北海道の交通関係

北海道新幹線工事箇所(羊蹄トンネル比羅夫工区)

2019/05/18
倶知安から長万部の間は活火山である羊蹄山を避けてトンネルが掘られます。活火山と言っても過去1万年以内に噴火したということから設定されているようですが、現在のところ明確な活動は無いようです。最後の噴火は約2500年前とのことで、有史以降の火山活動は無いとのことです。とはいえ、これも考慮したルート取り、工事が検討されているように思います。

 

気象庁
北海道地方の活火山 > 羊蹄山
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/sapporo/117_Yotei/117_index.html


羊蹄トンネルは9,750mと、ひさびさに10km未満のトンネルではありますが、それでも長大ですね。2つの工区で掘られ、比羅夫工区では5.5km以上掘ることになります。
この工区ではSENSを用いて掘削されます。SENS(センス)とはNATMによる工法とシールドによる工法を組み合わせたもので東北新幹線・三本木原トンネル。北海道新幹線・津軽蓬田トンネルに次いで国内3例目になるはずです。羊蹄トンネルのルートが比較的軟らかな地盤とのことで、NATMのコストが比較的安いものの時間がかかる点、シールドの施工速度は速いもののコスト高、そして地質が良くも悪くも無い中間的な地質の場合にどのような工法を選択するかという面からこのSENS工法を選択したようです。

SENSはShield(シールド)、Extruded Concrete Lining(場所打ちコンクリート)、New Austrian Tunneling Method(NATM)、System(システム)の略称とのことです。シールドで掘ってセグメント(覆工用の内壁パネル)を用いずNATM同様の覆工コンクリートを吹き付けるという工法になります。
ちなみに三本木原トンネルは平均月進109.6m最高月進172.8mとのことで、2例目の津軽蓬田トンネルではこれを上回る最大月進367.5m、平均月進190mという記録となったようです。
この計算通りなら5.5kmの工区なら2年ほどで掘られてしまうということになります。

工事が休みの場合は国道5号線の現場入口に誘導員などもおられませんし、現場への看板も見当たりませんのでちょっとわかりにくいのですが、ヤマト運輸倶知安センター付近の町道が入口となります。町道がカーブした突き当たり付近に工事看板とゲートが設けられています。
北海道新幹線工事箇所(羊蹄トンネル比羅夫工区)
ゲートから先は工事用道路として新設されています。
北海道新幹線工事箇所(羊蹄トンネル比羅夫工区)
少し離れた市道から奥を覗きますが、現地ヤードは尻別川付近になりますのでここからは何も見えません。
北海道新幹線工事箇所(羊蹄トンネル比羅夫工区)
ただ、現場入り口ゲート付近からの羊蹄山の眺めも綺麗ですね。
北海道新幹線工事箇所(羊蹄トンネル比羅夫工区)
近くの町道から現場付近が見えます。新幹線からもトンネルに入る前にこのように羊蹄山が見える感じですね。

なお、ここではかなり特徴的なシールドマシンが屋外組み立てと思いますので、覗ける機会または現地写真なんかがあると嬉しいんですけどね。

2020年7月追記
SENS工法の施工速度は凄いですね。2020年6月から7月1ヶ月で248m掘っています。

工区データ

区間総延長:本坑5,569m及び路盤10m
工事起点:281.741km(新青森起点)
工事終点:287.320km
トンネル終点:287.310km(推定)
開札:2016年11月22日
落札額:220億円
施工者:奥村組・日本国土開発・札建工業・山田組共同体
工期:92カ月間
安全祈願祭:2019年3月25日
2019年4月現在掘削延長:0m
2020年4月現在掘削延長:816m
2020年7月現在掘削延長:1,270m

安全祈願祭

 

鉄道・運輸機構 2019年03月11日
北海道新幹線、羊蹄トンネル(比羅夫)他工事の安全祈願について (PDF: 642.0 KB)
https://www.jrtt.go.jp/corporate/public_relations/pdf/pressh310311-1.pdf

カテゴリ: 北海道の交通関係 北海道新幹線 北海道新幹線工事箇所

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