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北海道の交通関係
青森県の「東北新幹線」をちょっと体験してきた話「新青森」篇
2016/02/02
青森で進行方向が変わったスーパー白鳥は新青森に到着。青森で比較的長時間停車するのは青森駅の構内都合上仕方が無いのだけど、新青森の乗り換え時間と合わせてかなりなロスをしていたことが窺えます。
新青森駅は新幹線開業前はただの単線ホームがあっただけだったはずで、寒々しかったのが、今や青森の拠点設備になっています。駅構内にはお土産や食事に事欠くことはなさそうだし、観光客が青森で最初に目にする施設なわけですから、本来気合いを入れてもらわないと困ります。
余談ですが、新青森駅開業時、八戸時代と青森駅との間ではそれほど所要時間が変わらず、新青森駅の利用客数も少ないと散々叩いたメディアがありました。八戸のままの方がマシだった!とね。多分それは新函館北斗でも起こります。特に函館-青森という拠点で言えば新幹線効果は皆無に等しいですし、新幹線が経済を運んでくるわけでもないです。
しかし、仮に新幹線が八戸止まりだったとして、青森に観光客は来ますか?
多くの普段鉄道を使わない観光客にとって、八戸と青森の位置関係なんか全く知らないのですよ。八戸で在来線に乗り換えて1時間かけて来てくださいねというのが、面倒だなぁとなるのは当たり前の話なんです。
新幹線の駅からレンタカーで、バスで、●分というのがまともな考えなんですよ。せいぜい新青森から青森までや新函館北斗から函館へのアクセス列車くらいは検討しますが、それ以外の在来線なんて、よほどその鉄道自体に魅力が無ければ簡単に観光客はスルーするんです。
だから「新青森駅」は青森県にとって重要な要素だった。駅はあくまでレンタカーやバス、タクシーの連絡拠点。そして観光物産センターとしての情報発信に特化した。ここにホテルを作ったら本当に「市街地」に観光客の足が向かないんです。
新青森駅の立地は青森西バイパスや東北自動車道青森ICも比較的近いわけで、県内どこへ行くのもそれほど不便ではないはず。
よく知らない観光客にとって青森に行くことを「検討」する段階で、空港と新幹線が最初の検討手段です。それが無い地域が観光客を集めるのは至難の業です。新幹線ができた地域がとりあえず観光目的地になるのはそこへ迷わず行くことができるというツールがあること。クルマの運転もおぼつかない、ろくに都市内電車も乗れない奥様(これはあくまで女性が地図や交通機関を調べていくのが比較的苦手であるという意味で他意は無い)が、飛行機や新幹線では出かけられるのはその「迷う恐怖」がないからです。
だから新幹線の駅は町外れでも「その地域」になければならないのです。何度も言いますが、観光客はその新幹線駅からわざわざ在来線列車なんか乗りません。まして路線バスを調べるなんて事はありません。これから新函館北斗駅も様々な非難に晒されるでしょう。でも5年10年経って、新函館北斗に駅なんかない方が良かったという人なんて出てきませんよ。観光客が函館に行くときの第一選択肢が新幹線、第二選択肢が航空機になるという(新幹線以前ならそれは「北海道に行く」という漠然とした選択肢になって函館に来てくれるかはわからない話だ)ことは観光で生きる北海道には肝に銘じてほしいことだ。
そして、新幹線が来たって儲からないという人は、新幹線で来た観光客が金を落とす先に自分たちがならない理由をもっと真剣に考えた方がいい。少なくとも自分たちより裕福である首都圏からの観光客から金を落としてもらえないのは金を落とすだけの魅力が無いからだ。金を落としてもいいと思うモノやアクティビティには彼らはいくらでも金を払う。もちろんそれは海外からの「爆買い」観光客だって一緒だ。ブームが去ったら忘れられるような昔ながらの「観光地」商売をしてるようなら新幹線が来ようが来るまいが結果は見えている。
さて、余談が長くなったが、新青森駅のコンパクトさと、その「拠点」というのは参考になる。この駅にも1000台以上の駐車が可能で、県内の多くの場所から車が集まっている。例によってバスターミナルは多数のバスベイを備えているが、残念ながら使われていないものが多く、路線バスというのはなかなか親和性がないのかもしれない。
函館方面への乗換がなくなって、この駅は青森に用事のある人の駅になる。そのときにこの駅がどのような使われ方をするようになるのか、私は正直楽しみだ。産業や商売の「八戸」とは違う終着駅からの脱却。新青森駅は今後も是非見に来たい駅。
そして、在来線側の駅は比較的狭いものの、今後も青森方面への列車乗り場となります。白鳥なきあとは基本的に普通列車でのアクセスとなりますが、市街地という意味ではもう少しバスの便が良くても良さそうです。というのも帰ってから気がついたのですが、市中心部行きのバスは南口発で、たまたま出た東口側はバスベイだけがたくさんあるのに全くバスの姿がないという有様で、わかりにくいというのがあります。
短い時間ですが、これで青森県はおしまい。「白鳥」に乗って帰ります。本当に慌ただしいなぁ。一泊位したかったな。