北海道の交通関係

留萌線の危機的な輸送人数

2015/03/26

さて、タクシー代行となった留萌線(特に留萌-増毛)は非常に危機的な状況にあります。

まず、資料ですが、JR北海道が2014年の決算で発表した留萌線の輸送密度は149(人/キロ/日)です。

輸送密度の計算はそのまま旅客輸送キロ÷営業キロ(66.8km)÷営業日数(365日)ですので逆に計算すると旅客輸送キロは3,632,918となります。

次に留萌線の各駅の乗降客数を見てみます。
北一已 0
秩父別 118
北秩父別 4
石狩沼田 162
真布 2
恵比島 2
峠下 0
幌糠 0
藤山 0
大和田 0
留萌 142
瀬越 0
礼受 0
阿分 0
信砂 0
舎熊 0
朱文別 0
箸別 0
増毛 0

なんと大方の駅が「0」ということです。これは乗降人数ですから片道利用は半分、つまり片道「年間」180人の利用がないとここに「1」が現れないんです。

増毛駅の2011年実績は「2」です。つまり毎日の利用客が1人しかいない。ということになっちゃうんです。

この輸送人員を元に、深川までの高校通学輸送(沼田町には既に高校はない)と、留萌の利用客は深川への用務客と想定して計算すると輸送人キロは3,871,628となり、計算が合います。


既に留萌の高校への増毛地区、幌糠、藤山地区からの通学生は皆無である。(これは留萌だけが数字に表れることから。峠下-恵比島を境に高校の校区が変わるので、越境入学はほぼ無い、つまり留萌以外が0ということは留萌駅の利用者はほぼ全て深川に行くということになる)

あとの利用者はマニアの乗車か用務客しかいないということになるんです。夏場のいいシーズンの土日はこの路線に10人程度の客を乗せている姿を見ますが、残念ながらその数は年間で見ても乗降人数に「1」を立てることすらできないのです。


さて、留萌線といえば秩父別での「留萌本線高校生積み残し問題」を思い出す方もおられるでしょう。
沼田高校が2010年に廃校になったことによる一時的な通学客の増加が産んだものだったのですが、現在の沼田町の高校生人口は約120人、秩父別町の高校生人口は90人程度です。留萌線はほぼ全線でバスが並行しており、バス利用者(駅から離れている)の数を考えると、多くてもこの2地区からの高校生の数は多く見積もっても150人程度であると思われます。実際は100人を割っているのではないでしょうか。

つまり留萌線の利用客は深川-沼田町の学生利用と、深川-留萌の定期外用務客だけという非常に厳しい状況です。


留萌-増毛間は沿岸バスが完全並行しており、留萌市立病院など主要な地域に直通することから通院などの需要でも鉄道を使う利用者はほぼ皆無。この状況で鉄道を復旧させて残せとは私にはとても言えません。

また、公式発表の影響人数40人についてもこれでは懐疑的で、じつのところそれほどの利用者はいないと思われます(上記資料でも明らかです。この区間40人本当に利用があれば輸送密度が低すぎることになりますし、乗降人数が現れるはずです)この区間利用は「無い」んです。

それは早朝夜間の時間帯に代行便を出さないこと、1ヶ月も運休しているのに留萌市も増毛町も留萌市内の高校も公式に何のアナウンスもしていないことから明らかです。既に忘れられた存在なんですね。

残念ではありますが、JR北海道はこの区間の廃止を断行するべき時と思われます。それは地方切り捨てではありません。地元が鉄道を捨てたんです。

参考:JR北海道決算談話
https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140509-1.pdf
参考:国土数値情報 駅別乗降客数データ
http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-S12.html

北海道の交通関係 JR北海道 留萌線

検索入力:

記事カテゴリ

最近の100件を表示



当サイトにOFUSE 当サイトではOFUSEのシステムを使用した「投げ銭」ボックスを設置しました。当サイトが何かのお役に立てて、ご協力いただけるのでしたら少額で構いませんので、ご寄付いただけますと励みになります。