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北海道の交通関係
さようなら「わがまちご当地入場券」
2019/07/31
JR北海道が2017年夏より発売を開始し、北海道内と青森県今別町の101駅で発売していた「わがまちご当地入場券」ですが、今年9月30日をもって終了することが発表されました。
JR北海道 2019年7月31日
「JR北海道わがまちご当地入場券」の発売終了について
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190731_KO_gotouchi.pdf
鉄道が身近ではなかった町
鉄道はとても人手が多く必要な運輸機関です。特に自動化が進んでいなかった地方部では、ごく最近まで、列車がすれ違うことのできる駅には人員を配置し、また、貨物列車の運行の要所など、多くの駅に人員を配置していました。地域にとって転勤族である駅長は赴任すればその町に挨拶を行い、町の広報に掲載されるなど、非常に近しい存在だったことが伺えます。これは郵便局長なども同じで、多くの町ではその町の代表的な扱いをされるなど、町にとって外と繋ぐ接点の一つであったわけです。
しかし、駅業務の自動化、民営化による人員削減なども含め、無人駅が非常に多くなり、駅員の常駐はなくなり、駅と町の接点がなくなってしまったというのがあります。町にしてみればJRに何か言おうにも「駅長」ではなく支社という非常にハードルの高いところになったという面があります。
もちろん、だからといって軽視して良いとはなりませんが、80年代頃から補助金等で町に出入りすることが多かったバス会社等に比較すればJRは「遠い存在」になったのは否めないでしょう。
ワタシは今回JR北海道が各自治体と「ご当地入場券」を協力して出す形になった時に、この施策に協力しない自治体が現れるだろうと思っていました。しかし、結果的には全自治体が協力。これは各自治体もご当地入場券にすら協力しない「鉄道が不要と思っている町」との烙印を押される可能性もあるわけで、ある程度JRの施策に協力することを確約した踏み絵のようなものでもありました。
胆振と日高のように共通した券面デザインとJR駅の無い3町も含めたレプリカ入場券を出したり、十勝や留萌線のように共通ロゴを用いた券面を使った協力性の高い町と、券面デザインにやる気が無く、JR提示の基本デザインのまま、何の工夫もなく、発売箇所でも非協力的な町と本当に大きく自治体の対応は分かれました。
「鉄道」自体が町にはどうでもいい、不要なんだけど、何かやっておかないと・・・レベルで行った自治体は各自治体を基本JR利用で降り立った私には、やはり見える部分もあって、こんな施策一つでも地域が観光なども含め外から来る人にどう対応しているのかが見える部分でもありました。
町の「おみやげ」として
集める時にクルマを使うことの是非なども一部で話題になりました。現実的に鉄道を使っての収集は困難を極めますので北海道内在住でそれなりの金額を使える立場でなければ非常に困難だったとも思います。私も約1年半で特急が使えるフリーパスなども駆使しての収集になりました。北海道外在住の方や道内でも地方在住者を含めてなかなか難しかったとも思います。だからこそ車を使っての収集を責めることはしませんが、出来る範囲で鉄道も使ってその地域の鉄道の現状も見て欲しいなと思った部分でもあります。ただ、この入場券がそこの町でしか売らないことを逆手にした「おみやげ」的な使い方もできるというのも利点だったかと思うわけです。本来無人駅の「入場券」なんてのは不要なもの。それでも鉄道がある町なのだ、そしてこの町はこんな素晴らしいところなんだという券面デザインができれば町をPRするツールの一つにもなったんじゃないかとおもうわけです。
あたらな企画は?
さて、今回ご当地入場券の終了は運賃値上げが認可されたタイミングで出てきたものですから、運賃改定の認可を得られるまで新金額のご当地入場券を印刷できなかったこと。そして今からだと10月1日からの発売には間に合わない(これはセイコーマートなど他社委託分の商品登録なども時間がかかる部分なのでしょう)というのもあるのかもしれません。来年令和2年の春から新たな企画というのが「ご当地入場券」の再来なのか、以前に私が書いていました全179市町村を対象としたものとして発売するのかも含めて、多分その土地に行かなければ買えないという着地型入場券として企画されるのではないかとは予想しますが、また楽しみが増えたとも言えます。
いずれにしても、今回の「ご当地入場券」良い企画だったなとも思いますし、私としてみますと沿線全市町村は訪問しているわけで、そんな機会も今まで無かったので、いろいろ勉強になったなとも思います。
次回の企画。楽しみにしています。