北海道の交通関係

「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)

2019/02/24

前回はこちら
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=857


●流氷物語号
JR北海道の路線維持問題で比較的早い段階で協力体制を申し出たのが網走市を含めた沿線自治体です。この時期に運行していた流氷ノロッコ号が除雪用機関車の不足などの問題があり運休するとした時に、既存の普通列車用車両キハ54にラッピングを行い地元の協力で運行を行う観光列車であります。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)
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2016年の流氷ノロッコ号の廃止後、地元とJRの協議では当初「普通列車用車両の観光列車なんて」という声もあり、実現は難しいとしていました。しかし、これを実現したのも地元の声ですし、車両に魅力が無ければ中身で勝負というのもあるわけです。

2017年シーズンは知床斜里から出発する2往復だったものを、翌年からは網走から出発する2往復に変更したことでツアーに組み入れやすくなり乗客が増えることになります。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)

さて、私が乗る流氷物語2号は知床斜里発11時30分という中途半端な時間の列車です。しかし、先ほど乗ってきた快速しれとこ摩周号から乗り継げるので釧路から利用が出来ます。車内に入ると座席約半分くらいの乗車率。と思ったらほとんどがツアーの方なんですね。平日のこんな時間の観光列車にこれだけの乗車は凄い。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)
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列車が発車すると基本的な案内は網走の観光ボランティアによる案内で、簡単にこの列車のことや釧網線の置かれている状況等も説明されます。流氷が見えないことについても、暖冬傾向や風の具合によるものと説明があるのはいいですね。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)
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列車は浜小清水に到着。ここで20分の停車時間が取られます。
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●浜小清水駅(小清水町)
ご当地入場券の旅もここが最後。101駅目の購入です。思えば長かったご当地入場券の旅ですが、乗車、下車のいずれかは鉄道を使っていますので、その各駅や各市町村を少ない時間ながらも垣間見ることができました。そして最後が観光列車の停車時間での購入というのは残念ですが、これもまた「らしい」感じなのでしょう。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)
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ご当地入場券は鉄道駅と一緒になっている道の駅 はなやか(葉菜野花)小清水売店で発売、冬期は9:00-17:30、夏季は9:00-19:00。
オモテ面は原生花園-北浜間のキハ54。裏面は濤沸湖です。
小清水町は人口5000人ほど、1960年頃には1万人以上おりました。小清水原生花園が有名で夏季は臨時駅が開設されます。畑作や酪農が盛んなところです。駅のある浜小清水と小清水町集落は大きく離れています。

さて、流氷物語号の乗客にはコーンスープが振る舞われ、お土産が飛ぶように売れていきます。関西からのツアーと思しき皆様はこのあと女満別空港から帰るそうで、北浜からまたバスに乗られるそう。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)
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停車時間はJRの職員さんが線路内への立入監視や観光客への撮影サービスを行っています。いかにもな保線職員といった感じの無骨な職員も笑顔で。こういうのが「観光列車」なんだよなと思う。もちろんコンシェルジュのようなきっちりした格好で案内する職員の観光列車も魅力、でも、このような手作りな観光列車はとても素敵です。

車内ではグッズも多く揃えており、東京農大網走キャンパスの学生もボランティア参加。そういうものも含めて地域のための観光、地域のための観光列車、そして大学や地域の施設の維持なども意味のあることなんだと思わせます。
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北浜では半分くらいの客が入れ替わって、またツアーの客が乗ってきました。もちろんツアーの1区間だけの利用は褒められたものではありませんが、それでもこの列車の大切なお客様です。そして彼らは網走駅からまたバスで観光を続けるのです。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)


●折角の感動が・・・
どうしても今日の夕方に帰りたいと思って、まだ早いのですが帰宅です。すぐに接続の大雪4号は満席。かにめしを購入して乗り込みます。

実はこの列車、えきねっとで予約してあったのですが、指定席券売機で引き替えようとすると「係員のいる窓口へという案内」大雪4号から接続するライラック34号が運休になっていてその指定席が無効になっているという状態だったんですね。

網走駅の係員の案内は要領を得ず、要はライラックの車両ではなくなるから指定席は無効で自由席に座れという話だと思っていたのです。

大雪4号の車掌氏の案内ではもっと衝撃的なことが起こっていました。ライラック34号は運休。で、カムイ32号が30分遅れで運行すると。えっこの時間の30分に1本の特急列車を1本5両のカムイ号で受けるって話ですかと。

まして大雪4号は満席。少なく見積もっても100人以上は札幌に向かうはずで、しかも車両変更では無く、1本前のカムイが2本分の客を乗せてなおかつ大雪号の客も受けるというわけですから座れるわけがありません。

これにはさすがに車掌に文句を言う客も続出。車掌に言ってもどうにかなるわけではありませんが、ライラック形789系がこのシーズン数編成ダメージを受けて運行できないのはわかってる話ですし、車両に余裕がないにしても、もう少しやり方はあるはずです。キハ183の臨時カムイでもいいのですし。

また、車掌もなかなか古い感じの方で「指定席がいっしゃ」しかないという言い方。上手く伝わっていないんですね。1両しかない、しかも満席で振り替えれない、これは正直指定席を購入した客に対しての裏切りな訳ですし、事情はわからないでもありませんが、座って移動できるという状況さえ担保されていれば車種はそれほど問わないわけです。

気が気でないながらも列車は定刻に旭川へ。一応こちらはデッキで臨戦です。向かい側のホームに止まる約30分遅れのカムイ32号は既に8割方の客で埋まっており、私は席を確保できましたが、発車前には既に立ち客が出る始末。

その後深川、滝川と客が乗ってきて岩見沢ではもう通勤列車状態という惨状になりました。これでは折角列車での移動を選んでくれた客に申し訳ないですよ。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)


なお、ライラック34号のえきねっとトクだ値の指定席特急券は。定価の指定席特急券2,320円の半額払戻となりました。元のえきねっとの価格とは関係なく払戻となったようで、ほぼ半額で乗れたわけですが、それより快適に座って帰りたかったという方が大きい感じがいたします。

札幌-網走、札幌ー稚内の特急列車を旭川で分割し、指定席車両の増結やグリーン席を設置することで乗換の負担を最小限にするという考え自体は仕方がありませんが、このような状況になるとあんまりなことです。

最後の最後にちょっとなぁと思った次第です。
「わがまちご当地入場券」収集旅第22回-3(最終回)


●101駅完了
北海道新幹線(2/2全駅完了) 奥津軽いまべつ・木古内
函館線(25/25全駅完了) 函館・新函館北斗・大沼公園・鹿部・森・八雲・長万部・熱郛・昆布・ニセコ・倶知安・小沢・仁木・余市・小樽・札幌・江別・岩見沢・美唄・奈井江・砂川・滝川・妹背牛・深川・旭川
根室線(17/17全駅完了) 赤平・芦別・富良野・幾寅・新得・十勝清水・芽室・帯広・幕別・池田・豊頃・浦幌・白糠・釧路・厚岸・浜中・東根室
室蘭線(10/10全駅完了) 小幌・洞爺・伊達紋別・室蘭・登別・白老・苫小牧・早来・由仁・栗山
千歳線(3/3全駅完了) 北広島・恵庭・千歳
石勝線(2/2全駅完了) 夕張・占冠
富良野線(3/3全駅完了) 中富良野・上富良野・美瑛
留萌線(3/3全駅完了) 秩父別・石狩沼田・留萌
宗谷線(11/11全駅完了) 比布・塩狩・剣淵・士別・名寄・美深・音威子府・天塩中川・幌延・豊富・稚内
石北線(8/8全駅完了) 当麻・愛別・上川・遠軽・北見・美幌・女満別・網走
釧網線(6/6全駅完了) 釧路湿原・標茶・摩周・清里町・知床斜里・浜小清水
札沼線(4/4全駅完了) 石狩当別・豊ケ岡・浦臼・新十津川
日高線(7/7全駅完了) 浜厚真・鵡川・日高門別・新冠・静内・浦河・様似
以上101駅収集完了しました。

今になって最初の2017年8月から見てみますと今でもありありと当時の状況が思い出されます。JR北海道が様々な批判に晒されながらも列車を運行し、各地域に訪問できるだけの割引切符などを用意し、そして各地で対応いただいたおかげでの全駅収集です。
各地域で列車を使うと、各現場の職員さんは本当に頑張っていて、それぞれがそれぞれ無骨な、荒々しい昔気質な人もいるけれど、多くは低姿勢になんとか運行し快適に使って貰おうという気概が見えるものでした。

このあとJR北海道問題がどう解決するかはわかりませんが、2周目、3周目とこのような企画が続くことを、そして、北海道の公共交通がどうにか維持、発展されるようにと思う次第です。

長々ありがとうございました。

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