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鉄道ジャーナル2月号「北海道を旅する」を読んで
2019/01/12
交通関係の件をここに記載していますが、普段航空や鉄道など交通関係の雑誌を読むことはありません。多くの雑誌はあくまで「趣味」としての交通機関を取り上げていますので、多くは個人が持つことができない「公共交通」としての交通機関については無責任な内容を記載するだけの雑誌類は多くの内容が私には受け入れられないことが多いのです。
さて、鉄道ジャーナル紙の2019年2月号は「北海道を旅する」という特集であったこともあって北海道内の各書店では多くの店舗で売り切れとなりました。これは逆に言いますとJR北海道の現状や北海道庁・各自治体などとの交渉内容などを解説した書籍はほとんど刊行されておらず、雑誌などでも多くは特集されておらず、また、新聞などでは一面的な不確かな報道がされていることもあり、北海道民が「必要な情報にアクセスできない」という状態になっているのが大きいのではないかとも思うのです。JR北海道問題にちょっとでも興味がある人が、雑誌コーナーに本書があれば手に取り購入するでしょう。
名目上は「趣味誌」ではなく「専門情報誌」としている鉄道ジャーナルは国鉄改革当時は政治的な内容も良く取り上げておりかなり硬派な雑誌という印象ですが、昨今は東京視点の単なる趣味雑誌として意味のわからない論調で書いている記事を多く見かけずっと敬遠していた雑誌です。今回は著者に北海道大学吉見氏の名前があり、遅ればせながら私も読んでみることにしたわけです。
こういう雑誌で最初に読むのが編集後記なのですが、そこですでに買ったことを後悔する内容が書かれているわけです。国鉄末期の廃止路線と未成に終わった路線を例に挙げ、オホーツク海沿岸の路線が生き延び繋がっていたら観光列車が走り、車窓は絶品だから特別な列車も不要でしかも蒸気機関車も残す意義があったなどという「鉄道オタクのくだらない妄想」を丸出しです。この時点でもう二度とこの雑誌は買うことができないと思いました。
車窓がどれほど良くても、地域に住む人は1980年代当時の半数以下、そして地域の人も含め北海道民の8割は年に一度も鉄道を使わないという調査結果も出ている中、そんなものが残っていたところでいったい誰が運営費を負担し走らせられるのかという話です。それだけいうなら残したい人が金を出せばいい。その気概すらなく、地方に押し付けておいてSLだの車窓だのと騒ぐなということです。仮に観光列車としてこれらが残ったとしても鉄道設備の老朽化対策には100億円単位の経費がかかるわけです。そして毎年数十億円の赤字を見ることができるなら今のJR北海道問題なぞすぐに解決するでしょう。
しかしあなた方は東京から「無駄な税金を使うな」と地方に対して講釈を垂れるわけです。で、地方が何かをやろうとしたところで無駄だ無駄だと騒ぐだけ。お前たちが何も生み出さずただ生活するための「都市を維持する」ために地方がどれほどの労力を供出してるかということです。そして、地方の過疎に対してもまた文句を言われる。
東京視点のクソのような記事を垂れ流す「趣味誌」など、もう不要なんです。ジャーナリズム気取ってろくに勉強せず、浅い取材でこのレベルの記事を書くような雑誌がのどこが「専門情報誌」なのか胸に手を当てて考えたほうがいい。
結局紙面の内容は吉見氏のいつもの解説以外はJR北海道にも沿線自治体にも北海道庁にも一切取材に行かず、ただ乗った感想だけ旅行記としてダラダラ書いてるだけの内容。今の現実を知らない読者には一定の事実供与としての内容ではありますし、札幌圏と地方の利用客数の差などのものはありますが、あくまで著者が乗った時の話でありますのでブログやSNSレベルの意味しかなく、各路線の利用客数や駅の利用者数などのデータ、収入、赤字金額などの金銭面データも一切提示されない。
どうしてこんな内容で満足したんだろうか?鉄道の「専門情報誌」としてそのレベルでいいのか?今や個人の詳しい方のブログの方がよほど数字を出して解説しているわけで、全国の趣味者、興味のある方に知らしめるような内容ではないのです。
鉄道ジャーナルは国鉄改革時の紙面では自民党の改革原案掲載、国鉄幹部への取材(初代JR東海社長須田寛氏が投書欄に回答するなどの関係性を構築していた)などのかなり社会的な雑誌であったことを考えると劣化度合いの激しさは目を覆うばかり。JR北海道問題でこの程度の内容しか掲載できないような雑誌はもう「使命を終えた」存在になりましょう。
本当に残念であるし、逆に言えばJR北海道問題をもう一度整理し直した数字を多用した特集を組めるような雑誌、書籍の出版は待ち望まれます。「取材」ができる立場の方がそういう読者の要望に応えられない。これもまた北海道の多くのマスコミが抱える「劣化」の話でもあるわけです。