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JR北海道新幹線推進本部長の話が酷かった話
2013/06/13
記事とは全く関係ないのだが北海道新幹線がらみだったのでね。
昨日日本生命札幌支社主催の「北海道新幹線の現状と展望」という講演を聞きに行ったわけです。楽しみにしておりましたよ。JR北海道が今年4月に設立した新幹線推進本部のトップ菅野光洋氏の講演ですから、新幹線の魅力を北海道民に語ってくれると信じていましたよ。ホント。
ふたを開けますと、資料をなぞるのはいいのですが、まぁ、言い馴れてないのか理解していないのか、本当に話がところどころ引っ掛かり、詰まり、いい直し、咳をし、何言ってるのか自分でもわからなくなっている状況まで見えます。
ワタシ本当に途中で帰ろうかと思いました。ざっと100人はいる聴衆は日本生命のユーザーがほとんどであったろうと思います。名簿には建設会社の方も多かったですが一般企業の方も多かったでしょう。この講演なら新幹線推進には逆効果です。ほとんどの人が新幹線の有用性を理解せず、国と自治体の借金で作り、時間的メリットもほとんどないと受け止めたに違いありません。
まず、資料を精査して、原稿を作ってこい!と言いたい。というか、あの程度の原稿でいいと思われてるんなら、客をバカにするのもたいがいにせいと。
彼は技術屋さんなのかもしれません。説明が技術方に振っている上に、聴衆に対して「知らないだろう」的な上から目線を連発。そして、うまく説明できない部分は「ご存知でしょうが」で逃げる。知らないよ!と叫びたい箇所が何度も出てきます。
東京-博多は5時間で、新幹線の利用者が11%に過ぎない。札幌も5時間くらいって話をするのであれば、後にフォローがあるのかと思えば無いのですよ。あの場の誰もが「東京-札幌5時間、11%程度の利用客しか期待できない」と印象されただけです。
これだって
「東北新幹線区間は世界最速の320km/hで現在運行しています。東京-新青森は現在3時間で運行していますから、多く見積もっても東京-札幌は5時間までかかりません。4時間代での運行を目途にしていますし、札幌の場合は新千歳空港までのアクセスに最速36分の時間がかかりますので、これを考慮すると新幹線の利用客割合は大きく変わることが予想されます」
だっていいし、道の試算上は3時間代での運行を目指してるんだから
「新幹線は年々高速化してきていますので、将来的には4時間を切る可能性もあります。東京-札幌は1,070kmですので、現在の新幹線が最速で走っている区間で出している平均250km/h以上で走ることで実現できる可能性があります」
だっていいんですよねぇ。これだけですごく印象違うんだけどな。
あと、唐突に出した新函館駅の断面図を見せられて「乗り換えはこうなります」としか言わない。「時間によっては連絡通路も使います」といわれても理解できないでしょ。あれじゃ聴衆は「行先によって場所がいくつも分かれていて乗り換えが面倒くさい」としか思えません。
せめて「新函館駅は新幹線と在来線を向い合せのホームに停めます。新幹線を降りれば目の前に函館行のアクセス列車が待っていて、階段を使わずに乗り継ぎできます。札幌方面への列車も階段を使わずに乗り継ぎできるようにします。残念ながら時間帯によっては別のホームに渡ることがあるかもしれませんが、エスカレータやエレベータが完備していますので、スムーズに乗り継げるように配慮しています」
くらいは言ってほしい。駅の説明は本当に聴衆が「ぽかーーん」だった。なぜ新函館駅の話が出てくるのかわからなかったのだ。しかも、函館へのアクセス列車を電化するなんて話は正直どうでもいいこと。想定では17分で新函館-函館を結ぶことになっているのですから、若干新幹線駅は遠くても函館空港へ行くバスより時間は短いと言っておけばいいのです。
トンネルが80%近くになる話もそう。「景色が見えないつまらないといわれる方も多い」なんて言うとその印象だけが頭に残るわけですよ。トンネルのメリットを一言だって語らない。
これも「豪雪地帯を最短距離で通過させるためにトンネルを多く使っています。トンネルの区間は雪の心配もありませんし、動物を危険にさらすこともありませんので、安全に運行することが可能です。」くらいに言えば印象は大きく変わるんです。
結局もう建設は決まったから今更反対する人もいないし、適当にいっときゃいいやぁ的な考えが見え隠れするんですよね。本当に残念でした。
あと、トレインオントレインはあなたが思ってるほど、聴衆は興味ないです。そういう話をするもっともっと前の段階。新幹線というものの存在は知っている。でも、それがどのようなものかを知りたいって話。北海道民が新幹線を使うことは人生の中でもほとんどないという方が多い。200km/h以上という速度が意味することが直感的に理解できないんです。仕方ないじゃないですか。見たことないんだもの。
札幌函館を5時間かけて車で移動することがメインの人たちに、新幹線だと早くなるといわれても具体例をあげないとピンとこないんです。
札幌-新函館は211.5kmですから、既存の東北新幹線の新花巻-新青森とほぼ同じ距離です。この区間を現在の新幹線は各駅停車であっても1時間15分程度、速達なら1時間を切る時間で運行されています。ちなみに運賃と特急料金を合わせた金額は6,940円です。(もちろん開業時にこの金額になるというわけではない。あくまで現状の同じような距離での比較)
現状の札幌-渡島大野(新函館)なら苫小牧など大きく迂回しますので3時間以上の時間と、7,870円の運賃、料金がかかります。
これを踏まえて
●乗り換え時間を含めても、札幌と函館は現在の半分以下の時間1時間20分から1時間40分程度で結ばれることになる。これは札幌-旭川と時間的にはかわらなくなるということ。
●所要時間が少なくなれば、最終列車の出発も遅くなる。現状の札幌発19:29は同じ時間に函館に着くとしても札幌出発は21時程度となり、滞在時間が大幅に増えるということ。
●札幌で仕事終わりに新幹線に乗れば、函館の夜景を楽しむ余裕を残して函館入りできる。逆に、函館で夜景を楽しんだ後に札幌や小樽へ移動して宿泊することができる。これにより「北海道全体の観光」という選択肢が広がるということ。
これだけでも印象変わらないですかね。ワタシが10分で適当に作り上げた話ですよ。
ホント残念だ。重ね重ね。こんなのがJR北海道の新幹線トップなんて・・・本当に残念だ。
■完成前倒し、年内結論を=自治体の意見聴取も―与党新幹線PT
(時事通信社 - 06月12日 21:02)