北海道の交通関係

JR北海道のインバウンド向けパス発売枚数

2019/02/11

 

観光経済新聞 2019年02月09日
観光庁、インバウンド誘客で地方鉄道の活性化へ 有識者委員会が検討開始
https://www.kankokeizai.com/ 観光庁、インバウンド誘客で地方鉄道の活性化へ/
 JR九州によると、訪日外国人向けのフリーパス「九州レールパス」の2017年度発売実績は約23万枚で09年度の約7倍。17年8月にはウェブ販売も開始し、19年春には韓国語、中国語への多言語化を予定している。
 観光列車では、「ゆふいんの森」(博多―由布院・別府)はゲートウェイの博多が発着で外国人に人気が高い。他の観光列車の外国人利用には促進の余地があるという。
 JR北海道の訪日外国人向けの「北海道レールパス」の発売実績は、17年度に初めて10万枚を超えた。受け入れ環境では、Wi―Fiサービスの提供を北海道新幹線、快速エアポートで順次拡大し、駅では道内50カ所で実施している。情報提供の多言語化、列車内の大型手荷物置き場の設置も順次進めている。

よくよく聞きますJR北海道は観光で食えという話。その前提条件になる海外からの客が手にする「北海道レールパス」の発売枚数ですが、JR北海道の会社案内パンフレットにその実績が掲載されています。

 

JR北海道
会社案内パンフレット
https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/company/com_04.html
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2010年が1万5000枚程度、2017年が10.1万枚。売上はざっと20億2千万円程度(1枚2万円換算)となります。これはJR北海道の鉄道運輸収入727億円の3%程度を占めることになります。

これがJR九州ですと九州レールパスが九州全体版で3日1万5000円、北九州版や南九州版もあるので平均1万円として23億円の収入となります。鉄道運輸収入は1511億円ですので、1.5%程度でしかないわけですね。

北海道のインバウンド客入り込み数は279万人、うち10万人がJR北海道のパスを使うわけですが、さすがに5%以下です。インバウンド客へのレンタカー貸出は2015年で4万1千台。ここに3人乗っていると仮定して12万人分ですから、残りはバス、個人旅行としてのJR利用などになるわけですね。(全国版のジャパンレールパスやJR東日本との共同パスの数は含めていない)

さて、北海道へのインバウンド客のうち、中国、韓国、台湾が各60万人以上、次いで香港が20万、タイが16万、マレーシアが12万、シンガポールが7万人とここまでで多くが占められているわけです。英語圏、ヨーロッパ圏、オセアニア圏は合わせても30万人ほどになります。

こうなると、案内表示やアナウンスは当然英語だけでなく多国語対応させなければなりません。一部に不満として多言語放送や多言語案内は不要!と言う方もおられますが、それをやらない限り、観光客に口頭で案内なりしなければならないわけですから。

快速エアポートにはLEDによるスクロールタイプの車内案内表示器がついていますが、これでは日本語、英語、○○語とスクロールするうちに肝心の日本語表記が現れるまでの時間が長すぎます。LCD(液晶)タイプの画面表示に変更する必要がありましょう。快速エアポートの一部の車両はLEDタイプの表示器すら設置されていませんからそれも含めて変更する必要があります。

新千歳空港駅の発車表示は新しい物に更新されましたが、残念ながら他言語は今まで通りですので、追加でLCDタイプのサイネージ形(縦型に液晶テレビを使ったものでよい)の追加型案内は必須かなとも思います。札幌駅はこれを機会に多言語、フルカラータイプの表示器に更新してもよいでしょう。

車内アナウンスは特急列車について日本語・英語・中国語の自動放送となっていますが、快速、普通についても必要になろうかと思います。ただ、特急の中国語放送は非常に刺々しく聞こえ(これはアナウンサーによる)最近更新された特急オホーツク、大雪号の中国語アナウンスはかなり聞きやすい音質に感じます(内容は私には理解できないので、あくまで耳障り、音質面の話です)

普通列車、特に地方のワンマン運転列車の多言語対応は急務です。運転士一人でできる案内は限られますし、観光案内なども含め、車内にLCD表示器を設置し、放送設備も多言語にする必要はありましょう。

そしてその原資をJR北海道に求めても、なかなか改善されないわけです。そこで必要だったのが北海道庁がJR北海道支援とした北海道独自の支援金だったのではないかと思います。当初から予算が数千万では鉄道運行設備に投資するには安すぎ、せいぜい案内設備くらいにしかならないわけですから。これなら各地納得して出せるんじゃ無いかとも思ったわけです。しかし、

 

北海道新聞 2019年02月09日
JR8線区支援、計上せず 道予算案 市町村と調整つかず
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/275173
 これに対し市町村は、JRと沿線自治体が収支改善に向け、各線区ごとにつくる「アクションプラン」がまとまっていないことや、4月の統一地方選を前に議論を避けたいとの意向を示し、調整は難航。「自治体がJRを支援する根拠がない」との意見も根強い。

いくら「出さない理由」を言ったところで、インバウンド客が来ました、それに対してろくに案内もできず、観光地として受け入れられないならともかく、そこへ「連れてきてくれる手段」としての運輸機関に支援できないなら、観光客の評価は下がる一方でしょうね。それすら「JRが悪い」「自助努力が足りない」なら一生言ってろって話です。

各地でインバウンド客対応に躍起になっているのに、当の自治体がろくに金も出さず支援もしないのだから「鎖国」して全て自分達でやります。鉄道は要りませんと言った方がよほど潔く格好良いわけです。

本当に町に来て欲しいのは誰なんでしょうね?

カテゴリ: 北海道の交通関係 JR北海道 北海道新幹線 観光列車

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