の制御もできなくなることです。運行停止しなかった理由は何だったのか?
高知新聞
ボンバルディア機胴体着陸(特集記事)
https://www.kochinews.co.jp/07bonbaru/07bonbarufr.htm
特に「事故以前のボンバル機関連記事」には、この機体が様々な問題を抱えながら運行していたことがわかります。「ついに落としたか」は高知便利用者の偽らざる気持ちだったでしょう。
航空の場合乗客ができることはあまりありませんが、着席したらシートベルト装着、非常口の確認、非常口近くに座るなら緊急時の自分の行動、他の乗客の救出をちょっと想像する必要はありましょう。そして客室乗務員のみなさんはあくまで保安要員であることを忘れてはなりません。彼らが快適に勤務できる状態が航空の安全に直結します。
バスの場合
路線バスに限らず初心者からベテラン、また、全員がプロではないので運転者が正常な状態かわからないのが道路交通です。プロドライバーであっても道路事故を完全に防ぐことはできません。これは自動車というものの特性でしょう。自由に動かせるということは故意に事故も起こせますし、起こしたくない事故も相手によって発生することもあるわけです。
「信号」に強制力は無く、無視することも可能です。もちろんそれを違法としますが、黄色信号で交差点に進入したことのある人は少なくないでしょう。
速度制限も守るかはその人次第です。路線バスであっても相当な速度違反状態で運行している便を見かけることは少なくは無いのです。
名寄新聞 2018年07月13日
自動ブレーキや車線逸脱警報 道北バス・最新の安全装備を搭載 「高速なよろ号」でも運行へ
http://www.nayoro-np.com/news/2018-07-13.html
そんななか、昨今では自動運転技術をいくつか組み入れた運転支援装置が現実化しています。(そういう意味で「スイッチひとつで自動運転」の内容はとても自動運転と呼べるものでは無い。日産は危ない橋を渡っていると思うが)
個人的に所有する車も「オートクルーズ」機能に車間、速度を設定するとある一定の運転操作を任せることができます。車線を外れようとすれば警報が鳴り、信号待ち中前車が動けばお知らせしてくれます。しかし、これは「自動運転」ではありません。「運転支援」です。
ただ、この支援装置が一定の普及を見れば、速度低下による自然渋滞や無理な速度での運転はかなり抑えられる可能性がありますので、普及して欲しい技術です。もちろん「アクセルとブレーキを踏み間違えた」というクルマでのコンビニ入店なんて惨事も多くの場合防ぐことができるでしょう。
日野自動車
安全性能 | 日野セレガ | 日野自動車
http://www.hino.co.jp/selega/safety/
最近は特に高速道路を走行する営業用車両にもこのような安全設備が付くようになりました。ドライバーの「注意力不足」を警告する機能などは、一般車両でも必要と思う装備ですね。
とはいえ、バス側の安全対策が進んでも、他者との事故を完全に防ぐことはできません。乗客はシートベルト装備席のシートベルト装着。そして無用な車内立ち歩きを行わず、停車前に立つなどの行動を行わないことです。バスの安全は乗客の協力なしではなしえないのです。
少し長くなりましたので明日に続きます。