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北海道の交通関係
JR北海道の事業計画
2019/04/03
JR北海道 2019.03.29
2019年度事業計画について
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190329_KO_Jigyo.pdf
( https://web.archive.org/web/20190405201144/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190329_KO_Jigyo.pdf アーカイブ)
JR北海道の新年度の事業計画が発表になりました。
金銭面でのことは他にゆずるとして、利用客として気になる面をいくつかピックアップします。
・車両故障対策
既存の地方普通列車用車両キハ40形に代わる新車両としてH100形を製造する。
特急用気動車キハ261系の増備
札幌圏の通勤車両731系の重要機器取替
特に利用客としては新しい車両で高速に快適に移動できることを求めますので、これらの施策は進めて欲しいところであります。
特急用車両に関しては石北線・宗谷線の今後がどのような形になるかで車両の増備も代わってくると思われます。札幌-函館のスーパー北斗に残るキハ281系車両を置き換え、北海道新幹線札幌開業後はスーパー北斗用の車両を他線に転用するという形が見えますが、その他線の車両がどの程度必要かで増備数は変わってくるのかなと思われます。
札幌圏で使用している通勤車両のうち昭和63年(1988年)から使われている初期の721系車両(快速エアポートの前向き座席車両と同様のもの)は更新しないということが言えるようで初期の機器未更新車両3両編成20編成と、快速エアポート用の一部はそのまま引退していくのではないかと思われます。札幌圏の通勤時間帯で、掴まる場所が少なく、座席定員も他車に対して少ない721系車両は正直歓迎されませんし、車両設備的にも電力回生ブレーキなどの省電力装置を備えない車両ですので、引退が望ましいと個人的には考えます。
結果、1996年から導入された21編成ある初期のロングシート車両である731系の機器更新、車内設備の更新は求められるところでしょう。
反面地方で使用されている車両はおおむね1両で運行できなければならず、1977年から使用されているキハ40形を長く使い続けなければなりませんでした。北海道向けは国鉄時代に150両製造され、今も125両程度がJR北海道で現役となります(うち道南いさりび鉄道譲渡が10両ですのでJR北海道としては約115両となります)これに宗谷線北線や花咲線、釧網線で使用している1986年製のキハ54形28両、富良野線や倶知安方面で使用しているキハ150が27両。室蘭線で使われている2両固定のキハ143が10両という布陣です。
これらの車両は全て混結での運行が可能でしたので、キハ150が普段使われない留萌線で使われるなどの弾力的な運行が可能とはなっていました。
今回導入されるH100形は性能も機器方式も大きく異なるため、基本的に混結できるようには設計されていないものと思われます。そのため、導入にあたっては混結の必要が少なく、一定の専用車両での運行が可能な路線からとなりそうです。初期の導入両数はわかりませんが、試作車として入っている2両を含め当初10両程度、最終的に40両から50両程度の布陣になるかと思います。足りない部分は各路線の将来の道筋が見えない限り導入に慎重になるのは致し方ないところでしょう。
北海道内で地方向けの気動車を置いている車両基地は
苗穂20両
苫小牧38両
釧路51両
旭川56両
函館16両
という感じになります。廃線区間が発生したりしていますので、今後10両程度はさらに削減されるものと思いますが、意外と新車両導入に最適なまとまった車両を他車との混結無く運用できる地域は限られます。
苗穂ですが、現状キハ150が7両、キハ40が12両(と軌道試験車の牽引用などの用途で数両)あり、早朝の札幌-旭川の気動車による普通列車、倶知安方面への普通列車、札沼線の北部の普通列車に使用していますが、旭川への列車は旭川の車両を整備するための車両回送をこの普通列車が兼ねている点があり、既存車両に連結できない新車両への置き換えは難しい上、倶知安方面も時間帯で連結、解放のある運用がありますので、できるだけ車両は揃えたいと思っているように見えます。日高線の不通区間で使用両数が少なくなった日高線用のキハ40を苫小牧他地区で使用し、苫小牧地区のキハ150を一部苗穂で使用するなどの運用も行っています。ですので、苗穂は北海道新幹線で倶知安方面が廃止または分離されることもありますので、札沼線用の特殊なキハ40を除き、ほぼ現状のままで移行していくと思われます。(キハ40同士のエンジン換装車との入れ替えや、キハ150などへの統一はあるかもしれません)
苫小牧は苫小牧(札幌)-室蘭で限定運用しているキハ143、日高線用のキハ40以外は共用しています。ただ、岩見沢-苫小牧の室蘭線車両はそのまま函館線滝川まで行く運用があること、H100形が最高速度100km/hであることなどを考えると苫小牧での運用はあまり期待できないかもしれません。なお、苫小牧に配置のキハ40は全て強馬力仕様に統一されています。(日高線・室蘭線岩見沢方面へのみキハ40を残し、残りをH100形で置き換える可能性はあるかもしれない)
旭川に関しては、盆地で夏季は特に暑い場所でもあるので、冷房車であるH100形の導入可能性は高いように思います。ただ、既存車と混結できないのはネックで、ほぼ運用の別れている富良野線に10両程度導入し冷房付きキハ150を捻出、これを名寄方面、北見方面への快速に転用、一部を苗穂に転属させて倶知安方面をキハ150で固定、さらに石北線へはキハ54を使用することで秋期、冬期の空転による遅延を抑えるという形はあるのかなとは思っています。(留萌線で使用しているキハ54も、札沼線廃止後に強馬力2軸駆動のキハ40を転属して置き換え、これでキハ54を2運用捻出できる)
ただ、32両ある旭川のキハ40を全て置き換えるのは難しく、16両ある低馬力のキハ40だけでも置き換えたいところです。
釧路のキハ40は根室線滝川-東鹿越、新得-釧路で使われており29両ありますので、ここへのH100形導入はすぐには行われないと思われます。低馬力車両が3両いますので、これは置き換えることになりそうです。
函館地区は北海道新幹線札幌開業時に分離されますので、当面そのままとなりそうに思われます。いさりび鉄道と合わせてキハ40が26両で、全区間現状での存続がされるようであれば、引き継いだ三セク会社が新車両で置き換える形になりそうです。ですので、とりあえず現状のままではないでしょうか。キハ40同士で強馬力車への入れ替えはあると思われます。
あくまで個人的な予測ですので大外しすると思いますが、希望的観測としてH100形を旭川に導入するのでは?という予想です。富良野線は単独維持不可としている路線なので、地域の支援が前提ではありますが、観光路線であり、アピールの場であること、そして現状でも一部を除き車両が固定されており、朝ラッシュ時以外は他車との連結を考慮しなくてよいこと(この時間帯だけ別車両か、H100形での運用に変更)所要両数が10両程度と手頃なことが上げられます。
次期の増備はまとまれば北海道新幹線札幌開業後も大きく状況が変わらず、特急等の待避が少ない為高性能車両が求められる苫小牧地区、石北線・宗谷線の目処が立てば旭川地区の全置き換えという順番になるのかなと思いますがどうでしょうか。
さて、乗れない車両面では新形ラッセル気動車の導入に触れています。機関車形の除雪車両は今後乗員の確保などが難しくなると思われますのでJR西日本などもこのような車両を導入しています。定期的な「除雪列車」を運用する区間は少なくなったものの、まだ必要性はあり、また、夏季は使用しない除雪機関車の間合いとして運用していたノロッコ号のような列車も、このタイプの「気動車」で置き換えていく可能性はありそうです。
快速エアポートに関しては毎時4本から5本への増発を行う旨を明記していますので、次回来年3月改正では札幌圏は大幅にダイヤが変わることになりそうです。
なお、「QRコードを活用した乗車券の発売」をQRコード決済導入と思い込んで記事にした鉄道ライターがいましたが、これは誤りでしょうね。現在も旭山動物園きっぷ等で行われているQRコードを指定席券売機にかざしてきっぷが購入できる仕掛けの拡大という意味と思われます。
鉄道運輸収入を748億円と想定しています。平成29年度の728億円から20億円増やしています。なお、このうち北海道新幹線の運輸収入は79億円ですから、新幹線が赤字であるとしても売上に占める割合を見る限り新幹線が無い方が良いとは言いにくい部分です。しばらくは設備更新で営業費用が増える傾向にありますので、営業赤字は致し方ない部分でありましょう。新幹線投資も含めた減価償却費も圧迫している部分です。決算でどの部分に投資し、どの部分で赤字を出しているかを調べもしないで赤字赤字というのは意味の無いことです。