北海道の交通関係

「話せる券売機」札幌圏に展開中

2020/02/25

JR北海道が2018年から導入を開始した「話せる券売機」最近になって札幌圏の各駅で増殖をはじめています。
「話せる券売機」は指定席券や企画乗車券等が購入できる券売機で、以前は窓口で無ければ発売することのできなかった通学定期券の新規発行や利用年齢に制限がある券なども発売できる多機能型券売機です。

当サイトではこの「話せる券売機」導入時にこのような記事を書きまして、それ以前からのJR各社が導入したオペレータ対話型自動券売機と比較しながらメリット・デメリットを記載しています。

North-tt
「話せる券売機」に見るこれからの鉄道営業
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=454



札幌近郊駅での「話せる券売機」設置状況

「話せる券売機」札幌圏に展開中
(南千歳駅)
「話せる券売機」札幌圏に展開中
(北広島駅)
当初、札幌駅と南千歳駅、千歳駅2階、その後島松駅、北広島駅と導入された「話せる券売機」ですが、ここ最近その他の札幌近郊駅にも進出しているようです。当サイト管理人が確認しただけでも

・手稲駅
・桑園駅
・白石駅
・岩見沢駅
・苫小牧駅
に入っているようで、苗穂駅では工事中、小樽駅は3月中に指定席券売機の工事が予告されていますので、ここにも導入されるものと予想します。新札幌駅も既存の指定席券売機の他にスペースを割いており「話せる券売機」が導入されるものと思われます。

この結果、札幌圏の比較的利用の多い多くの駅でこの「話せる券売機」を導入することになりそうです。今のところ業務委託の駅には導入されておりませんので、直営駅の人員的な問題解決も検討しているように思いますが、今のところ窓口そのものに手をつけるというアナウンスはされていません。


地方駅への指定席券売機導入

白老駅にクレジットカード専用型の指定席券売機が設置されました。「ウポポイ」の関係で特急北斗系統も停車するようになる白老ですが、業務委託駅への指定席券売機導入は初めてではないかと思います。(これを機会に直営駅化や現在7時20分から18時までの営業時間の拡大が行われるかも含めてアナウンスはありませんが)


さらに新得駅は既存券売機を撤去し、指定席券売機のみを設置することも行われました。JR北海道の指定席券売機は近距離乗車券の発行機能がありますので、初期メニューに近距離きっぷ金額ボタンを配し、別途ボタンにより指定席発売も定期券、回数券の購入も可能としています、これは指定席券売機の機能を最大限に使用したものになっています。

ここから見ても、主な地方のあまり混雑しない特急停車駅はこのような形での指定席券売機導入もありそうに見えます。逆を言えば運転扱いを行わない、営業駅員の営業時間を削減する動きは出てくるともいえそうです。タッチパネル型近距離券売機も導入から15年程度経過していますので、初期のものは置き換えの対象ということもいえそうです。


指定席券売機の要改善点

使い慣れれば窓口に並ぶより高速に発券できる指定席券売機ではありますが、残念ながら機能の制限で、窓口に並ばざるを得ない例もあります。これが旭川乗換での札幌-網走、札幌-稚内などの特急列車の指定席発券です。直通列車だったものを、系統分離し旭川での乗換を要するように設定したのはJR北海道側の都合でありますので、この区間は直通列車であっても旭川乗換列車であっても直通の金額で発券できる特例を設けています。しかし、指定席券売機ではこの乗り継ぎによる2列車の指定席券を発券することはできません。
「話せる券売機」札幌圏に展開中
「話せる券売機」札幌圏に展開中
(北見駅の指定席券売機と要乗換列車の指定席券売機での指定席発券ができない旨の案内看板)
このため、せっかく指定席券売機の設置してある名寄、遠軽、北見、網走などでは、行き先に札幌などを設定しても直通列車のみが表示されることになります。結果窓口での発券が必要になります。


また、JR北海道では自由席利用の企画乗車券(Sきっぷ等)でも指定席料金との差額で特急指定席を利用できます。(例えば札幌-旭川のSきっぷなら520円で「指定席料金券」を購入することで指定席が利用できる)これも指定席券売機では購入できません。

この2つの制度はいずれもJR北海道のオリジナルの取り扱いであって、本州JR3社ではほぼ発生しないようなものであります。鉄道情報システムにとっては、このようなローカルな取り扱いに対応させるには当然別途開発費用などが発生するという面がありましょう。しかし、そのために、結局地方駅ではいまいち利用できないという状態は正しくないなとも思うわけです。

鉄道情報システム
顧客操作型端末 - MV-50形端末 -
https://www2.jrs.co.jp/databox/data.php/mv50_ja/code
アシストマルス - 話せる券売機 -
https://www2.jrs.co.jp/databox/data.php/assist_ja/code



あくまで個人的な意見ではありますが、特急列車は指定席が主体である、また、直通列車が主体であるという原点に立ち替わった形で、札幌-稚内・網走に関しては直通列車の復活(これは当然地域の協力という話も出てくるが)と、札幌-旭川・東室蘭に関しても指定席主体での企画切符の充実(これは「えきねっと」による割引で指定席主体になってきているが)により解決していって欲しいなとも思います。


今後の「駅」は?

JR西日本が「話せる券売機」同等の「みどりの券売機プラス」を導入し、出札窓口を大幅に減らすという会見を行っています。出札業務を「みどりの券売機プラス」に、改札業務を「改札口コールシステム」(インターホンなどによる精算、改札)置き換え、対応を遠隔地にいるオペレーターに集約という形を進めています。2018年に約180駅あったみどりの窓口は2030年には30駅程度という数字を上げています。

JR西日本
2019年2月 定例社長会見
1.最近の営業・輸送概況
2.環境変化を踏まえた今後の駅の運営体制
https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/02/page_13836.html



もはや本州JRであっても人員不足は深刻になっており、しかも利用者数が比較的多い場所であるがために、対応に苦慮する様子が窺えます。これは「話せる券売機」を比較的利用が多い札幌圏で導入しているJR北海道にも繋がる話であろうと思います。

当サイト記事では何度も人員不足の解決は「都市部」からはじまると言っていますが、地方部の人員を削除し、1日何人が使う程度の窓口を閉鎖すると高らかに批判するわけです。改札職員は残しながら発券機能を機械化するなら人員削減しつつも駅無人化にはなりませんから、批判されない。しかも営業時間を短縮しても機械的にはきっぷは買えるわけですから一般的な利用者は特段困ることは無いわけです。

札幌圏の一部駅での窓口廃止と営業時間短縮は、今後一定の設備導入とともに開始されるでしょう。しかし、地方の窓口は一定の廃止があっても多分多くは維持されるわけです。本当に困るのは利用が多い近距離客の多い駅で、慣れない長距離券を買う方。また、サポートが必要な方です。

私はJR西日本やJR東海の導入した無人駅管理システムなどは直接的に利用する機会を多く得てはいませんが、実際のところどういう地元の評価なのでしょう。「儲かっているJR東海が他社を助けるべきだ」と声高に叫ぶ方々は、このような事実で地域の駅が省力化されているのはどのように思ってられるのでしょう。そして、JR北海道が本当に数人の利用の駅を維持し、管理している現状をあたりまえだと思うなら、それはあんまりなことです。

地方の大声だけではなく、利用が多い地域の黙々と利用する声にも是非耳を傾けた議論をして欲しいところです。


2020年3月10日追記
JR北海道の指定席券売機ページが更新されました。

JR北海道
指定席券売機
https://www.jrhokkaido.co.jp/network/shiteiseki/index.html
【札幌近郊エリア】 札幌駅(※)・桑園駅(※)・琴似駅・手稲駅(※)・小樽駅(※)・苗穂駅(※)・白石駅(※)・新札幌駅(※)・北広島駅(※)・島松駅(※)・千歳駅(※)・南千歳駅(※)・新千歳空港駅(※)・苫小牧駅(※)・白老駅・東室蘭駅・岩見沢駅(※)
【旭川・名寄・稚内エリア】 旭川駅・名寄駅・稚内駅
【北見・網走エリア】 遠軽駅・北見駅・網走駅
【帯広・釧路エリア】 新得駅・帯広駅・釧路駅
【函館近郊・青森エリア】 新函館北斗駅・函館駅・五稜郭駅・木古内駅・奥津軽いまべつ駅
※印の駅にはオペレーターと話しながらきっぷを買うことができる「話せる券売機」を設置しています。


うち「名寄駅、稚内駅、遠軽駅、北見駅、網走駅、釧路駅」とサイト上にありませんが白老駅はクレジットカード専用機が設置されています(旭川駅の2台中1台もクレジットカード専用機)

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