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北海道の交通関係
JR北海道の新型コロナウイルス感染症の影響による減便・減車拡大
2020/05/21
全国的には緊急事態宣言の解除が行われる地域も出てきて、終息とまではいかないまでも、一定の感染者数減少に目処が立ったかに見える新型コロナウイルス感染症ですが、5月21日現在なおも首都圏と北海道に関してはまだ解除が難しい状況にあります。
そんななか、これまでも減便・減車を行ってきたJR北海道の特急列車等につきまして、6月14日よりさらなる減便が行われることになりました。運休対象便は当サイト時刻表では橙色による表示を行っております。
JR北海道 2020年5月20日
新型コロナウイルス感染症の影響による減便・減車の拡大について
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20200520_KO_Genbin june.pdf
(ファイル名にスペースがあり、リンクに不具合があるため https://www.jrhokkaido.co.jp/ より検索されたし)
札幌-旭川 特急カムイ・ライラック

https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114401

https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114402
設定本数は1日54本ありましたが、3月23日より44本、6月14日より42本となります。おおむね1時間1本の運行は確保されています。
札幌・旭川-網走 特急オホーツク・大雪

https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114501
https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114502
札幌-網走直通の特急オホーツク号はそのままに、旭川-網走の特急大雪2往復を減便します。旭川-網走でみますと設定本数8本が4本となります。なお、石北本線の普通列車・快速列車は通常運行ですので、旭川-北見を運転する特別快速きたみが利用可能です。なお、特急大雪の運休に伴い、特急オホーツクが丸瀬布・白滝に臨時停車することになります。
札幌・旭川-稚内 特急宗谷・サロベツ

https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114601
https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114602
札幌-稚内直通の特急宗谷号はそのままに、旭川-稚内の特急サロベツ2往復中1往復を減便します。旭川-稚内でみますと設定本数6本が4本となります。なお、宗谷本線の普通列車・快速列車は通常運行ですので、旭川-名寄を運転する快速なよろ等は利用可能です。
函館・室蘭-札幌 特急北斗・すすらん

https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114101

https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114102
函館-札幌の特急北斗号は設定本数24本が4月6日より20本、6月13日から18本と6本の減少となります。札幌-東室蘭・室蘭の特急すずらんは設定本数12本が3月23日より6本、4月6日より8本と4本の減少となります。時間帯によって長時間間隔が開きますが、朝夕の減便を避けた形になっているように見えます。
札幌-帯広・釧路 特急おおぞら・とかち

https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114301
https://timetable.north-tt.com/hokkaido-tt.php?lineview=9114302
札幌-釧路の特急おおぞら号は減便無し、札幌-帯広の特急とかちは設定本数10本が4月6日より6本、5月16日から4本と6本の減少となります。こちらは日中の本数を確保しているように見えます。
小樽・札幌-新千歳空港 快速エアポート
快速エアポートは2020年3月ダイヤ改正で日中1時間5本運転となり、148本が運転されていますが、5月16日より札幌-新千歳空港の16本を減便、6月14日よりさらに12本を減便し120本まで減らします。6月13日からは小樽発着の4本が減便に追加されます。函館本線一部普通列車の減便
いままで快速エアポートを除く地域輸送の快速・普通列車は一切減便していなかったJR北海道ですが、今回函館本線江別-小樽の4本を6月13日より減便します。対象になったのは江別09:45-手稲10:33 166D
手稲11:00-江別11:49 165D
江別12:15-小樽13:39 188D
小樽14:10-札幌14:59 195D
で、いずれもキハ201系が単独3両で走行する列車になります。キハ201系は札幌発倶知安行き3954D快速ニセコライナーおよび1960D小樽発倶知安行き普通列車で2編成が倶知安まで運行され、翌朝963D倶知安発札幌行(小樽から963Mとして苫小牧行き併結)と、3925D蘭越発札幌行き快速ニセコライナーとして戻るという運用になります。このうち963Mとして到着した車両が江別まで回送され、上記4列車として運行され苗穂運転所入庫となるのですが、この運用を運休する模様です。
これは、この区間日中では唯一の気動車列車であることで、免許の種類が違うことから乗務員手配に難があること、また、短距離での加減速が求められ、燃費がよろしくないことも挙げられるかと思います。
ただ、特に188Dの札幌12:52発は、銭函・朝里ユーザーはこの間1時間列車間隔が開くなどもありますので、前後のほしみ止まりの延長などの対処があってもよかったかもしれません。
特急列車の減車
特急列車の減車は特急北斗・おおぞらが6月14日からはキハ261系使用列車で4両編成に、キハ281・キハ283使用列車で5両編成に短縮されます。これはいずれも設備的に組成される最短の編成であって、これ以上の減車ができないギリギリの状況であると言えます。報道
北海道新聞 2020年05月21日
JR北海道減便拡大 6月14日から宗谷・石北線も対象 本年度最大300億円減収
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/422834
JR北海道の島田修社長は20日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大による需要減を受け、6月14日から当面の間、減便区間と本数を拡大すると発表した。これまでは札幌―旭川など本数の多い区間の特急が中心だったが、宗谷線や石北線も新たに対象とする。観光やビジネス利用の減少は長期化するとみて、年度末までに200億~300億円の減収を想定していることも明らかにした。
JRは3月下旬から減便や減車を始め、段階的に区間を広げている。6月14日から、新たに石北線の旭川―網走の特急を1日当たり4本、宗谷線の旭川―稚内の特急を2本減便。既に減便している札幌―旭川、札幌―函館の特急、札幌―新千歳空港を結ぶ快速エアポートも減便規模を拡大する。6月末までの減便本数は計3386本に上る。
4月の鉄道運輸収入(速報値)は、前年同月比63・4%減の23億4400万円。このうち北海道新幹線(新青森―新函館北斗)の利用実績は同88・2%減と減少幅が大きく、1日平均の乗客数は500人、乗車率は3%。同月中旬に国の緊急事態宣言の対象が北海道を含む全国に広げられ、外出自粛の動きが一段と強まったことが響いた。
5月1~17日も同様の傾向で、北海道新幹線は前年同期比94・4%減。4日の乗客数は200人と2016年3月の開業以来、最少を更新した。快速エアポートは同81・9%減だった。
JRは3月末時点で、利用減による減収額を6月末までで約130億円と見込んでいた。
島田社長は「少なくとも年度内は影響が続くと考えている。通勤、通学などは段階的に戻るものの、国内の観光需要は年内、インバウンド(訪日外国人客)は年度内の回復は難しい」との見通しを示した。
NHK 2020年05月20日
JR今年度2〜300億円減収か
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200520/7000021298.html
新型コロナウイルスの影響でJR北海道は深刻な打撃を受けています。島田社長は20日の記者会見で、今年度の鉄道事業の減収額が200億円から300億円に上るという見通しを明らかにしました。
これは20日に開かれた記者会見でJR北海道の島田修社長が明らかにしました。
この中で島田社長は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で本業の鉄道事業の収入が先月の1か月だけで40億円余り減り、今年度1年間の減収額が200億円から300億円に上るという見通しを明らかにしました。
これは昨年度の鉄道事業の収入706億円に対して3分の1程度の規模になります。
その上で島田社長は「200億円から300億円ほど減収になり資金が入ってこないことになるのでカバーは当座の課題だ。コスト削減でカバーできる規模ではないので設備投資の削減で対応したい。ある程度大きな投資を見合わせないといけない」と述べ、今後、具体的な対応策の検討に入るという考えを示しました。
また、今月末までとしていた特急列車や快速エアポートの減便について期間を設けずに延長した上で、来月14日から一部の普通列車なども加えて減便する本数を1日あたり66本に増やし、さらにコストの削減に取り組むことも明らかにしました。
年間の鉄道運輸収入が800億円に届かない程度のJR北海道にとって、年間300億円ほどの減収というのは、コストの削減などという状況ではありません。当座の運転資金が必要であったり、職員の一時帰休だけでない取り組みも必要になりかねないという状況です。
沿線の路線バス事業者も苦しい営業を強いられていることも含めて、北海道内の公共交通網が共倒れしかねないという非常に強い危機感を感じています。
本来はこのようなときこそ、一部の普通列車のバス代行などの地域バス救済と、JRの赤字縮減策なども検討されて良いはずなのですが、残念ながら地域の自治体にそこまでの危機感は無いものと思われます。
特に都市間バス事業での収入で地域のバスを運行する形になっている事業者は、既にバス運行そのものが難しい事態になりかねないと思われます。これは規模の比較的大きい都市部を抱える事業者のほうがダメージが大きいとも思いますので、早急な取り組みが必要です。
JRにとっても、比較的従業員数が多く、今年度分の設備投資として発注したものは進捗していくわけで、経営安定基金の取り崩しができない以上、財務的には資金があっても現実のキャッシュは持っていない。この状況は本当に危険と思われます。
もはや、JRに乗って応援なんて状況ではありませんし、緊急事態宣言下でも移動しなければならない人がいる以上公共交通機関は維持しなければならない。いまこそ、公の支援が必要ではないかとも思うところであります。
明日運行できなくなっても全く不思議ではない、切羽詰まった状況にあることを認識しなければなりません。