北海道の交通関係

「夏だからもう少し頭使って考えよう」な記事

2018/08/20

 

中田宏
【夏休みだからこそ】でっかいどう!北海道!を考えよう
http://blogos.com/article/318454/
7月27日、政府はJR北海道に来年度から400億円超の経営支援を発表しました。
JR北海道の経営が思わしくないからですが、特にここ2年は最高の赤字額を更新し続けています。
過去には平成28年度から「安全対策費」として、国の機関(鉄道・運輸機構)が1200億円を貸し付けてもいます。
なぜJR北海道が赤字になっているのか?
JR東日本・東海・西日本の本州の3JRは黒字で、ではJR北海道はハンディは何か?
広い・人口が減っている、そして雪が多いということです。
北海道には2031年に北海道新幹線が新函館北斗から札幌まで延伸されます。
これはプラスでしょうが、限定的です。
東京から新幹線で札幌まで行く人はまずおらず、やはり飛行機でしょう。
ですから爆発的に乗客数が増えて経営が急速に改善されることはありえません。
ただそれでもプラスで、JR北海道は札幌までの今までの路線を運行しなくなるからです。
これは何度も当ブログに書きましたが、耳を傾けない国会議員もマスコミも国民もいますのでもう1度、書きます。
それは、新幹線が開通すればJRは新幹線だけ運行して、それまでの鉄道は分離でき、しかしその路線は廃止できませんから第三セクター(三セク。国や地方公共団体と民間が合同で出資・経営する企業)が運営する羽目になります。
すでに函館までは新幹線が通ってますけれども、「道内いさりび鉄道」という三セクが木古内〜函館間で大赤字です。
結局、JR北海道の赤字が少し減ってその分北海道や函館市などの行政に付け替えられているだけです。
JRが昭和62(1987)年に発足してから約30年、国鉄が分割民営化されてから約30年です。
当時、国会議員ではありませんでしたが、同じように昭和60(1985)年に分割民営化され電電公社がNTTになったのと同じようにすればよかったと思います。
電電公社はNTT東日本と西日本に分割されました。
ずばり、JRも東日本が北海道を吸収合併するしかないと思っていました。
2016/03/03「【北海道新幹線】秒読みだけどケチつけます。あ、20年前からですが」
http://nakada.net/blog/4228
実際、昨年のJR東日本の株主総会では「JR北海道を支援すべきではないか」という意見も出たようですが、そうすれば北海道の豊かな観光資源を活かして「新生」JR東日本!は黒字転換できるのではないでしょうか?
そうでないと永遠にJR北海道は赤字と税金の垂れ流します。

なんといいますか、ある程度政治的に実績を残して、支持者も多い方が、あんまり理解の無いことについてこう書いちゃうと、やっぱり誤ったメッセージになるんですよね。

「東京から新幹線で札幌まで行く人はまずおらず、やはり飛行機でしょう。」

そうなんですよ。あなたは使わない。それでいいんです。でも、新幹線を使う人もいるわけです。そして、航空機の小型化が進んでいて提供座席数が必ずしも伸びていない現状では「席数しか運べない」航空機では現実的に北海道と本州を結ぶ交通機関がパンクしてるってことなんですね。で、旅客数は伸びているんです。搭乗率が7割というのは繁忙期はほぼ満席で飛んでいて、急な要求には応えられていないということなわけです。
誰もが2ヶ月前に予約を完了させて飛ぶわけではありませんし、2ヶ月前に予約しなければ乗れないような輸送機関になってはならないのです。

 

北海道の航空の状況(データ集) - 北海道庁
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/kkk/kentoukaigi1-datasyu.pdf
新千歳羽田 旅客数 提供座席数 搭乗率
2011年 8,529,541 12,309,265 69.3%
2012年 8,681,515 12,822,466 67.7%
2013年 8,950,756 12,829,135 69.8%
2014年 8,908,721 12,400,926 71.8%
2015年 9,015,730 12,462,915 72.3%

(表を別枠で書き出し)
また、訪日外国人も伸びていますが、既に新千歳空港の過密化が続いており、就航を断っている時間帯が出てきている。これは自衛隊基地隣接という東側諸国就航問題もあるとはいえ、現実に「飛ばない限り客は来ない」わけです。

では、新千歳を拡張できるのか?という話になるわけです。何度も改修を行い混雑緩和を行っていますが、根本的な解決に至っていないのが現状で、特に夕方の出発便が多い時間帯など、制限区域に入るだけでも長蛇の列ができているわけです。これ新千歳空港の開港時からおよその利用客数は倍になってるわけです。そして、冬期除雪閉鎖を余儀なくされ、1本の滑走路で運用せざるを得ない。この綱渡りでの北海道-本州+海外輸送をいつまでも続けられるのか?という観点があるわけです。現実的に新千歳のこれ以上の発着枠は難しいところまで来ているわけです。

仮に新千歳から東北、関東への便の一部を新幹線に移せるだけで、輸送力は大幅に上がることはわかりますね。約700人定員の新幹線車両が20往復(1時間1本ペース)1年で1000万席分です。仮に現在1200万席の新千歳-羽田便の15%程度、便数にして30枠程度を国際線に配分したら北海道の観光はどうなるか?っていう話なんです。

北海道新幹線不要論は別に構わないのですが、北海道新幹線ができない状態で、今のままインバウンド目標4000万人が来日し航空機を使う状態になった場合、一定の国内線が割を食うような状態になっているっていうことを想像できないとするなら残念な話なのです。

「ずばり、JRも東日本が北海道を吸収合併するしかないと思っていました。」

これも、なぜか、法的根拠も、現実な「株主」の存在も無視して言うわけですが、何故なのでしょう?いったいどうすれば「ずばり」が実現できるのかという道筋を書く方をお見かけしない。せめて法律的にこういう問題があり、こう解決しなければならないと言える方はいないのでしょうか。少なくとも政治家やってたんですから、知らないなら格好悪いですし、知ってて言ってるなら無責任です。

「永遠にJR北海道は赤字と税金の垂れ流します」

で、JR東日本なら垂れ流さないのか?今後の人口減を考えた時に「交流人口」は増えるものの、通勤客輸送に運輸収入の60%を頼るJR東日本の危機感は大きいと思われます。だからこそ新幹線の整備に力が入り、北海道新幹線も「収益源」であると判断しているわけです。ただ、北海道新幹線がもたらす収入とJR北海道の地方路線の発生する赤字額は釣り合いませんからJR東日本が現状の路線を維持したままJR北海道を買収することはあり得ませんし株主も許さないでしょう。では、一体になる可能性があるならどういう状態になったらか?

JR北海道は本州にとって、遠い世界の話で、乗りもしない、地域事情も考慮しないで戯言を言うにはいい相手です。読者の多くは北海道の人でも、JR北海道や北海道の交通網に詳しいわけでも無いので簡単に騙せますし、自分の無能さを知られる必要もありません。

しかしながら、一定の影響のある人はせめてもう少し、考えて「本当かな?」と調べてから書いた方が良いでしょうね。

JR北海道問題は10年後の本州でも起こりうる問題ですし、人口が減るのに交流人口が増えるように国が目標を行っていることも考えなければならないのです。

カテゴリ: 北海道の交通関係 北海道新幹線 航空

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