北海道の交通関係

「わがまちご当地入場券」収集旅第12回-2

2018/07/18
前回はこちら
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=840


●名寄駅(名寄市)


列車はまっすぐな線路を快調に飛ばして進みます。直線の多いこの区間は特急もかなりな高速っぷりで走る区間。平均でも100km/h近くと減速後の今でも韋駄天走りを見ることができます。普通列車でもかなり早い印象で、当列車も平均60km/hを越えます。
「わがまちご当地入場券」収集旅第12回-2
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列車は3番ホームに到着。デッキからはいくつかの輸送物資が降ろされます、その中には日本赤十字社の血液(製剤?)も含まれています。
「わがまちご当地入場券」収集旅第12回-2
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ご当地入場券は駅窓口で発売、7:40-17:05と営業時間短めで町内のセイコーマート名寄西4条店でも発売します。オモテ面は瑞穂-風連間でお座敷者連結のキハ183特急サロベツ。裏面は排雪列車キマロキです。
名寄市の人口は2万7000人ほど、80年代は4万人のイメージですのでやはり大きく減らしています。とはいえ道北での中心都市で、拠点病院等もあり、利用も多い駅です。しかしながら窓口営業時間を見ての通り、今となってはいちローカル駅です。
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市としても駅前のバスターミナルは観光案内所を完備した駅前交流プラザを新築し、駅だけが取り残されている感が強い場所です。駅前広場は広く、正直言えばJRと共用での施設建設もできたように思うのですけどね。

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駅の営業時間を補うように指定席券売機が設置され21時5分まで稼働しています。クレジットカード専用機なのは残念ですが、この形は致し方ないのでしょう。

この時間は名寄駅の3ホーム全てに列車がいる状態になる時間。ここからは美深まで1区間特急に乗ります。本日のサロベツ1号は連休ですが4両編成。自由席は1両です。指定席も自由席も混雑しておりほぼ100%の乗車率で出発します。
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●美深駅(美深町)

わずか20分ほど乗るだけでついた美深。意外と多数の方が下車して車掌さんは集札に大わらわでした。都市間バス「えさし号」に新車をプレゼントし町内停車を勝ち取った美深町ですが、ちょうどこの列車と時間帯が等しく、乗換を嫌わなければ遅く出て早く着きますので評価は難しいところです。
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ご当地入場券は駅窓口で発売、8:30-17:15と営業時間短めですが、セイコーマートでの発売はありません。オモテ面は豊清水駅でのキハ183特急サロベツ同士の交換風景。裏面は函岳です。正直美深は鉄道関係いろいろあるのに函岳は意外でした。ちなみに函岳は頂上まで車で行ける山です。
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美深駅は現在簡易委託駅となっています。ご当地入場券購入者はトロッコ王国の使用済み券をプレゼントしているようです。このトロッコ王国是非行ってみたいのですが、デマンドバス利用を含めて若干ハードルが高いですね。
駅内には観光案内所兼売店もあり、美幸線の展示施設もあります。ちょうど良い時間で次の列車にバトンタッチできる時間で、これを逃すとなかなか大変でもあります。
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美深町は人口4500人、美幸線で有名になったわけですが、この当時国鉄赤字(営業係数)日本一を争った添田線の添田町と姉妹都市提携しているのが微笑ましいですね。日田彦山線も宗谷北線も将来的にどうなるか予断を許さないという境遇も近いですが、人口は添田町の方が倍はいるはずですね。


●音威子府駅(音威子府村)

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更に北上を続けます。名寄から特急を追いかけるように走ってきたキハ54の普通列車ですが、美深で交換する特急が遅れており、しばらく停車。元々2分ほどは停車するはずで、頑張ればご当地入場券を買ってまた乗ることはできそうですが、せめて美幸線の資料館を見たかったんでね。

列車は10人ほどのマニアだけを乗せて走ります。天候はよいのですが窓からの風が涼しく、締めると暑い、なかなか難しい気候です。今日のキハ54は前方、後方に固定されたリクライニングシート設置車。そろそろシートはへたっていますが、それでもボックスシートよりはかなりマシです。天塩川温泉で数人下車した以外は乗降もありません。音威子府着は16:05。すぐに下車して窓口へ。
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ご当地入場券は駅窓口で発売、8:15-16:10と営業時間短めで町内のセイコーマート音威子府店でも発売します。オモテ面は天塩川温泉-咲来の朱色キハ40。これは常盤村から村名を改称して50周年となる2013年に運行された「常磐号」のもの。裏面はラッセル車です。音威子府は鉄道の村を前面に出しているんですね。
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さて、列車は1時間ほど停車するものの、その間に駅が無人になるという貴重な体験なのですが、とかく、列車が着いてすぐならご当地入場券を駅で売って貰えます。しかも停車時間中に片道15分ほどのセイコーマートを往復できるというわけですね。(しかし今日は歩きが多い)

音威子府村は人口726人。北海道でいちばん人口の少ない自治体になります。この村でも1980年代は2000人以上人口がいたわけです。音威子府は要介護認定を受けた人が少ない高齢者が元気な町であることが数字上は出ているのですが、逆に介護施設が存在しないことで、高齢者の離村が多いという現状があります。駅の真横に真新しい高齢者住宅が建ちました、これはいわゆる「サービス付き高齢者住宅」なわけです。これにより人口減に歯止めを掛けたい村の事情がありますが、しかし、現実的に介護認定後にその介護を受けることができないということも言えるわけです。

そして「おといねっぷ美術工芸高校」は地元出身以外は全寮制、生徒は村に住民票を写すことが前提となります。付近を歩くとみなさんが知らぬ私のような人にも挨拶をする、そのような地域です。人口の少なくない人数が高校生と学校関係者なわけです。
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以前訪問した時は閉められていた駅内の天北線資料室を見学、毎度ですがこの時間では駅の蕎麦屋さんは閉店済で、新しい駅になってから蕎麦を食べる機会に恵まれていません。私が音威子府で蕎麦を食べたのはまだ国鉄時代でホームに蕎麦屋があったのです。写真撮っておけばなぁ。

ちなみに今年北海道命名150年ですがその命名箇所が音威子府であるのはあまり知られていません。筬島付近で松浦武四郎氏が地域のアイヌの言う「カイ」という言葉(この国に生まれたもの)から北海道となったと言われています。(諸説ある)


●天塩中川駅(中川町)

音威子府駅からよく見える山にはぽっかりとトンネルが口を開けています。国道40号線の高規格道「音威子府バイパス」の工事が進んでいます。音威子府-中川を合わせて8km以上となる4つのトンネルで貫き短縮する道路です。開通すればこの区間はわずか19kmとなり、鉄道よりも13km近く短縮されることになります。今年度開通予定だったものがトンネル落盤事故で開通時期が現在は未定となっています。とはいえ、この道路が開通することでの時間短縮と、沿線の未着工区間の着工要請は更に高まることでしょう。

この音威子府-天塩中川の天塩川流域は景色はよいものの輸送障害の相次ぐ場所で、実際ここまで川が迫っている以上どこかでは新線建設に踏み切る必要のある区間ではあろうと思います。しかしながらそのような観点での発言は聞くことは無く、単純に「維持」という言葉だけが聞こえる。この区間を単純維持する利点などどこにも無いわけです。
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列車から降りたのは私だけ、乗る人も無く、今やマニアにも見向きもされないのかという駅ではあります。天塩中川駅は昭和28年建設の駅舎をリニューアルし、外観を建設当初の駅舎を再現しています。段差なども無くしていますし、当駅は構内踏切を使っていることもあって、使いやすい駅になっています。
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「わがまちご当地入場券」収集旅第12回-2
ご当地入場券は駅から見えるスーパー西條Qマート中川店で発売、9:00-19:00となっています。オモテ面は筬島-佐久のキハ261系。裏面はカヌー・自転車・キハ54。

中川町は人口1500人ほど、80年代から半分になっています。中川商業高校が廃校になったあとは列車の利用も少なく、今は町内の高校生は越境し天塩高校に通学するとのこと。交通機関は町民バスの他はJRしか無い町です。
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駅前のQマートも農協Aコープの撤退後に入居しています。クルマ利用の多い町とはいえ、近隣のスーパーまでとなると距離があり、そのため町にスーパーが残っているとも言えます。Qマートの品揃えは小さいとは言え札幌市内と大差なく、値段も良心的に見えます。数は少ないものの弁当類もあり、店舗内にはセルフサービスのコーヒーまであります。この店がある限りこの町での買い物はそう困らないでしょう。
ただ、どうしても医療面での困難さはつきまといます。JRが無ければ通院もままならないわけです。

とはいえ、この町はあまり住みにくさが無いようにも見えるわけです。健康で収入源さえあれば町が小さく、買物、金融はあるわけですから、札幌へ通ずる鉄道さえ維持できるのなら街自体が住みにくいという印象はありません。
しかし、それは「健康」だからです。
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夕日に映える天塩中川駅の待合室は居心地がよくて、ついうとうとしてしまいそうになります。この駅には列車の到着案内はありませんので、置いて行かれたらもう札幌に今日中に帰れません。

特急宗谷は先ほど乗ったサロベツの折返し、4両の列車はほぼ満員でした。指定席に座り、先ほどとは比較にならないくらい速く流れる車窓を眺め、沈む夕日を見ていました。きっとこの天塩川はずっと流れ続けると思います。しかし、この列車はずっと走り続けられるでしょうか?関西弁の観光客の声が響き渡る車内でちょっと考えてみましたが、睡魔に勝てませんでした。
「わがまちご当地入場券」収集旅第12回-2


現在までのご当地入場券収集完了駅は
北海道新幹線(2/2全駅完了) 奥津軽いまべつ・木古内
函館線(22/25) 函館・新函館北斗・大沼公園・鹿部・森・熱郛(暫定)・昆布・ニセコ・倶知安・小沢・仁木・余市・小樽・札幌・江別・岩見沢・美唄・奈井江・砂川・滝川・妹背牛・深川・旭川
根室線(3/17) 赤平・芦別・富良野
室蘭線(10/10全駅完了) 小幌・洞爺・伊達紋別・室蘭・登別・白老・苫小牧・早来・由仁・栗山
千歳線(3/3全駅完了) 北広島・恵庭・千歳
石勝線(1/2) 夕張
富良野線(3/3全駅完了) 中富良野・上富良野・美瑛
留萌線(3/3全駅完了) 秩父別・石狩沼田・留萌
宗谷線(8/11) 比布・塩狩・剣淵・士別・名寄・美深・音威子府・天塩中川
石北線(7/8) 当麻・愛別・上川・遠軽・北見・美幌・女満別
釧網線(0/6)
札沼線(4/4全駅完了) 石狩当別・豊ケ岡・浦臼・新十津川
日高線(5/7) 浜厚真・鵡川・日高門別・新冠・静内
(暫定はJR利用で購入していないため、購入箇所に鉄道で降りた時に購入扱いとする)
以上71駅収集済、残り29駅(暫定1駅除く)です。

・運賃
札幌-上川 3,670円
上川-当麻 640円
永山-天塩中川 3,240円
天塩中川-札幌市内 5,720円
合計13,270円
・特急料金
札幌-旭川 2,320円
名寄-美深 310円
天塩中川-札幌 2,900円
合計5,530円

18,800円分乗りました。ただ、今日は3,500円で道内乗り放題になる道みんの日記念・日帰り周遊パスが出ていたので、実はあまりトクになっていません。北海道フリーパス1日目はこれにて終了です。

次回はこちら
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カテゴリ: 北海道の交通関係 JR北海道 わがまちご当地入場券 一日散歩

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