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北海道の交通関係
てんてつバスに乗ってきた
2014/08/25
てんてつバスの印象は本当に少ない。
留萌市内から隣の小平町達布までの1路線、しかも本数は昔から少ない。街で見かけることも少ないし、接点が無い。
そのてんてつバスの路線営業が9月末で廃止となる。訪問してみた。
札幌から18きっぷと1区間特急でワープして深川に到着。この日は早朝から白石の上り線で故障車が停車していてダイヤは乱れていたが、私の乗った列車にはほとんど影響も無く、接続待ちで留萌線が3分程度遅れた程度だ。
留萌線に乗るのは約3年ぶりか、18きっぷシーズンだしざっと30人程度の乗客がいる。キハ54501はせっかくのリクライニングシートだが座席が固定のため半分の座席は後ろ向きなのが残念だ。
留萌に到着後てんてつバスの留萌駅前停留所へ。駅の案内には沿岸バス、中央バスの案内はあるがてんてつバスの案内は一切無く、バス停の位置も離れているので、たぶん一見さんにはたどり着けない。たぶん駅員や駅前交番で聞いてもわからないんじゃ無いだろうか。
駅を出たら駅前市場(鈴木かまぼこ店とかが入ってる市場)を「左」に歩く。(沿岸バスの停留所は右に曲がる)ローソンを超えた先の病院前がバス停だ。徒歩5分まではかからないくらい。
バスは留萌神社下というこれまた沿岸バスなどとは全く関係の無い場所が始発で、次が留萌駅前。到着したバスには先客が1人、中学生くらいの女の子だ。
バスは真っ白な三菱製で座席は40ってところか、従業員輸送バスのような飾りっ気のなさだ。
バスは元川町に、ここは留萌千望高校の最寄り。バスベイで停車したまま数分、高校生が一人走ってきた、ドアを開けると運転手氏「遅い!」高校生も「ちょっと遅れてしまって・・・」乗る人が決まっているのもあるので、待っているのだろうがほのぼのしすぎだ。
バスは留萌高校、留萌市立病院、院外薬局前と経由するが乗車無し。乗客3人で向かうことになる。季節営業の臼谷には標柱はなく、小平町市街地に。
運賃表は停留所名の出ないタイプの上、ほとんどの停留所案内は省略。これは見慣れないワタシはどうせ達布まで行くだろうし、他の二人の降車場所はわかっているのだろう。
バスは淡々と進んでいく。本郷地区ではいかにも駅跡を経由する。案内はないが本郷学校前バス停のはず。既に小学校は統合されて廃校、集落はあるが小平本郷郵便局くらいしかない。
さらに走って女の子が下車、また走って寧楽地区で高校生が下車。この先はワタシと運転手氏のみ。
沿線は水田が続く。耕作放棄地は少なく、家の数を考えると比較的大規模な農業が行われているように感じる。
やっと集落らしい建物が見えてきたと思ったら達布の市街地。バスは市街地を抜けた達布小学校が終点。しかしながらこの学校も既に閉校済みで、周りに何も無い。運転手氏「ここで降りますか?よかったら営業所まで乗っていっていいよ」とのことでお言葉に甘える。留萌から達布までの運賃1300円を支払う。
営業所前は達布の繁華街なのだろうが、ガソリンスタンドとよく整備された老人介護施設くらいしかなく、食堂も数年前に閉店したとのこと。バスはそのまま折り返すが、運転手氏は午後の方と交代とのことだ。
車通りも少ない道路を歩くとバッタが大量発生して怖いくらいだ。営業所前にナンバーはあるがぼろぼろの貸切車が1台、少し離れた車庫に赤い路線車両が1台あるがスクールバス専用のようだ。
てんてつバス達布営業所は旧達布駅のはずで、忘れ物を知らせる黒板には「達布駅長」の表記もあった。既に営業所機能は無く、乗務員詰所なのだろう。
折り返しの運転手氏は話し好きで、時間帯を考えると終車とはいえ乗客は皆無だろう。氏は40年以上運転手をしているとのことで、昔は相当に利用客があったという話を聞く。高校生は現在4人とのことで、それでは路線が維持できるはずが無い。
小平信金前で一人乗車、ここが最後の乗車停留所なので、2人でお客は終了。それでも律儀に病院前など回り終点の留萌神社下に。
ここも待合室が設置されており、懐かしいJALPAKの看板まで存在する。25年以上前から何も変わっていない。
補助金が相当つぎ込まれなければこの路線を維持できるはずも無く、今後はデマンド運行に変わるとのことだ。たぶん大型車両は必要なく、ワゴン車かタクシーというところか。沿線人口も数百人というところだろうし、なによりバスを利用する必要のある人が少なすぎる。
留萌市自体も市街地の衰退が進んでいる。10分おきに走っていたはずの市内バスも今では数えるほどの本数。久しぶりに沖見団地まで乗ってみる。千葉県バス協会のステッカーが残る中古バスに運転の荒い、一言も発しない運転手。ある程度仕方が無いのかもしれないが、寂しい光景だ。
沖見町からの海を眺めながら坂を下り、瀬越駅から帰宅。海は荒れていた。