北海道の交通関係

フォーラム「石北本線の明日をどうする!」を聞いてきました②

2016/12/07

続きまして

・レポート発表:「地域公共交通活性化・再生法」:その実際と改正の必要性
 リポーター:全国鉄道利用者会議代表 清水孝彰 氏

ですが、こちらは法律的な面を重視した講演で、資料に沿った形でしたので。後日資料が「石北沿線ふるさとネットワーク」のブログにアップロードされると聞いていますので、こちらの資料で代替とさせていただきます。

(前回の記事)
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=793


続きまして

・各界アピール:石北線が地域に果たす役割とその持続的運行を求めて

を記載します。聞いたものから起こしていますが、会場でのニュアンスなどもありますので、必ずしも個々に記載したものが発言されたというわけではありませんので加味してご覧ください。


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提言者:  北見市企画財政部長 浅野目浩美 氏

・JR北海道の経営状況・設立経緯・財務状況
(割愛します)
石北線の平成27年度営業損失は年36億円

・JR北海道による合理化とその対応
28年
3月 金華駅廃止・普通列車減便
4月 留辺蕊駅無人化
4月 特急オホーツク見直し「報道」
  車両老朽劣化のため4便中昼間2便を旭川での折り返し運転にしたい
  これに対し沿線自治体では解決できない問題として
  管内18市町村の首長・議会議長で構成される
  「オホーツク圏活性化期成会」 を中心に対応することを確認
4月 JR北海道本社を訪問し維持を要請
7月 JR北海道が単独では維持できない路線を公表することを発表
8月 道庁・道議会への要望
9月 一連の動きに対し期成会は東京で管内選出議員、国土交通省に要望
しかしながら、11月に石北本線も公表されることになった。

・公表内容(JR北海道ホームページに記載の内容)
(割愛します)

・道の対応(ワーキンググループ等の開催関係)
(割愛します)

・市町村合同の対応(意見交換会など)
(割愛します)

・「オホーツク圏活性化期成会」の対応
この問題については「オホーツク圏活性化期成会」で対応。
意見交換会を開催。

論点
1 規制会全体としてJR北海道問題にどう対応していくのか
  JR・道・国にどのような姿勢で対応するのかの確認
2 JR北海道の問題は沿線自治体だけでは無く北海道全体の問題である
  北海道に対し、北海道全体の交通ネットワークの将来ビジョンの明確化
  JR北海道へのさらなる支援の要請。
  路線毎の交渉の受け皿をどういう形で設置するのか。
3 今後予想される動きに対し北海道にどのように関与してもらうのか
4 現段階ではJR北海道の公表路線に対して正式な申し入れがないなか
  期成会としてどう対応するか

議論を行った結果
1 今後も一致団結して期成会でこの問題に取り組むこと。
2 道の北海道鉄道ネットワークワーキングチーム動きを注視し、この動向を踏まえて期成会として対応すること。
3 北海道が道内の公共交通のビジョンを示していない現段階ではJR北海道と協議を行うことにはならない(新聞報道では一切拒否という報道があるが、そうではなく道としての結論が出るまでは協議に応じられないということ)
4 JR北海道から期成会へ説明をしたいということに対しては聞くという姿勢。ただし個々の自治体に対しては受け付けない。
5 北海道が主体性をもって取り組むべきであるということ。
6 JR北海道に対して早急に行動を起こすことの無いよう要望すること。
7 今後動きが必要になった時に協議を行うこと

・さいごに
今回公表された「単独では維持できない~」路線の損失額は200億円程度と大きな額である。
しかし、維持が可能とされた線区でも大きな赤字であり、新幹線も赤字である。
そのような状況では民間企業であるJR北海道に全てを担ってもらうことや、JR北海道と沿線自治体で問題を解決することは非常に難しい問題である。
北海道が主体性を持ち、国を巻き込みながら新しい枠組みをどうしていくのか協議していかなければならない。
北見市内の通学生は約1000人が石北線で通学している。
物流輸送では年間約31万トンもの農産品が石北線で発送されている。
これらをバスやトラックで輸送するのは運転手の確保などの課題があり厳しい。
地域の足として、オホーツクから旭川・札幌への重要な足である。
観光振興や食糧基地としての根幹をなす大変重要な路線である。
国は都市部への一極集中を解消するべく分権や地方創生を進めたが、
各自治体のまちづくりは駅を核として進めてきている。
鉄路はまちづくりの重要な基盤である。
基盤の縮小は人口減少をなんとか歯止めしようとする頑張っている地方の疲弊を加速させる。
都市部への人口流出を助長させることである。
ある意味地方創生、地方分権に逆行している。
こうしたことを踏まえて北見市は他の自治体と連携しながら、鉄路の存続、維持にむけて取り組んでいきます。


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提言者: きたみらい農業協同組合代表理事組合長 西川孝範 氏(メッセージの形)
要約
JAきたみらいは安全・安心な食材を安定的に全国の消費者へ届けることが社会的責任であると自負している。
大消費地から遠い北見にあって、大量輸送・低コスト輸送が可能なJRがあることで実現できている。
これまでも機関車の老朽化、片荷輸送の採算性の問題から廃止検討が浮上したが、オホーツク圏活性化期成会や当JA等関係者が粘り強く要請し継続に至っている。
石北線は農産物輸送のみならずオホーツクの幹線として地域の発展を支えてきた。
石北線が無くなればオホーツク地域の経済・生産は崩壊するものと危惧している。
石北線が地域にいかに必要か、地域のみならず国全体としてその役割を今一度認識していただき、これからも生産地と消費地をつなげる鉄路の重要性と必要性を会場の皆さん全員で共有していただきたいと思います。


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提言者:北見商工会議所副会頭 舛川誠 氏 (北見通運社長)
北見通運として貨物輸送を67年継続している。
通運とは鉄道駅から荷主、荷主から鉄道駅への輸送を担う会社である。
当時は免許制、現在は許可制。当地では日本通運と北見通運のみ。

モータリゼーションが進む前は、旅客、貨物も鉄道がメインだった。
しかし、近年はトラック、バスも運転手確保の問題、拘束時間の問題がある。
そのためここ数年はトラックから鉄道貨物にシフトする流れが進んでいる。
大手物流業者、飲料メーカーなどもトラックからレールに変える流れがある。
これはあまり一般には知られていない。

北見管内の物流はJR貨物北見駅からの発送がコンテナ日発250個を超える。
現在は1列車運行しており、55個鉄道で運び、残りをトラックで旭川貨物駅に運んでいる。
年間30万トン程度が発送されており、うち20万トンが玉葱。
他にばれいしょ、砂糖、でんぷんなど農産物が多く運ばれている。

北見地域としては人口比率として第一次産業が他の2倍の比率。
農業の比率が北海道内としても高い。

北海道から本州への物流は船と鉄道トンネルしかない。
航空は0.3%程度。ほとんど空で荷物の輸送はされていない。

船については台風、時化などの影響を受けやすく、すぐ止まってしまうが、
今回は台風被害が起き、現在も帯広方面は止まっており、北見も40日停止したが、
ながくやっているがこのようなことは本当にまれである。
輸送障害があってもほとんど数日で回復する。
北海道の荷物を大量に安定的に出すために鉄道は重要である。

レールは遠距離低減である。コンテナ1つ東京まで7万2500円。
倍の九州までだと14万かかるかというと、10万前後である。
JRでは九州地区行きは100%JRコンテナ。東北も玉葱は100%。
四国中国も90%を越す比率で鉄道貨物で出ている。
こういう事実も絡めて考えていくべきだ。

石北線の貨物列車の存続問題が平成21年に出た。
地域では(一般の)JRコンテナ輸送は使われていない。ほとんどいない。
企業でも80人商工会がいるが、コンテナ発送、到着している会社は10社いない。
常に出してるのは農協、製糖工場など。
一次産業は地域の基本で、輸送できないことでお金が回らなくなるのは大変な経済損失。

石北線貨物の存続運動はは盛り上がらなかった。
市に対して、万一貨物が無くなるとゆくゆくは旅客の問題に直結すると話していた。
このため市役所、商工会も含めて地域全体で存続を訴えた。
最終的にJR貨物にはコンテナ68個を寄贈するなどして存続につなげた。
物と人と仲間を増やしいろんな案を出していかなければならない。

どちらにしても何らかの負担はしなければならない。
タダ残してくれと言っても残らないのは見えている。
手法を含めてもっとも有利な形になるようにもっていかなければならない。

市民が最低どういうことなら受け入れられるのかを先に話しておくべきではないか。
市も単独の課は持っていない。専属で話を考えていく窓口があってもいい。

流通については道も市も片手間でプロがいない。話を持っていってもそれは農水でとか、金の話は企画でとかまとまらない。
ここはひとつ石北線の維持存続の専門の課を作っていいのではないか。

最終的に貨物列車は残ることになったが、
コンテナ寄贈については期成会でまとまったものではなく、
コンテナを運んでいない市町村については全く出さないということで、
北見・美幌・訓子府で負担し、他は使っていないから出せないになった。

石北線についても自分の所は何人しか使ってないから出さない、ということになると北見市も波長を合わせながらできない。
そんなことも含めて今から残すためにどう準備すればいいか。
また、残ったとしてどうやって赤字を減らすか。
JR自体も黒字にすることを望んでいるとは絶対に思わない。貨物の時もそうです。
残ってほしいという意気込みと、何らかの対応をしてほしいということが基本になる。
そういった所も含めてなるべく早く、民意を出していって、
行政サイドを民意でバックアップする必要がある。

道内で払われているJR貨物からJR北海道へのレール使用料は15億、16億円程度と思う。
これを本当の直接的な摩耗なども含めた費用となると100億くらい。
これをJR貨物に負担させるべきだろうという話がある。
しかしJR貨物も本業の運送業は赤字である。
貨車の運行で赤字のところから取るというのは最終的には利用者負担、
農協荷主負担になりかねない。この話を一人歩きさせたくないという思いがある。

新幹線については高速新幹線が走ることで青函トンネルをさらにメンテナンスしなければならない。
青函トンネルの保守時間を増やすと貨物列車が走っている時間に走れなくなる。
観光についてはプラスだが、貨物輸送については本州に出て行かなくなる。
新幹線の高速走行と貨物輸送についても知っておいてほしいと思う。

フォーラム 北海道の交通関係 JR北海道 石北線 貨物輸送

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