北海道の交通関係

ここ最近のJR北海道ダイヤ改正の歴史と31年3月新ダイヤ

2018/12/17
JR北海道から来年(2019年3月)ダイヤ改正の概要が発表になりました。大きな項目は北海道新幹線青函トンネル区間のスピードアップで新函館北斗-新青森は1時間を切り、新函館北斗-東京は4時間を切ることになります。ただ、これ自体は影響が少ない(マスコミが言う「4時間の壁」なるものが数分短縮されたところで利用者が大幅に増えるものでは無い)ことではありましょう。

さて、新しいダイヤについて言及する前に、JR北海道は過去どのようなダイヤ改正を行ってきたのか?2000年以降でざっと振り返ってみます。

2000年3月11日改正

スーパー宗谷運行開始。札幌-稚内で運行されていた急行列車に代わり新開発の特急型気動車261系によるスーパー宗谷として大幅な時間短縮が行われた。また、従来型車両で高速化した特急サロベツも登場。夜行合わせて札幌-稚内は4往復体制となった。(それまでは札幌-稚内夜行含め3往復、旭川-稚内1往復。特に札幌発早朝便で日帰り出張が可能になった)

2001年7月1日改正

札幌-釧路の夜行以外の全ての特急が283系スーパーおおぞらとなった。夜行便のおおぞら号は「まりも」号に名称変更。石北線、宗谷線の利用の少ない駅6駅を廃止。石勝線楓駅を1往復・休日運休に減便。

2002年3月16日改正

札幌-新千歳空港の快速エアポートのうち旭川から直通し、4両編成で運行していた列車を5両編成に変更。輸送力の増強と旭川-新千歳空港直行列車の時間短縮が行われた。

2002年12月1日改正

東北新幹線盛岡-八戸延長開業により青森-函館の快速海峡を廃止、八戸-函館を「スーパー白鳥」「白鳥」として運行。新型特急車両789系新造。

2004年3月13日改正

快速エアポート(一般型車両)にuシート連結。特急用車両を使う車両同様指定席車はリクライニングシートになった。
石勝線の1往復のみ運行だった楓駅廃止。

2006年3月18日改正

札幌-旭川の特急列車・札幌-新千歳空港快速エアポートの増発。札幌駅・小樽駅の新千歳空港方面乗り場を固定。宗谷線特急列車時刻変更と普通列車を増発。稚内滞在時間の拡大が図られた。札幌-稚内の夜行急行利尻・札幌-網走の夜行特急オホーツクを臨時列車に変更。
利用の少ない駅7駅を廃止。なお、ダイヤ改正とは関係ないがこのあと4月にちほく高原鉄道(北見-池田)が廃止となった。

2007年10月1日改正

札幌-旭川の特急列車をすべてJR発足以降の新型車両で運転に改め(785系・789系)名称をスーパーカムイに統一。札幌-釧路のスーパーおおぞらが増発され7往復に、札幌-帯広のとかちも261系車両を導入しスーパーとかちとして高速化された。夜行特急まりもは季節運行となった。
そのほか札幌圏の快速列車の停車駅変更、増結、室蘭線の増発、特急列車の停車駅増加が行われた。

2008年3月15日改正

北海道新幹線工事の関係で寝台特急北斗星の減便、また、この年札幌-稚内・網走・釧路への夜行列車は全て廃止となった。
札幌圏では快速・普通列車の増便が行われた。

2009年10月1日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2009/090708-1.pdf
帯広・釧路方面の全ての昼行特急が「スーパー」となった。特急列車車内のカード式公衆電話が全て撤去となった。

2010年12月4日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2010/100924-1.pdf
東北新幹線八戸-新青森延伸開業。により特急スーパー白鳥・白鳥の運転区間を函館-新青森に変更。スーパーカムイ8本を減便、札幌圏列車増発、倶知安、富良野で列車延長。

2012年6月1日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/120314-1.pdf
学園都市線(札沼線)桑園-北海道医療大学の電化が完成し、約7割の列車を電車化。新型通勤車両733系導入。

2012年10月27日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/120803-1.pdf
学園都市線(札沼線)桑園-北海道医療大学を増発。石狩月形方面への列車を除き全て電車運転。その他札幌圏増発。特急時刻変更で日高線静内から札幌への通勤・通学が可能に。

2013年11月1日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/130920-1.pdf
運行トラブルを受け、一部特急列車の減速運転を開始。スーパー北斗2往復減便、最速は札幌-函館3時間ちょうどから3時間26分に。
スーパーおおぞら1往復減便。最速は札幌-釧路3時間35分から3時間59分に。
スーパーカムイ1往復減便。最速は札幌-旭川1時間20分が1時間25分に。
特急北斗・サロベツに運休が発生しており臨時列車を運行。

2014年3月15日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/131220-1.pdf
スーパー宗谷減速運転開始。海峡線3駅廃止(北海道新幹線関係)

2014年8月30日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140704-1.pdf
スーパーとかち・スーパー宗谷に使用される261系車両の曲線通過速度を減速(車体傾斜機能の廃止)快速エアポートの減速開始。室蘭線で増発。
8月1日から特急北斗・サロベツの使用停止車両(エンジン換装などの対策)の使用再開。

2015年3月14日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/141219-1.pdf
寝台特急北斗星の定期運行廃止。トワイライトエクスプレス廃止。小樽発のホームライナー廃止、711系電車(国鉄時代から使用している札幌圏の車両)廃止。

2016年3月26日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151218-3.pdf
北海道新幹線新青森-新函館北斗開業。定期13往復新設。函館-新函館北斗に「はこだてライナー」定期16往復新設。スーパー北斗3往復新設(計12往復)。特急すずらん1往復新設。
これにともない特急スーパー白鳥・白鳥・急行はまなす・寝台特急カシオペアが廃止。
札幌-旭川のスーパーカムイは新千歳空港直行をとりやめ。快速エアポートは全て6両編成となり輸送力を増強。札幌圏普通列車減便を伴う変更。
地方路線で79本を減便。8駅を廃止。

2017年3月4日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/161216-3.pdf
特急気動車の不足に伴い札幌-稚内の特急スーパー宗谷・サロベツ、札幌-網走の特急オホーツクの一部を旭川乗り継ぎに変更。札幌-旭川の特急スーパーカムイを「カムイ」「ライラック」に変更。函館-新青森で使用していた789系車両を転用。長年親しまれた「L特急」の呼び名を廃止。車内飲料自動販売機廃止。利用の少ない10駅の廃止。

2018年3月17日改正

https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2017/171215-1.pdf
定期特急北斗を全てスーパー北斗(281系・261系)に変更。深川方面で通学列車増発。宗谷線時刻変更。新十津川駅折返し時間増加(ファン対応)
利用の少ない1駅廃止。

さて、2010年頃まで一定のダイヤ、設備改善を行ってきたJR北海道は2009年の富良野線除雪車衝突事故、2011年石勝線火災脱線事故、2013年函館線特急出火事故、2013年大沼駅貨物脱線事故などの重大事故を引き起こし、減速減便運行を余儀なくされ、なおかつ地方線区の減便にも手を着けざるを得なかったことがわかります。

しかし、それ以前にも利用の少ない駅の廃止は多々あったわけです。そのときに道内マスコミも沿線自治体も特段騒いだ様子が無いわけで、JRにしてみれば今廃線、廃駅を提案しているものはそれ以前から非常に利用が少なかったことを鑑みると、こういう改善への足取りが遅すぎたという批判はありましょう。

2019年3月16日改正(予定)

https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181214_KO_H31Kaisei.pdf
JR北海道から来年3月のダイヤ改正についての発表がありました。
最初に書きましたとおり大きいのは新幹線のスピードアップ。これは将来の札幌開業時の時間短縮にも必要であるわけです。
また、老朽化の進んでいたキハ183系初期車両はほぼ淘汰が完了し、次に1992年から使用しているスーパー北斗のキハ281車両の減便を行います。代わりにキハ261への変更が行われますが、若干の減速となります。
札幌-釧路の特急列車は石勝線での停車駅を一部拡大し、代わりとなる石勝線内の普通列車の減便が行われます。
札幌圏では学園都市線の行き先延長、増発。宗谷線と石北線で時刻の変更があるようです。利用の少ない3駅を廃止する予定です。

はっきりわかるのはJR北海道が札幌圏と新幹線関係(札幌-函館特急も含め)の改善には力を入れていること。これは国交省からも「監督命令」として出されているものに明記されている内容です。
札幌市圏内における非鉄道部門も含めた収益の最大化
新千歳空港アクセスの競争力の一層の強化
インバウンド観光客を取り込む観光列車の充実
北海道新幹線の札幌延伸に向けた対応
JR貨物との連携による貨物列車走行線区における旅客列車の利便性の一層の向上及びコスト削減
このような内容が書かれているわけです。
次回以降新千歳空港輸送への対応が予定されています。

とはいえ

 

日本経済新聞 2018年06月20日
JR北「安全風土を再構築」、JR東出身の白川新会長
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32022230Q8A620C1L41000/
>(JR北の)限られた路線設備のなかで画期的なダイヤ改正ができないかも見たい」

新会長の白川氏の発言していた「画期的なダイヤ改正」は今回は望めず、次回新千歳空港関係で快速エアポートの増便があろうかと思いますので、そのときに期待したいところです。

JR他社では

 

JR四国
平成31年3月ダイヤ改正について
http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2012%2014%2002.pdf

では牟岐線で昼間時間2本のパターンダイヤを導入する(代わりに昼行特急の減便が行われる?)また、阿南駅でバスへの乗り継ぎによる移動確保も行われます。

このような積極的な考え方と、バス乗り継ぎ=列車減便のようなネガティブもあるわけです。何度か書いていますが、鉄道と並行するバス路線が客を取り合い、どちらも疲弊しているのが現在地方では多く起きています。JR四国はバスとの乗り継ぎ確保で利便性を揚げ、バス会社も客数増加が期待でき、JRは列車本数を減らせコスト削減になるという観点があります。この方式がうまく行くのか、非常に注目されるものだとおもいます。

カテゴリ: 北海道の交通関係 JR北海道 北海道新幹線 宗谷線 日高線 札沼線 石北線 観光列車

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