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北海道の交通関係
ファイターズ北広島移転に関してJR北海道の対応
2018/11/08
さて、ファイターズの新球場の計画が表に出て、現実的に動き出すわけですから、何が何でも観戦客をどうにか北広島に輸送しなければなりません。
本来こういうものは事前に協議されていると考えたいのですが、実際特に鉄道での輸送について北広島市、球団はどう動いたのか報道から見てみます。
HTBニュース 2017年07月13日
北広島市長 新球場めぐり開発局とJR北海道と面会
http://www.htb.co.jp/news/archives_1499915800_13002.html
> 北広島市の市長が、北海道開発局長やJR北海道の社長と相次いで面会しファイターズの新球場構想について話し合いました。
STV 2017年07月21日
北広島市と協議 “新球場”実現の手続きを確認
http://www.stv.jp/news/stvnews/u3f86t00000253od.html
ファイターズの新球場構想をめぐり、北広島市は、球団との9回目の協議を開きました。両者は、アジアナンバーワンのボールパーク構想を実現するため、今後の都市計画の手続きなどを確認しました。
(ファイターズ事業統轄部・三谷仁志副本部長)「JR北海道の事情もあるので、現段階において確実に申し上げられないが、前向きにご検討いただいていると思っています」
(北広島市企画財政部・川村裕樹部長)「交通アクセスでいくJRとの関係であったり、北海道であったり、非常に協力的に相談に応じていただいている状況」
2017年7月の段階で、JR北海道との協議は開始されています。JR北海道にしてみても「協力しない」というスタンスではないが、実現にはいくつかの問題点があると認識して、それを協議していると考えられます。しかし、市と球団はそれが自分達で解決するべき事とは余り考えていない様子で、勝手にJRがやってくれるんだという意識を持っていると思われます。
HTBニュース 2017年08月24日
新球場 北広島と10回目の協議
http://www.htb.co.jp/news/archives_1503560938_24004.html
きょうの協議では球団側が絶対条件としている新駅の設置について、北広島市が駅を設置した場合、球場までをつなぐスペースに関して一緒に何か開発ができないかなどの提案が出されました。
球団側は次の協議が行われる来月29日までに球場や駐車場などを候補地のどこに配置するかの図面を作成し、市はそれをもとに具体的な駅の設置場所などの検討を進める方針です。
ファイターズの三谷仁志さんは「北広島との検討段階ではゾーニング(レイアウト作成)の段階まで入ってきているのである程度のところまでは候補地選定においてはきてるのかなと思ってる」と述べました。
この時点である程度の図面ができているという状態です。
毎日新聞 2017年09月06日
日ハム新本拠地の配置図公開 構想中新駅も
https://mainichi.jp/articles/20170906/k00/00e/050/157000c
配置図は移転候補地となっている「きたひろしま総合運動公園」(約36ヘクタール)にスタジアムや構想中の新駅などの位置を盛り込み、JRやバスの利用客がショッピングモールやホテルのある商業エリアを通って球場に向かうよう配置されている。また、約8000台規模の駐車場もスタジアム周辺に設けられている。
この図面は市民に公開されているわけですが、当初は8000台の駐車場などかなり今の計画とは違うように見えます。
北海道新聞 2017年12月14日
日ハム新球場誘致 北広島、大型ゴンドラなど交通手段も検討
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/151248
市はきたひろしま総合運動公園予定地(約36ヘクタール)をBPの候補地に提案している。ただ、北広島駅から候補地までは徒歩で20分以上かかるため、市は球団の求めに応じて、JRに新駅設置を今年7月に要請した。
上野市長は、「現時点ではJRが駅をつくるかどうかの結論は出ていないが、JRとの協議は続いている」と説明。球団がBPの開設地について一定の方向性を出す本年度中に再度、JRに正式要請する考えを示した。
一方、球団側は新駅設置の可否が明確にならなくても、候補地選定の対象から外さない方針を示している。上野市長は最終的に新駅を設置できなくなった場合は、「北広島駅と候補地を結ぶ交通手段として、一度に乗客100人程度を運べるゴンドラの運行や自動運転の次世代車両などを活用する可能性を検討したい」と述べた。
懸念されている渋滞対策としては、国道274号から候補地までの約2キロを結ぶ市道を新たに整備する方針。BP内に駐車場を7千台分確保する考えも示した。上野市長は「全道から車でも来場しやすくなるよう整備したい。運動公園予定地は商業施設やホテルも建設できる十分な広さがあり、球団が目指すアジアナンバーワンのボールパークに適している」と強調した。
ここではJR北広島駅と球場を結ぶ100人乗り程度のゴンドラという話が出てきます。函館山ロープウェイのゴンドラが125人乗りの大型なもので、この程度の設備が必要です。しかし、ゴンドラを無料運行するのでなければ、ゴンドラ料、鉄道運賃を含めるとボールパークへの運賃は往復1000円を超えます。要は新駅があまりいい感触ではないという話でもあります。駐車場は8000台から7000台に減りました。さらに
北海道新聞 2017年12月15日
球場と新駅 高架式歩道で結ぶ 北広島市、日本ハム支援案示す
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/151414
JR北海道に要望中の新駅と球場を直結させる高架式歩道を整備するなど、市側の新たな支援案を明らかにした。同市と球団は両者間の協議の進展について「8、9割の段階」としており、近く住民説明会も開く。
新駅と球場を高架式の歩道で結ぶという話も出てきました。
毎日新聞 2018年01月15日
本拠地移転 両候補地 交通に不安
https://mainichi.jp/articles/20180115/k00/00e/040/194000c
新駅自体は市や民間企業が建設費を負担する「請願駅」として実現可能だが、焦点は特急や快速エアポートなどにより「過密路線」となっている千歳線の運行体制整備だ。
千歳線は午後4~8時のピーク時に1時間当たり約20本の列車が行き交う。運行列車をさらに増やすには設備投資や改良工事が必要で、試合開催日の列車本数はまだ見通せないのが現状だ。
市は札幌市内から車で訪れる客に備えて5000台規模の駐車場を整備し、シャトルバス路線も新設する方針だ。
札幌ドーム観客が利用した交通手段
地下鉄 35%
シャトルバス 12%
自家用車 8%
(ドーム駐車場利用)
タクシー 3%
貸し切りバス 3%
その他※ 39%
(プロ野球、Jリーグなど大規模イベント時。昨年4~11月推定値。札幌ドーム調査)
※ドーム近隣の駐車場を利用したり、徒歩や自転車、路線バスで訪れたとみられる。
駐車場が更に減って5000台になりました。つまり、球団との交渉、北海道開発局などの道路管理者との協議で道路で観客輸送を分担できる率を多くできないという意見が出されて、徐々に駐車場台数が少なくなっている様子が窺えます。ちなみに札幌ドームの観客輸送分担率は昨日の日記の数字を裏付けます。2万人入場なら7000人が地下鉄で、2400人がシャトルバスで、1600人がドーム駐車場(周辺駐車場を含めれば約倍の3000人程度になろうか)ということを考えると、北広島新球場は鉄道で1万人程度は輸送したいということになります。また、市街地に遠いため徒歩や自転車の集客は余り望めませんので自家用車と観光バスなどで1万人近く輸送して貰わないと厳しいことにもなるわけです。
北海道新聞 2018年02月01日
<点検 日ハムボールパーク構想>4 足を運びやすいか 駅から遠く対応策不可欠
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/160817
JRでの輸送には課題が多い。出張者や単身赴任者が札幌に戻る金曜日の午後9時半すぎの札幌へ向かう快速エアポートは、ほぼ満席だ。ナイター終了後に列車内がすし詰め状態になることは避けられない。
北広島駅から午後9時台に札幌へ向かう快速、普通列車は6本あり、乗車定員は計約4300人。3万人規模の観客が訪れるBPが完成すれば、JRの大幅増便は不可欠となる。
しかし、JR北海道の島田修社長は「千歳線の輸送力は空港アクセス輸送にも使っており、非常に厳しい」と述べ、増便は簡単ではないとの認識を示している。市はJRにBP最寄りの新駅の設置も要望しているが、結論は先送りになっている。
JR北海道が千歳線の輸送力を格段に上げることができない現状では、年間60から70試合しかない球場輸送のためにリソースを割けないのもまた当然なわけです。
北海道新聞 2018年02月04日
新駅の実現不透明 住民は歓迎 日本ハムのBP構想
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/161551
北広島駅から新球場予定地までは1・5キロ、徒歩20分ほどの距離があり、市はJR北海道に新駅の開設を要望している。シンポジウムで市の川村裕樹企画財政部長は「JRに前向きに検討してもらっているのは確か」と述べるにとどめた。
北広島にBPができれば、列車増便も必要となる。球団の前沢賢事業統轄本部長は「現状のまま、交通システムを何もいじらないなら(BP整備は)なかなか難しい」と強調。市は新駅ができない場合、球場と北広島駅の間を結ぶ代替交通手段を検討するだけでなく、試合後に観客が駅に殺到しないよう歩いて楽しめる仕掛けも考えるとした。
この意見を見る限りはJRの輸送力や新駅については一定の目処(少なくとも現状より改善されるというJRからの確約)があるから、移転を決めたとも思われるわけです。
北海道新聞 2018年03月22日
日ハム建設地、月内選定 新球場への足、どう確保
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/173922
北広島に決定すれば、市や球団は札幌ドームの3倍超の5千台の駐車場を設ける計画だ。1台に2人乗れば1万人の来場が可能。米ロサンゼルスのドジャースタジアムのようなマイカー利用型球場が日本で初めて誕生することになる。
ただ、周辺道路の状況は心もとない。北広島市は国道などにつなぐアクセス道路を新設する計画だが、それでも試合終了後の渋滞は避けられそうにない。
残り2万人の移動は、JR千歳線とバス輸送などに頼る構想で、球団は鉄道利用を1万人弱と想定する。
鉄道輸送については3月上旬、市と球団、JR北海道の3者で初の協議が行われた。球団が求めている球場最寄りの新駅の開設は、市が設置費を出す考えだが、JRは「候補地が決まってからの相談」(島田修社長)と慎重だ。経営に余裕がないことに加え、大勢の客が短時間に新駅へ殺到するとJRの輸送能力を大幅に超えるためとみられる。
当面は、球場候補地から約1・5キロ離れたJR北広島駅までバスなどでピストン輸送する方法が現実的だ。現在、JR千歳線・札幌―新千歳空港間の札幌方面行きは、ナイター終了が想定される午後9~10時台で、1時間当たり快速エアポート(定員800人)4本、普通列車(定員440人)2本が走る。
快速エアポートの定員に対する乗車率は、北広島駅到着時で現在、30%程度。通勤時間帯並みの140%まで乗せるとすれば北広島駅で1本当たり860人の観客を運べる。乗車率10%の普通列車には1本当たり550人分の余裕がある。
JRは数年内に快速エアポートを毎時1本ずつ増やす検討をしており、これを含めれば1時間当たり5千人強の観客を運べる。1万人の観客を運び終えるのに現状で2時間弱かかる計算で、試合が長引けば観客が札幌駅に着いても地下鉄に乗れない懸念も出てくる。
無理をして、首都圏で最も混雑する路線のラッシュ時並みの乗車率200%とすれば、計算上1時間強ですむ。さらに、ダイヤの工夫で近隣駅に待機する臨時列車を北広島から札幌方面に1本走らせることも可能とみられる。このため、北広島市の川村裕樹企画財政部長は「増便などJRの協力は不可欠だ」と認める。
北海道新聞の机上だけの試算ではありますが、現実的に関東圏ラッシュ並みの輸送は難しく、新駅ができなければ北広島までのシャトルバスを2万人近くが待ち、さらに北広島から乗車するという状況はとても安定した輸送は無理です。
このアクセス面は北海道新聞が何度も指摘します。
北海道新聞 2018年03月27日
交通アクセスが課題に 北広島の日本ハムボールパーク予定地
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/175274
上野正三市長は北広島について「札幌に隣接しJRや高速道、国道が通る交通の要衝。車社会の北海道では非常に使いやすい場所」と力説する。北広島インターチェンジがあり、道北、道東、胆振、日高などから車で容易に向かえる。小樽や札幌西部からJR快速を使えば、札幌ドームでは必要だった乗り換えが不要。新千歳空港からも20分だ。
ただ、ファンが集中する札幌からの通いやすさという側面では、特に小中学生や高齢者ら鉄道を使う層にとって、向かいやすい場所とは言いづらそうだ。構想に盛り込まれた、球場隣接のJR千歳線の新駅については明確な道筋が示されておらず、約1・5キロ離れたJR北広島駅との間をバス輸送する方法が現実的。現段階の試算で、平日夜は北広島駅からの帰宅客を札幌方面に運べるのは1時間当たり5千人台にとどまる。
JR北海道の西野史尚副社長は26日、記者団に「千歳線は貨物列車と特急が走り、地下鉄東豊線のように簡単にいかない。課題はたくさんあるが、球団と北広島市の意見を聞いて、できることを一生懸命勉強させてもらいたい」と述べた。
5千台の車が一気に退場する試合後の渋滞対策、札幌ドームと同様に最大115便程度が必要になるとみられるシャトルバスの確保なども難題だ。
現実には高速道路から球場までは貧弱な2車線道路を経由せざるを得ず、交通の要衝といえるほどの交通設備はありません。それは市長がいちばんよくわかっているはずです。
hbcnews 2018年03月27日
北広島新球場“新駅”にJR北海道は慎重姿勢
http://news.hbc.co.jp/8f0c5a21bb4e6599b6da4847ae78dbbf.html?time=1522200121504
新千歳空港の利用客が多い千歳線には輸送力に限界があるとして新駅については慎重な姿勢を崩しませんでした。
「新駅をつくれば交通アクセスの問題が解決するわけではない。新駅議論の前に輸送量増強をどうするのか見据えていく」(JR北海道・島田修社長)
これが全てです。新駅を作ればどうにかなると考えているようなお花畑な市長と球団にJRは何度も「新駅だけでは解決しない」と言っているわけです。それをマスコミがJRはやる気が無いと批判する泥沼の展開になります。
北海道新聞 2018年03月28日
ボールパーク候補地決定 JR社長「新駅、必要なら議論」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/175580
JRは北広島市から周辺での新駅設置の要望を受けている。島田氏は候補地決定を踏まえ、「基幹的な交通事業者として全面的に協力したい」と表明。ただ、「新駅を造れば交通アクセスの問題が解決するということではない」とも述べ、「バスやマイカーを含めた交通機関の連携分担の中で、当社の役割を詰める」と強調した。
JRは20年度をめどに、札幌と新千歳空港を結ぶ快速エアポートの3割増発を目指す。島田氏は「これとは別にBP輸送について協力する」と明言する一方、特急や貨物列車も通る千歳線での大幅な増便の難しさを指摘。輸送協力の検討に当たり、「北広島での試合は(年間)50~60だとして、これにどれだけのコストを当社としてかけられるかも頭に置く」と述べた。
これも何度も指摘していること。60試合で1万人輸送でも運賃収入はせいぜい1試合1000万円。60試合で年間6億円。鉄道車両は最低でも1両2億円、新駅の建設には最小限の設備でも50億円は下らず、一体誰が投資できるのか?という話です。
HTBニュース 2018年04月05日
「新駅設置の協議開始を」北広島市長がJRに要望
https://www.htb.co.jp/news/archives_1064.html
ファイターズの新球場候補地に決まった北広島市の上野市長がJR北海道の本社を訪れ、新球場の近くへの新駅設置について協議を始めるよう要望しました。
記者:「北広島市の上野市長がJR北海道の本社を訪れました。交通アクセスについて協力を要請します。冒頭、JR北海道島田社長は「候補地内定おめでとうございます。これから全面的に協力させていただきます」と
協力の意向を伝えました。また北広島市の上野正三市長も「ボールパークの候補地が当市の運動公園候補地に内定したということできょうは報告に伺った」と伝えました。会談の中で上野市長は新球場の近くに新駅を作ることを検討するよう要請しました。北広島市上野正三市長:「新駅の可能性については実務者協議の中で詰める。JRさんから課題も聞いているが、しかし不可能ではないと」。JR北海道の島田社長は先月の会見で、「新駅の議論の前に千歳線の輸送力を増やすことが先だ」という考えを示していました。
よくわからない記事ですが、これは請願駅として北広島市が新駅設置費用を出すという話になったのか?
STV 2018年04月27日
新球場構想 「新駅」で引き込み線案
http://www.stv.jp/news/stvnews/u3f86t000003q5uh.html
ファイターズの新球場の建設予定地は、最寄りのJR北広島駅までおよそ1.5キロも離れていることから、北広島市では予定地近くに新しい駅の建設をJRなどに求めています。きょう開かれた北広島市議会で、その新駅について、JR千歳線から線路を分岐させて、そこにホームや駅舎を設ける引き込み線案も含めて検討していることを明らかにしました。また、新駅を設置する場合の総費用はおよそ100億円と見込まれていて、北広島市は費用負担についても今後、JRなどと協議を進めていきたいとしています。
具体的な金額が出てきましたが100億円というのは線路費用も含めればあまり多い金額ではなく、正直微妙な数字ですね。
北海道新聞 2018年04月27日
日ハムボールパーク、新駅開設なら引き込み線 北広島駅活用ならホーム増設も
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/184554
本線の列車運行に支障をきたさないよう、札幌方面からの引き込み線には立体交差を造る。総工費は駅舎を含めて100億円近くかかるとされ、工期が長引く公算も大きい。新駅建設を求める北広島市は建設費用を負担する方針を示しているが、負担のあり方が大きな課題になりそうだ。
一方、現在の北広島駅を使う場合、本線両側の空いている土地に新ホーム2面の整備を検討。現在のホームと合わせ、4面となる。この場合も、将来はBP向けに北広島駅を始発、終点とする列車の運行が視野に入るとみられる。新ホームは、利用者が階段を上がらずに出入りできる臨時改札口を設ける構造が有力。ICカード乗車券専用とし、混雑を避ける案もある。
現状の北広島駅にホームを増設する場合も、仮に新駅ができたとしても、北広島駅に一定の列車の待機所を設けたいところですので工事は避けられませんね。
北海道新聞 2018年09月26日
北広島ボールパーク来場者、最多は鉄道1万3500人 利用交通機関を試算
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/231791
建設候補地の北広島市は25日の市議会ボールパーク等調査特別委員会で、新球場を訪れる観客が利用する交通機関の試算を初めて明らかにした。球場の収容人数を3万5千人と仮定した場合、最多は鉄道利用の1万3500人となった。
これまでに実施した交通影響調査やJR北海道のダイヤ、乗車率などから市が試算した。鉄道利用に次ぐのが1台に3人乗るとした自動車利用の1万2千人、市外からのシャトルバス利用の7千人、自転車やタクシーの利用、徒歩などの2500人。今回の試算を踏まえ、市は交通アクセス向上に向け、各機関とさらに協議する。
先の札幌ドームと割合を同じように検討しているようです。しかし、シャトルバス7000人は過大。徒歩などの2500人ってどこからの人でしょう?北広島市民でも球場まで歩ける人口はそう多くはありません。2500人がバスも鉄道もクルマも使わず来場するという想定が正直わかりません。
シャトルバスで7000人輸送するならバス本数は延べ100台以上。専用道路のような確保がされ新札幌駅などまで片道30分以内でいけたとしても、必要な車両台数は70台を下らず、その車両は北広島市内では確保できないので全て札幌市内の各バス会社営業所から集める必要があります。
日刊スポーツ 2018年11月06日
日本ハム新球場のアクセス面解決へ「新駅」設置要請
https://www.nikkansports.com/baseball/news/201811060000058.html
北広島市はJR北海道に「請願駅」として新球場近くの新駅設置を要請。既存道路の拡充や新たな道路建設、バスなどで大都市札幌からの輸送力増強などのプランなどを今後検討していく。約3000から4000台収容の駐車場も分散配置予定だ。
駐車場の数が更に減って3000台から4000台、しかも分散配置となりました。球場から歩ける範囲に駐車場がなければそこまでのシャトルバスを提供する必要があります。いったい球場輸送をどう考えているのか、正直わけがわからない。
北海道新聞 2018年11月06日
新球場交通になお壁 日ハムが基本計画発表 新駅、費用が課題/道路、認可に時間 混雑対策「分散帰宅」促す
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/245375
JR新駅の計画は白紙状態。JRと市が協議中だが、費用負担のあり方などが課題で、JR関係者は「開業当初の新駅は現実的ではない」とする。日ハム側は現駅と球場間の大型バス輸送などを検討し始めた。
一方、市は3万5千人のうち7千人を近郊からのバス輸送と想定。しかし、現在札幌ドームと近郊を結ぶシャトルバスを運行する北海道中央バス、ジェイ・アール北海道バス、じょうてつバスの3社はいずれも、現時点でBPの詳細を把握しておらず「具体的な検討はしていない」という。
結局のところ球団も北広島市も協議がまとまる前に見切り発車。施設を作るんだからあとはJRと各バス会社が勝手に輸送計画立てて、勝手に輸送してくれると考えているとしか思えない不誠実さです。バス会社にしても、回送距離が長く運転手の拘束時間の長いシャトルバス輸送は儲かるものではないので、積極的にやりたくないのが本音でしょう。札幌市内の営業所で最も近いのがジェイアール北海道バスの厚別営業所でしょうが車両110両程度、夕方ラッシュで使用している台数を考えるとここから50両も出せないでしょう。結果遠くは手稲や新川など各社が長距離の回送をして車両を集めるほか無く、簡単に「シャトルバス」はすぐ対応できると考えているあたりも考えが浅すぎます。
考えられるJR北海道の観客輸送対応
・現状貨物列車も含めた新札幌駅の列車時刻をPDFにしましたので参照ください。
こちら
平日ナイトゲーム開始にあたる17時台に貨物列車3本など意外と列車間隔が詰まっていることがわかります。デーゲームに対応する11時台、12時台にも貨物列車、特急の運行があります。
また、ナイトゲーム終了時間帯の札幌方面も21時台22時台は特急、貨物が意外と多いことがうかがえます。デーゲーム終了時間の17時台18時台もそうです。
このままで、快速エアポートの1時間5本が実現している状態なら増発余力はかなり低いといえましょう。札幌近郊の駅はおおむね6両編成の停車しか対応していません。札幌は8両または10両編成に対応、新札幌駅は10両編成に対応、琴似駅は8両に対応しますが手稲駅は6両までの対応です。このためアクセス列車は新札幌・札幌にとめるだけを前提とするならば8両から10両の対応も可能ではあります。仮にですがJR東日本の常磐線で使用している北海道同様の交流電化に対応したE531通勤車両を夏季のみのファイターズ観客輸送だけ対応として譲り受けたとして、8両編成なら1200名程度の定員(座席は380席ほど)を確保できますので、これを快速エアポートの後を追う形で時間5本試合終了時に運行することで一定の輸送力は確保可能とは思います。
現行の3扉6両編成に比較すれば大幅な収容力の確保が可能と考えられますので、JR東日本との交渉等にもよりますが、一定の現実対応とも考えられます。少なくともすでに空港からの旅客、また、千歳、恵庭からの旅客でほぼ席が埋まり、通路に大型荷物が多数並んでいる状態の快速エアポートを観客輸送に使うのは全く検討にも値しません。現行3両の普通列車の6両化、そして、観戦臨時列車として大容量の首都圏通勤タイプ車両の導入くらいしかJR北海道のできることはありません。
個人的には埼玉の西武ドーム観戦客輸送のような「ドーム号」(特急レッドアロー車両による指定席観戦客輸送。発車時刻は試合の流れにかかわらず休日デーゲームなら2本、平日ナイトゲームなら1本ときまっている)を運行できるのが良いようにも思います。スーパー北斗の定員は7両編成で353名、これを「球場駅」の別ホームに待機、試合展開とは関係なく出発すれば、この列車が使いたければ試合が終わっていなくてもこの列車に合わせて球場を出ますし、試合が早く終わったら球場内で時間をつぶすわけです。
これは新球場のコンセプトである一定の「楽しみ」を観客輸送でぎゅうぎゅうの列車で後悔させたくないという観点です。飲食を提供するならば飲酒運転が発生する車での観戦は避けたい。ならば球団・市・JRで協力し列車で座って帰れるコンセプトは必須です。早く帰りたい人は大量輸送列車で、時間を余裕見て座りたい人は指定席特急でというすみわけが必要です。
これを行おうとすれば西武球場前ほどとは言わないまでも複数のホームに複数の列車を止め置く施設が必須です。それこそ今から考えなければならないわけです。