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北海道の交通関係
鉄道の安全対策と他の交通機関の安全対策③
2018/07/18
JR北海道発足後の重大事故
●1988年 函館本線貨物列車脱線転覆事故(貨物会社)貨物列車運転士の飲酒、居眠り運転により下り坂で速度超過し脱線・転覆。
●1991年 日高本線踏切事故
先の日記でも記載した大型タンクローリーとの踏切事故です。タンクローリーの踏切警報無視が原因で運転士が両足切断の重傷、列車の乗客45名も重軽傷を負った。
この後に製造されたJR北海道の新型車両は乗員・乗客保護の観点で製造されるようになった。しかしながら、現在も踏切警報無視での踏切事故は少なくは無い。
●1994年 石勝線特急おおぞら脱線転覆事故
石勝線で強風に煽られた特急おおぞら号3両が脱線、転覆し28人が負傷。現地の風速計の故障を放置し徐行運転を行っていたことが要因とされる。
これを機に防風柵設置、風速による規制が強化された。
なお、この日は岩手の三陸鉄道でも同様の脱線転覆事故が発生している。
●1996年 函館本線貨物列車脱線転覆事故(貨物会社)
貨物列車運転士の居眠り運転(と思われる)により下り坂で速度超過し脱線・転覆。
この事故を契機に現地に速度超過時にATSが働くよう速度照査が儲けられた。
(あくまで後日談ではあるが、このような速度超過による脱線転覆事故はここ以外でも何度か発生しており、これを契機に全国の速度制限幅の大きいカーブに速度照査ATSが設置されていればJR西日本の福知山線脱線事故は避けられたと思われるのが残念でならない話です)
●1999年 トンネル内コンクリ片剥離など
この年海峡線・室蘭線・江差線でトンネル内のコンクリート片が剥離し、室蘭線では2トンものコンクリート殻が剥離し、貨物列車が乗り上げ脱線している。これは現在まででJR北海道内でのトンネル内のコンクリート剥離としては最大のものである。
●2007年 石北本線踏切事故
普通列車と大型トレーラーの衝突事故。運転士と乗客合わせて51人が重軽傷を負った。トレーラー運転手の「考え事をしていた」前方不注意。車両は日高線のものより以前に製造されたもので、かなり強固な車両ではあったが運転士の両膝が挟まれ重傷を負っている。この後普通列車用の車両についても前面強化の改造が行われた。車両は廃車となった。
●2009年 富良野駅除雪車衝突事故
JRの除雪車と快速列車が衝突したもの。この事故は快速列車の進入してくる線路に除雪車を誘導した駅係員と除雪車の誘導員の2人が書類送検され、道警は業務上過失傷害容疑でJR北海道本社を家宅捜索した。JR北海道本社への家宅捜索は民営化後初。
(この事故は列車が進入しないよう線路の閉鎖処置を行わないと線路に入れてはいけない「機械」である除雪車両を運行中の線路内に入れるという基本的な安全対策が疎かになっていて発生した事例なので、被害の大きさよりも問題と思われる)
●2010年 函館本線踏切事故
特急列車とダンプカーの衝突事故。運転士・車掌・乗客42人が負傷。日高線事故後対策された新型車両での踏切事故で、負傷者は出たものの、車体の損傷は客室、運転室に及ばなかった。列車車両は編成ごと廃車となった。
●2011年 石勝線特急火災事故
JR北海道の一連の事故の最初ともいえる事故。トンネル内で停車した特急車両から出火、乗客が自主的に避難したことで難を逃れた。車両は6両全車が全焼し、判断が遅ければ死者が発生した可能性の高かった事故です。
原因は整備不良による異常振動でエンジンと車輪を繋ぐ推進軸が脱落、周囲の機器を破損し最終的に燃料タンクに穴を開け出火。
乗客の避難マニュアルの書かれている内容が各部署毎に作成され一貫性が無く、車両からの避難も列車指令の指示後しかできないなど現場の判断で避難できない不備もあった。
●2012年 石勝線貨物列車脱線事故(貨物会社)
貨物列車が赤信号をオーバーランし、ポイント部に設置されたスノーシェルターを突き破って停車。死傷者はなかったものの、貨車のブレーキの着雪が要因とされている。(ただ、同様の事例があまり起きていないので、当該車両に問題があった可能性があるが、事故調査では言及されていない)
●2012年 江差線貨物列車脱線事故(貨物会社)
江差線(現在の道南いさりび鉄道)では2012年に2回、2014年に1回貨物列車のコンテナ車両の脱線事故が発生しており、コンテナ車そのもの、コンテナ内の積み荷の重量バランス、線路側の問題等が要因と検討されたが、結果的にはコンテナ車バネの異常共振が原因とされた。貨物列車は当該区間を減速して運行している。
●2013年 函館本線特急列車出火事故
走行中の特急車両のエンジンから出火、火はすぐに消し止められ、乗客乗員に負傷者はなかったものの、同型のエンジンのトラブルが相次いでおり、重大インシデントとしてこのエンジンを使用する全ての列車の運転を中止した。
これにより函館線、宗谷線などの特急列車お盆期間を前に大量運休した。
また、この時期特急スーパーおおぞらでの配電盤出火、比較的新しいスーパーとかちでもエンジン破損と発煙騒動などがありJR北海道の安全対策に厳しい目が向けられるようになった。車両メンテナンス時間の確保などを理由に、この年の11月特急の減速減便を軸としたダイヤ変更を行った。
●2013年 函館本線大沼駅貨物列車脱線事故
この特急発火事故から大小様々な運行トラブルが相次ぎ、その最大のものがこの大沼駅構内での貨物列車脱線事故となった。原因は貨物列車が停車していた側線のレール幅が大幅に超過していたことによる脱線であり、レール幅の異常を長期間にわたり放置、その後この箇所以外にも多数のレール異常を放置していたことが発覚。また、検査データの改竄を行い、その改竄データを運輸安全委員会に報告したことまで判明している。
関係者の起訴が行われ現在も係争中。
事故発生の9月19日を「保線安全の日」とした。
●2015年 青函トンネル特急列車ボヤ
青函トンネル内で特急列車から発煙。乗客を全員避難施設「定点」から地上へ脱出させた。このときに避難誘導の所要時間が発生から5時間以上かかり、北海道新幹線の開業を前に定点の機能拡大と避難用ケーブルカーなどの増設を行った。
2011年 当時のJR北海道社長中島尚俊氏が遺体となって発見。自殺と思われる。
2014年 元JR北海道社長坂本真一氏が遺体となって発見。自殺と思われる。
鉄道の安全は、機械的な対策だけでは限界があります。それに関わる鉄道職員の意識と倫理観、そして技術力が必要です。
私たちは利用者として安全、安心に移動できる交通機関が欲しいだけ。