北海道の交通関係

北海道庁・沿線自治体の北海道新幹線駅隣接施設対応

2019/03/25

 

北海道新聞 2019年03月24日
道南 薄れる新幹線効果 開業3年 駅前は依然空き地/観光客も減速傾向
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/289431
新函館北斗駅前は、企業や商業施設の進出が進まず、依然として広大な空き地が広がる。
新函館北斗駅から新幹線で東京方面に向かう埼玉県の会社員田中庸公さん(50)は20日、立ち寄った駅隣の北斗市観光交流センター別館にある飲食物販スペース「ほっくる」で驚きの表情を見せた。「駅前なのに北海道ならではの海鮮料理を出す店がないとは」。営業中の飲食店のメニューは麺類中心だった。
開業に合わせ、市は34億円かけて駅前の区画整理を行ったものの、約5・3ヘクタールの商業地のうち4割以上は空き地のまま。12月にホテル「東横イン」、20年夏に別のホテルを中心とした新商業施設の建設が予定され、池田達雄市長は「企業誘致の呼び水にしたい」と期待する。だが、市内の観光関係者は空き地が広がる現状から、「民間任せにしすぎ。にぎわい創出は市の役割のはずだ」と批判する。

新函館北斗駅が他の新幹線駅とは大きく異なるのが地域の中心部にできていない「空港」のような駅と言えるかと思います。函館市で考えても在来線電車で20分程度アクセス時間がかかることが批判されているわけですね。函館中心部から考えても函館空港ターミナルの方が距離的には近いのですが、アクセス時間は両者変わりません。

そうなると、新函館北斗駅は「空港」に近い機能として、アクセス列車を降りた後新幹線列車に乗るまでに買い物や飲食ができるスペースを盛り込む必要があったと思うわけです。駅前に商業施設を作って「客が来ない」というのは想定できた範疇のことで、何を今さら言ってるんだ?という印象があるわけです。

多くの空港が、バス等の市街地からの交通機関を降りてから空港カウンター、搭乗待合室への導線にその様な施設をつくるわけですね。新千歳空港なんかあからさまで、でも、バスや鉄道から大手航空会社の搭乗待合室への導線に様々な物産販売施設を入居させているわけです。

そういう前例から考えた時に、北海道新幹線の駅はどうなのか?というところが問われているわけです。函館市内側から電車にのり新函館北斗駅の「はこだてライナー」専用ホームに着き、まっすぐ前に歩けば乗換改札です。その間にあるのはキヨスクだけで、弁当類は買えますが、さて、他に何が買えましょう?まして、改札を出て「ほっくる」へ行く前に「BENTO CAFÉ 41°GARDEN」(こちら八戸の吉田屋さんですよ)が見えます。ソフトクリーム程度ならここで終わりです。まして駅内のギャラリーに「北斗の拳」の銅像があります。「駅」で終わっちゃうんですよ。別棟である「ほっくる」まで足を伸ばしてくれる人は多くない。乗り換え時間は比較的余裕に取られても、駅を離れるのは不安です。何故駅と繋げて行き来できるようにしなかったんでしょう?

元々「ほっくる」は立体駐車場からは濡れること無くアクセスできますが、駅からは必ず「外」を経由するわけです。そしてろくに導線の案内も無い。これでどうして「新幹線の利用者が少なくて客が来ない」なんですかね?新幹線の利用客はみなアクセス列車にそのまま吸い込まれていっていますよ。

木古内駅前に整備された「道の駅みそぎの郷きこない」こちらも新幹線の駅側から見ますと在来線である道南いさりび鉄道の駅を経由し反対側に位置するわけですから、新幹線利用客が使いやすいかというと一考の余地はあります。しかし、新幹線木古内駅を利用する客でそのまま道南いさりび鉄道を利用するにはそれほど接続がよくなく、なおかつ、江差や松前など観光利用を考えた時にはバスターミナルを兼用する道の駅を利用することになります。ここに交通情報を表示させているわけです。バス停屋根を使って濡れずに駅から道の駅への導線ができています。
そして、道の駅ですから車での来場が前提。列車を使わない観光客にも支持されて「北海道じゃらん道の駅満足度ランキング総合1位」という栄誉を2年連続で獲得しています。

物産や飲食は今やどこでも力が入っているものの、息切れしている、あまり居心地のよくない道の駅が少なくない中、確かに清潔感があり、電子決済にも数多く対応、WEBやブログでの情報発信も多く、かなりこまめに数多くの記事が上がっているというのも魅力でしょう。新幹線開業前、駅前で買い物しにくかった駅が、新幹線開業で町の中心地として賑わいを感じることができるという施設になりました。

なので木古内の新幹線駅自体は特段店舗も無く非常に静かで、寂しい感もあります。道の駅を新幹線駅側にしたくないのは地図を見れば一目です。道の駅ですから国道側からのアクセスが悪いのは敬遠されるのです。ちゃんとクルマとの接続点として整備したからこその人気とも言えましょう。あくまで個人的な意見ですが、在来線木古内駅を道の駅側に移設して、階段アクセスを少なくすることが望まれます。

新函館北斗駅を横目に好評と伝えられるのが道の駅なないろ・ななえです。新幹線駅はできなかったものの車両基地が存在しすぐ隣町でもある七飯町は道の駅を新幹線駅と函館方面への自動車道(函館新道)の入口である七飯藤城IC近くの国道5号線交点に作りました。つまり、バスやクルマで新函館北斗駅と函館市内、札幌方面へ向かおうとするとここを経由するという場所に設置されたわけです。想定以上の年間105万人を集め4月には新たな施設も誕生しますし、向かい側には北海道昆布館も存在。七飯町はこの位置を観光拠点とするとしたわけでしょう。しばらくは札幌方面の高速道路のICもできませんし、開通後も函館新道との連結はまだ想定の段階で、ここで一旦は高速道路を降りてくれるという場所に設けたのは賢明です。

つまり、各地域で「新幹線」に限らず観光客を集める、少しでも町に立ち寄って貰うという知恵を絞っている中、新幹線利用客を相手にしようとした北斗市は思惑と違い多くの人が新函館北斗駅の改札すら出ずアクセス列車で函館方面に向かってしまうという状況を理解していなかったということがいえましょう。

いまからでも駅からの導線の改善や情報発信(市のページくらいしか無いしリンク切れ多数)を改善しなければなりません。せっかくブレイクしかけた「ずーしーほっきー」もいますし、その関係の展示やイベントだってできると思うんですね。先日はe-sportsのイベントもあったようですが。函館朝市に対抗して東京方面からの列車到着時刻で「昼市」とかも考えられる。イベント情報がどこ探しても見つからないんですよ。駅ができればそれでいいって感じなんでしょうかね。

さて、将来の札幌延伸についてはJR北海道が中長期計画を立てていて、マスコミには先に何らかのリークがあった模様です。公式サイトなどの情報はありません。

 

北海道新聞 2019年03月26日
JR北海道 ホテル・マンション事業拡大へ 中長期計画 400億円収支改善目指す
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/289941
北海道新幹線の最高速度を現在の260キロから320キロに引き上げ、札幌―東京間を4時間半で結んで増収につなげる目標を明記。年20億円前後を負担している青函トンネル修繕費の免除も想定する。ただ、現状では青函トンネルなど貨物列車との共用区間では安全確保のため速度を落とす必要があるが、他の課題も含めて「関係者との調整により解決を目指す」とするにとどまる。

整備新幹線の260キロ制限については、現状の性能に全く合っておらず、当然改善されるべきものだとは思いますが、JR東日本の新型試験車両でも整備新幹線のスピードアップが視野に入っており、北海道区間も同様に速度向上を検討しているという内容です。
そして、青函トンネルを含む在来線共用区間のスピードアップも検討。

そんななかで北海道庁、札幌市はどう情報発信してるかと言えば

 

札幌市
交通計画・施策-北海道新幹線
http://www.city.sapporo.jp/shimin/shinkansen/

ろくに更新されていねぇ。。。

 

北海道
北海道新幹線のページ
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/skt/

 

北海道総合政策部交通政策局交通企画課
北海道新幹線つながるNAVI
http://hokkaido-shinkansen-navi.jp

もう少しなんとかならない?

とはいえ途中駅の基本計画は進んでいます。

 

北海道新聞 2019年03月21日
「新八雲駅」そこは牧場 北海道新幹線
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/288535

新八雲はコンセプトを「牧場の中にある駅」ただ、そのために「飲食店や物販施設は現時点では想定せず、町内での消費に期待する」としていますので、何もない駅となるわけですね。

 

八雲町
北海道新幹線新八雲(仮称)駅周辺整備構想
http://www.town.yakumo.lg.jp/modules/shinkansen/content0027.html

情報交流館という「道の駅」に相当する機能及び面積を想定した建物は設置される模様。駅にはキヨスクが入ることが想定されている。

 

北海道建設新聞 2019年03月19日
倶知安町が道新幹線駅周辺の整備構想案をまとめる
https://e-kensin.net/news/114968.html
 駅関連施設整備に関しては、初来訪者でも分かりやすい乗り換え空間とし、バスやタクシー乗降場整備、団体対応の大型車両駐車場といった駅前空間を整備。このほか豪雪を考え、新幹線高架下の有効活用などを打ち出した。
 駅前広場の整備では、現在の駅前を東口広場とし路線バスやタクシー乗り場を置き、新駅を挟み反対側に西口広場を整備して大型バスの駐車場を配置。また線路を挟んでコープさっぽろ倶知安店の西側に390―420台分の駐車場を置く案を示している。
在来線廃止を考え、駅の東口と西口の広場をつなぐ道路整備も検討する。

「在来線廃止を考え」というのはある程度致し方ない部分ではあります。現駅舎は解体せざるを得ませんし、高架駅になる予定ですので、その敷地を考えると駅裏側の駐車場設置なども想定されましょうか。まだ町の公式サイトに特段の情報はないようです。

 

小樽市
北海道新幹線
https://www.city.otaru.lg.jp/sisei_tokei/koso_keikaku/keikaku_itiran/suisinshitu/sinkansen/

小樽市のサイトには工事進捗などのコンテンツがけっこうあって楽しめます。こちらは比較的札幌に近く観光地であることから、比較的大きめな拠点施設は検討しているようです。利用者数は1000人/日程度、観光情報施設、物販施設、飲食施設を検討の模様です。

本州資本は既に動いて函館や札幌にはホテルが新設されています。既存の宿泊施設はそれに対抗する必要がありますし、なにより札幌と函館が1時間程度で結ばれることを考えると札幌と函館は「宿泊者の競合」がおきるわけです。札幌はうかうかしていられません。これは大臣が奥地といったいわないとかの問題では無く、今まで「奥地」だった札幌が逆襲することでもあるんですね。

カテゴリ: 北海道の交通関係 北海道新幹線 路線バス 航空

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