北海道の交通関係

「わがまちご当地入場券」追加購入の旅6-2

2019/08/23
さて、ご当地入場券の購入はその町の駅なりコンビニなり公共施設で行っていますけど、その発売箇所だけ訪問するってのは寂しいものです。とはいえ公共交通を利用すると接続時間の数分で購入なんてことも多く、駅を出ることすらありませんでしたなんて町も少なくはないわけです。

ですので、2回目の訪問は、あまり町を歩いていないところでは、少し時間を取りたいなとも思っていたりします。ご当地入場券という施策が2019年9月いっぱいで終わってしまいますので、当初予定していた「2周目」はお預けとなりましたが、10月以降はまた別な駅巡り、町巡りをしてみたいなとも思っています。

前回
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=889

根室線滝川-富良野の印象

今回のように沿線並行バスに乗ってから列車に乗りますと、意外な列車の混雑に驚くことがあります。今回乗車した赤平09:58発の東鹿越行き。2両編成で1両は富良野止まりですが、ざっと50人以上は乗っています。まだ本州は夏休み期間ですし青春18きっぷなどの安価な乗車券の利用可能期間でもありますが、地元の方も乗っています。芦別ではいかにも仕事ですというカチッとした企業制服の女性が乗ってきたり、サラリーマンふうの方もいらっしゃる。芦別-富良野は並行バスが高速ふらの号だけで、運賃も970円。鉄道なら540円です。ただ、本来ならクルマ移動というのが当たり前の地域ですから、彼らももしかすると役場関係者とかで鉄道利用を優先しているのかもしれません。
「わがまちご当地入場券」追加購入の旅6-2
それにしても、この区間、利用が少ないといっても定期、定期外含め一定の利用のある区間でもあります。

 

JR北海道
地域交通を持続的に維持するために 根室線(滝川・新得間)
https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/actionplan/06.pdf

もちろん輸送密度500以下、最大乗ってる区間でも1000人を下回れば鉄道で維持できるほどの利用とは言えません。しかし、実際に観光でも日常輸送でも果たす役割は大きい。ならば、この区間をどう維持していくのかを地域と鉄道会社で考えなければならないわけです。
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鉄道は装置産業ですから1列車に1人だけ乗る時と、1列車に100人乗る時でかかる経費はほとんど変わりません。逆に言えば、現行設備で利用客が増えるだけ改善できるということでもあるわけです。だからこそ利用促進運動が必要なのです。

そして、列車本数が少ないのであれば、地域が一定の利用数を保証する形で増発するなどの実験も可能でしょう。それすら行わずに鉄道を無くすなJRが悪い国が悪いでは何の意味もありません。

私の乗るこの列車は2両編成で1両が富良野まで行くのですから、逆に言えば1両ずつ2列車で運行してもかかる経費はほとんど変わりません。(折り返し運転のため2人の運転士さんが乗っている)そして、2016年まで運行されていた滝川08:05発富良野行きの快速列車が廃止されたため2両運行してるとも言えるわけです。臨時特急がなければこのあと5時間列車間隔が開くわけで、どこかでもう1本運行できないかというのは交渉の話でもあります。
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ただ、貨物列車については臨時運行しかないこと、方荷問題等もありますのでさらなる議論も必要でしょうね。富良野貨物も3往復分のダイヤを用意していますが、現状1往復しかできていないはずでトラック代行になっているはずです。
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富良野-新得の「快速」代行バス

さて、富良野に着きました。ここからは代行バスで進みます。根室線の東鹿越-新得は2016年の台風10号の災害により運休が続いています。そして、2017年12月から富良野-幾寅-新得を直行する代行バス1便が設定され、なおかつ一部の代行バスがサホロリゾートを経由し、新得-サホロリゾート、落合-サホロリゾートの相互利用の場合無料で乗車できるというサホロリゾート送迎バスの機能も併せ持つことになりました。(これ以外に元より運行されている新得-サホロリゾートの無料送迎バスも運行)


今回はこの「快速」代行バスに乗ってみようと思います。このバスが設定された経緯は推測ではありますが、元から滝川-釧路を直通していた普通列車2627Dが不通区間の代行バス接続では新得で乗り継ぐことができないというのがありましょう。国道を直行する代行バスは富良野-新得を1時間48分で結び、新得12:57発の釧路行きに乗り継ぐことができます。
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富良野駅では自動放送による日本語と英語で代行バスの案内が流れており、改札前にも案内表示が置かれています。
富良野駅前3番乗り場にふらのバスの貸切車輌が据え付けられており、運転手さんがバスの前で案内しています。車内はざっと10人ほど。運転手さんが出発前にきっぷ所持の確認とトイレの案内を行っています。途中休憩は無いようです。
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11:02定刻に発車。すぐに線路と並行する国道38号、237号の重複区間に入ります。麓郷などの観光地への看板が目立ちます。バスは法定速度より遅く淡々と走ります。元々バスのダイヤはかなり余裕を持って設定されています。幾寅まで地図上で41km程度、法定速度で走っても50分程度でしょうからバス時刻の56分はかなり遅く走らなければなりません。
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車内をうろうろして電子音を響かせて写真を撮りまくる爺には困ったものですが、それ以外は静かな車内です。発車時のアナウンス以外は特に案内もありません。
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布部付近で線路から離れると今度は旭川十勝道の布部インターチェンジが見えてきます。旭川十勝道は2018年11月にここから旭川方面の北の峰インターチェンジまでの約8kmが開通しており、国道38号線のバイパスルートとして富良野市街地を経由せずにこの区間を抜けることができます。通行無料で将来的には旭川市内、また、十勝方面は占冠、道東道への計画が進んでいます。この交差点も以前はカーブで抜けていたものをIC側を直線にする信号交差点となりました。無料高速ですから富良野に用事が無ければ直進するのが正しいわけですね。
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また線路が近づいてきてオーバークロスすると山部駅付近、このあたりから国道は山間部に入っていき、川の向こうに走っているはずの根室線は見えなくなります。代行バスは東山地区、樹海地区、西達布地区などふらのバスの路線バスのルートを過ぎ坂を上っていきます。富良野-幾寅を直接的に結ぶ路線バスは無く、富良野-山部-西達布と富良野-金山-占冠の路線くらいしかありません。そのほかに旭川-帯広の都市間バスが幾寅での乗降が可能なだけです。
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幾寅峠も淡々と越えていくバスですが、時折左に寄せてトラックを追い越しさせます。交通量はそれほど多くはありませんが林業用の大木を満載したトラックが多く走ります。峠を下りると都市間バスの停留所である道の駅南ふらのですが、代行バスは駅まで止まりません。駅は町の中心部からは若干離れています。

幾寅到着は定刻の2分前。ここで下車します。
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幾寅駅(南富良野町)

定刻で発車するバスを見送って、駅横の南ふらの情報プラザへ。ここの売店がご当地入場券の発売箇所になります。この販売箇所は土日休みで、前回訪問時は道の駅とセイコーマートでの購入を済ませています。2名ほど同じようにご当地入場券を購入します。
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駅は何度か訪れて、前回は町も少し見て回っていますが、今回はあまり時間がありません。先ほど乗ってきた列車から東鹿越で乗り継ぐ新得行きバスまで15分程度の待ち時間です。相変わらず映画鉄道員とぽっぽや号展示は行われていて、ホームも基本的には整備されて、ホームに立つことも可能です。確か落合駅などはホームが立入禁止になってるはずですので、これは有り難いですね。停止位置目標が新しくなっているように見えますが気のせいでしょうか。
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なお、南ふらの情報プラザ売店では今でも幾寅-富良野の簡易委託乗車券が購入できるはずです。どのくらい利用があるかはわかりませんが。


サホロリゾート経由の代行バス

やってきたバスはやはり10人以上乗っており、幾寅での下車も数人ありました。こちらは直通便でば見られなかった地元の方も乗っています。とはいえ、幾寅を出ますと地元ふうの方はおらず、観光客がほとんどに見えます。バスは線路を横に国道を走っていますが、線路が見える場所はそう多くはありません。
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落合駅では乗降無し。昭和41年まで使われていた狩勝峠を越える旧線は急勾配で、この駅にも機関区が設置され多数の鉄道職員で賑わっていた場所のはずですが、今や集落に人影もなく郵便局と廃校になった小学校が目立ちます。駅の近くにベーグルを出す喫茶店があるようなので一度行ってみたいと思っているのですけどね。
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狩勝峠はその名の通り石狩と十勝にまたがる峠で、今は自動車で難なく越えるとはいえ標高も高く難所には違いありません。先ほどまで晴れていた空は曇ってきて濃霧になってきました。雲の中を走るが如く、覆道の中にも容赦なく霧が立ちこめる様は慣れていないドライバーには恐怖でしょう。こんななかをバスが毎日運行されているというのはすごいなとも思うわけです。
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ちなみに根室線の線路はこの先の上落合信号場で石勝線と合流しトンネルで一気に峠を抜けていきます。落合駅と上落合信号場はわずか4kmです。復旧費用は10億円と言われています。この区間を復旧せよというのは簡単ですが、実際のところこの区間の利用自体が非常に低いわけです。
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バスは峠の頂上を通過し、新得側の中腹にあるサホロリゾートに入っていきます。国道38号線は根室線旧線ルートに近いところを走っており、サホロリゾート付近に旧新内駅を活かした「旧狩勝線資料館」もあります(ちょっとサホロリゾートホテルからは遠いですが)現在加森観光が運営するサホロリゾートですが、1980年代後半に「アルファコンチネンタルエクスプレス」や「トマムサホロエクスプレス」などのリゾート車両での送客を行っていたのを思い出します。
ここでは1名が乗車し、新得駅には5分ほど早く到着しました。かなり時刻に余裕があることがわかります。これは特に冬期の峠越えを考えてのものとは思いますが、若干まだるっこしいですね。
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次回
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カテゴリ: 北海道の交通関係 JR北海道 わがまちご当地入場券 一日散歩

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