北海道の交通関係

石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号

2019/08/09
「わがまちご当地入場券」追加購入の旅4-1の続きになりますが、あくまで石北線と沿線バスの話になりますので独立した項目とします。

前回
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=884

石北線上りの普通列車接続

JR北海道の2019年3月ダイヤ改正で石北線の峠越え区間の普通列車が大幅な変更になったことは、前回記載しました。下り側は札幌から普通列車で接続できるようになり、最終的に北見・帯広を経由し釧路まで接続できるようになりました。

ところが、上り側は最終列車が繰り上げられましたので、若干不便になった感もあるわけです。
現在可能な接続は
網走08:44-北見09:48
北見10:28-旭川13:50(特別快速きたみ)
旭川16:12-岩見沢17:54
岩見沢18:05-札幌18:43

網走10:20-北見11:37-遠軽12:52
遠軽13:22-旭川17:09
旭川17:36-岩見沢19:15
岩見沢19:40-札幌20:19
という2パターンしかありません。(それでも新ダイヤの普通列車は非常に接続が改善され旭川からの札幌方面も待ち時間が少なくなっています)


改正前は
網走11:58-北見13:33-遠軽15:05
遠軽16:35-旭川19:50
と接続し札幌に23:16に到着するパターンが存在しました。これは釧路から接続可能で、極端には根室始発列車からも接続できるというものでした。

では、この峠部分を他の交通機関で代用できるかを考えてみます。

北見-旭川には都市間バスの石北号があり、途中の留辺蘂-上川の利用も可能です(石北峠を経由するので遠軽は通りません)これを使うと次の乗り継ぎが可能になります。
網走14:32-北見15:58-留辺蘂16:28
留辺蘂16:47-上川18:40(都市間バス石北号)留辺蘂・上川とも駅前に発着は駅前
上川18:40-旭川19:50
旭川20:52-岩見沢22:18
岩見沢22:34-札幌23:16
石北号の留辺蘂-上川の運賃は2,420円です。石北号は上川で解放休憩を行いますので約10分前には上川駅前の森のテラスバスタッチに到着しています。また、バス自体が遅延していた場合はそのまま旭川まで乗り通せば1時間程度の接続時間があるのでまず問題無いでしょう。留辺蘂-旭川は3,190円になります。
石北号についてはこちら
https://www.dohokubus.com/files/sekihoku.pdf


また、網走発の時間を改正前と同じにしますと
網走11:58-北見13:33-遠軽15:05
遠軽バスターミナル16:29-上川ポンモシリ17:47(都市間バスえんがる号)
以下は上記と同様で上川18:40の列車に乗り継げば旭川19:50に、札幌に23:16に到着できます。
えんがる号の遠軽-上川は1,490円です。ただし、遠軽駅-遠軽バスターミナルは徒歩5分程度、上川ポンモシリ-上川駅は1.5km約20分徒歩でかかります。悪天候などのことを考えると旭川駅までの利用(2,210円旭川18:50着)も検討した方が良さそうに思います。
えんがる号についてはこちら
https://www.dohokubus.com/files/engaru_s.pdf


石北線沿線の都市間バス

石北線沿線には次の都市間バスが設定されています。

・旭川-遠軽 特急北大雪号

https://www.dohokubus.com/files/engaru_s.pdf
2往復が設定されています。途中上川ポンモシリ(国道上)・白滝・丸瀬布を経由し、高規格道を一部経由することで高速化も図っています。なお、遠軽発の1便は高速えんがる号として旭川を経由し札幌までの運行を行っています。所要時間は2時間20分程度2,210円。

・札幌-遠軽 高速えんがる号

https://www.dohokubus.com/files/engaru_s.pdf
札幌発2便、遠軽発3便(うち1便は旭川経由で北大雪号同様の利用が可能)が設定されています。直行便は札幌から白滝まで高速道路で直行します。所要時間は3時間45分程度3,980円。

・旭川-北見 特急石北号

https://www.dohokubus.com/files/sekihoku.pdf
4往復運行。北見峠を経由しますが旭川・上川・層雲峡・温根湯・留辺蘂・相内・北見と運行します。所要時間は3時間30分。3,600円。

・札幌-北見-網走 高速ドリーミントオホーツク号

https://www.h-kitamibus.co.jp/download/sapporo.pdf
10往復運行。うち1往復は札幌-北見、また1往復は夜行便。札幌から北見まで直行し、美幌・女満別・網走まで運行する高速バスです。1991年から運行されており、便数面でも所要時間面でも現状札幌-北見のメインの交通機関と言えましょう。所要時間は札幌-北見4時間40分5,340円、札幌-網走6時間6,390円。

なお、遠軽-北見・北見-網走を直行するバスは一般路線バスも含めてありません(廃止済み)

石北線沿線は人口的にも伸びは期待できませんが、旭川紋別道は近日遠軽市街地まで延伸されますし、将来的に北見付近も十勝オホーツク自動車道の整備が進めば凍結状態の足寄-陸別(20km程度)以外は高速道路での運行も可能になると思われます。現在は距離的な問題で北見峠を経由しますが、現在も時間的な観点では旭川紋別道経由の方が早いです。

JR北海道としては単独では石北線の高速化事業には出資できないのもわかります。JR化後旭川-上川に関しては分岐器の高速化改良(一線スルー化)が行われていますが、それ以上の高速化は難しいのが現状です。最高速度は95km/hに制限されていますし、曲線が多く勾配も大きい上に老朽施設を抱えることもありそのための減速も少なくありません。
特急列車でも札幌-北見は4時間32分、札幌-網走は5時間22分。旭川-北見2時間52分、旭川-網走3時間43分という状態です。なお、旭川で特急ライラックと乗換たほうが所要時間が短い例もあって札幌-北見は4時間27分、札幌-網走は5時間19分(ライラック25号-大雪3号)もあります。
運賃制度は定価ベースではバスとの対抗は難しく、往復割引切符、えきねっとトクだ値を設定しています。えきねっとトクだ値の場合旭川乗換の場合札幌-北見で片道5,620円という価格を提示していますので、ほぼバスと遜色ない価格にはなっています。結果的にはネックになるのは本数問題ですね。そして安価に移動できるよう設定された快速列車を使った方がえきねっとトクだ値より高くなるという逆転現象まで起きています。
旭川-北見のえきねっとトクだ値は2,990円のため都市間バスより大幅に安くなります。普通運賃3,990円と比較しても1000円引きなので快速列車より特急列車の方が安いのです。


ドリーミントオホーツク号に乗ってみました

さて、ご当地入場券購入の旅ではありますが、帰りは高速バスで帰宅してみることにしました。北見駅前は昨年12月に再整備が行われ新たなバスターミナルが整備されました。駅から屋根付きの通路で濡れずに移動できるのも含めて、駅付近に交通接続点を整備したことには好感が持てます。また、駅近くに市役所を建設しており、駅から公共施設が近いという状況を作ることは喜ばしいことです。
石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号
石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号
石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号

バスターミナルには窓口があり高速バスの発券もここで行っています。片道だけですが、窓口では名前と電話番号を登録するようです。全席指定で1台29席の仕様のようで、私の席は後部の3列座席の中間席。21番席でした。
石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号
なお、バス窓口ではクレジットカードでの発券もできます。

石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号
網走からのバスが北見バスターミナルの1番乗り場に入ってきました。特に並んでる人もおらず不安だったのですが、乗り慣れた人が多いのでしょうね。バスが入ってから徐々に集まってきました。北見から乗車したのは20名ほど。やはり網走方面からの利用は少ないようですね。また、外国人観光客ふうの方もほとんど見られません。サラリーマンふうの方も含めていかにも地元客という車内です。
石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号
石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号
座席は狭いとまでは言いませんが3列座席を入れる分通路は狭く感じます。各座席に毛布、スリッパが設置されています。元々夜行便を意識した設備で、昼行便でも車輌を共用しているのでその分豪華な感じもいたします。

石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号
バスは定刻17時50分に発車します。今日の担当は中央バスで1台での運行。座席は2人掛けになってる後部の席に3席ほど空きがありますが、26人は乗ってるわけでこの時間の割には盛況です。

運転手2名での運行で、しばらくは国道39号線を走ります。車内のテレビでは地元の地上波放送を放映していますが、留辺蘂あたりからはDVD放送に切り換えるとのこと。また車輌は古そうでもないのですがコンセントやUSB充電の設備は「古めの車輌なので」できないとのことでした。なお無料のWi-Fiは設備されています。

案内が終わると車体中央部のトイレ脇から乗務員控え室に入っていきます。毛布が設置されているからか少し車内温度は低めに設定されているようです。

横に石北線に沿って4車線の快適な国道を走ります。後方の座席でタイヤの上に近いこともあってよく揺れますが、国道の整備状態があまり良くないようにも見えます。路面をつぎはぎで直しているためか突き上げるようなドンという揺れが続く区間もあります。留辺蘂近くなると2車線になり、峠道へ。それでもこのあたりは上り坂ですがカーブは少ない方です。

北見を出て約1時間、20時頃に留辺蘂富士見駐車帯(と思われる)で運転手が交代。約1時間毎に交代しているように見えます。DVDはアニメの「君の名は」で、正直個人的にはこの手のアニメはとても苦手で、視界に入ってくるだけで不快なのですが仕方ありません。かといって寝ようにも左右に振られ、さらに路面の悪さも相まってよく揺れることもあって、うつらうつらしたら目が覚めるを繰り返すことになります。夜行便だったら辛そうだなぁと思います。

もう暗くなって車窓を楽しめませんが、やっと層雲峡まで降りてきました。この峠区間、距離は確かにこちらの方が近いのでバス会社的にはこちらを選択したいのでしょうが、自動車道を長く通るルートの方が快適なのは間違いがありませんので、検討して欲しいとも思います。

上川層雲峡ICから旭川紋別自動車道に入ります。さすがに高規格道であってカーブが少なく高架区間の継ぎ目以外は不快な振動も少ない快適な旅です。ここからは眠る体制です。車内は誰かが音漏れするほど大きな音量で聞いている「君の名は」が不快なだけで眠っている方も多いですし、高速道路に入ったことで読書や雑誌を開く方も見えます。さすがにカーブ区間では辛いですね。

3kmほどある愛別トンネルを過ぎると比布北の料金所。早いもので北見を出て2時間ほどでこのあたりですから、単純に北見-旭川を高速道路経由で移動すれば市内中心部同士でも2時間半程度でしょうか。しかもここまで自動車道も無料ですから多くの地元住民は鉄道を使わないわけです。

道央道に入って比布大雪パーキングエリアで約15分の解放休憩。トイレと飲料自販機しかないパーキングエリアですが、やはり高速バスはこの休憩があると疲れが随分違います。
石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号

ここでもう一度運転手さんが交代。少し早めの20時半前に出発。あとは札幌ICまで高速道路をひた走ります。極端に無理な速度で運転していませんが、夜間ということもあって他の車が少なく快調に進みます。札幌IC-環状北大橋-国道275号線-国道12号線といういつものルートで札幌都心の時計台前で数人下ろし22時15分頃札幌駅バスターミナルに到着しました。
石北線普通列車のバス接続とドリーミントオホーツク号


さて、ドリーミントオホーツク号自体は初めて乗りましたが、思ったより快適ではないと思ったのはやはり峠道の左右に振られることと道路の路面が悪い状態だったというのもありましょう。見た目にはわかりませんが若干古い車輌なのか座面が固くお尻が痛くなり何度も体制を変えるというものと、毛布がかなり傷んで毛羽立っているのも含めて、うーん。もっと快適だと思ってたのになというものでした。

ただ、北見発が17:50、札幌着22:15と約10分早着して4時間25分しかかかっておりませんで、この後のJRの特急列車に比較すると、北見発18:15、札幌着22:53と4時間38分もかかるわけで、鈍足っぷりが際立つようにも見えます。

札幌-旭川を電車特急並みに走るだけでも10分は短縮できること。また、旭川-北見184.7kmとほぼ同距離の名寄-稚内183.2kmを特急宗谷・サロベツは約2時間45分程度で走りますので、カーブや勾配の関係で直接比較できませんが、この程度の速度が維持できるなら4時間10分程度で走行することが可能なのかなとも思うわけです。

また、途中での飲料などの購入に関しては、高速バスも途中で飲料を買えるポイントは比布大雪ICだけですから、そういう面では特急列車も大差ないのですが、駅付近に飲食店や店舗の少ない遠軽に店舗誘致しての休憩時間確保、そして旭川で停車時間を少し稼ぎ出し、飲料の購入くらいはできたら良いのではとも思うところです。

もちろん、これは内部的にも検討されたと思うし、車輌面にしても北海道や沿線市の支援があった宗谷線とは同列に語れない部分でもありますが、いくらなんでも今のままでは座して死を待つことにしかなりませんし、今のまま石北線を維持しても、必ずやまた存廃問題が再燃する「先送り」にしかなりません。

ただ、ドリーミントオホーツク号にしても運転手2名で仮に20名の客で運行したとして運賃は10万円から12万円。そこから車輌、乗務員、発券システム、燃料費を引くとそれほど儲かるものでもなさそうに思います。特に片道が6時間超えですから、拘束時間的には1往復させるのも悪天候時は厳しいはずです。
将来的には車輌を他社乗務員が運転し、拠点で交代するような運用をしていくのも検討しなければならないでしょう。また、単純な儲けの部分では、定員が多く1人乗務が可能で比較的運行時間も短い札幌-旭川の高速バスなどのほうが儲けは大きいわけで、各バス会社にしてみると、このような長距離運行のバスは旨みが少ないのもあります。
一部のドリーミントオホーツク号では運転手1人乗務で休憩時間を延ばした運行をする便もありますが、これも利用客にとっては不安な運行方式と思います。

将来的に札幌からの各都市間への公共交通がどのように維持されるのかは考えていかなければならないでしょうね。事業者任せではどこかで破綻します。

次回
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=886

カテゴリ: 北海道の交通関係 JR北海道 石北線 路線バス 高速バス わがまちご当地入場券

検索入力:

記事カテゴリ

最近の100件を表示