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北海道の交通関係
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日高線バス転換で25億円支援案沿線町に提示との報道
2020/06/08
新型コロナウイルスの関係もあって、中断していたJR日高本線(以下日高線と称す)の協議について6月4日に会議が行われました。
まず、報道をみていきます。
NHK 2020年06月04日
鵡川・様似間 バス路線案提示
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200604/7000021783.html
>4日、新ひだか町で開かれた会議には、沿線の8つの町の町長とJR北海道の幹部らが出席しました。
会議ではJR側から、沿線の3つの道立高校の近くに新たにバス停を設け高校生が利用しやすいダイヤを設定することや、地域の要望に応じて病院や公共施設などにもバス停を増やして利便性の向上を図るといった案が示されました。
これに対し自治体側は、持ち帰って議会などと調整する方針を伝え、引き続きJR側と協議していくことを確認しました。
苫小牧民報 2020年06月05日
JR北海道、日高線バス転換で25億円支援案 7町に提示、検討へ
http://www.hokkaido-nl.jp/article/17544
>この日の会議には、同社から綿貫泰之常務らが出席。オブザーバーとしてむかわ町の竹中喜之町長も加わり、非公開で約2時間行われた。同社はこれまでの協議内容を踏まえ、バス転換調整案を示した。
調整案は(1)通学生の利便性向上(2)日常利用の利便性向上(3)きめ細かなニーズへの対応の検討(4)長距離苫小牧直行便新設(5)詳細ダイヤ検討時に既存路線バスの変更も併せて検討(6)ハブポイントや交通結節点の整備―を明記した。
地域のニーズを踏まえて登校バスを設定したり、学校(富川高校、静内高校、浦河高校)近くなどに停留所を設置したりする。低床バスやトイレ付きバスの新規購入なども検討する。苫小牧直行便は、えりも町から苫小牧市までを結ぶ便を想定しているという。
会議終了後、日高町村会の坂下一幸会長(様似町長)は調整案について「JRには一定程度、地域の要望を受け入れてもらった」と評価。「スピード感を持って方向性をまとめたい」と話した。
日高報知新聞 2020年06月05日
バス転換でJRと協議 7カ月ぶりの臨時町長会議
http://www.hokkaido-nl.jp/article/17547
>会議後の取材に日高町村会長の坂下一幸様似町長は「これまで求めてきた一定の要望は、JRも受け止めていると思う。各町議会で説明していく」と話した。
日本経済新聞 2020年06月05日
日高線バス転換へ25億円、JR北海道が沿線7町支援
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60014140V00C20A6L41000/
>JR北海道は5日、経営改善の進捗状況を検証する第三者委員会「経営改善委員会」の第2回会合をオンライン上で開いた。終了後に記者団の取材に応じた島田修社長は「(バス転換議論は)大きく前進している」と述べた。
日高報知新聞 2020年06月06日
JR日高線のバス転換に25億円支援【新ひだか】
http://www.hokkaido-nl.jp/article/17551
>25億円の支援金は、バス転換後18年間の総額で、内訳は運行支援に20億円、鉄道跡地の活用などまちづくり支援策に5億円と説明した。
町長会議後の記者会見で日高町村会長の坂下一幸町長は、会議でJR側が示した支援金の金額には触れなかった。
坂下町長は、拠出金額についてこれまでJR側と地元町の間で「キャッチボールはしていない」と具体的な協議はしていないことを説明した。
また、支援金額について「今月中旬ごろに取締役会で承認されなければならないと聞いている。その後の公表となり、私どもも加わり具体的な協議に入ることになる」と述べた。
町長の中には「地元との協議もなしに、一方的な金額提示はおかしい」と憤る声も出ている。
JR側と各町担当者が協議してきた調整案では、最大の利用者の通学生の利便性向上、きめ細かなニーズへの対応検討、長距離苫小牧直行便の新設、ハブポイントや交通結節点のターミナル機能の整備など―をポイントとしている。
通学登校バスの通学に合わせたダイヤ設定、学校への立ち寄り、停留所増設や車いすなども利用できる低床バス化・トイレ付きバスの購入、国道経由(時間短縮)、えりも―苫小牧間の直行便新設、富川・静内・浦河・様似などのハブポイントの拠点整備―などを挙げている。
日高線に関しては、以前から当サイト記事にて記載しましたが2019年11月の沿線町長会議でが多数決での廃止容認、協議入りが決定されています。しかし、その後の進展がないままコロナ渦による会議自体が行えない状況になったこともあり、今回久々の会議となります。前回の協議・会議での内容は前回記事をご覧ください。
North-tt 2019/11/13
札幌駅「北5西1・西2」再開発と日高線廃線協議
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=919
今回JR北海道から提示された日高線転換に関する内容
今回も会議は冒頭を除き非公開にて行われました。当然会議録も公開されませんから、その後に行われた会見での一部町長の発言が記事になること以外は、私たち外部の人間が内容を知ることができません。ですので、発言内容が報道各社によって少しずつニュアンスが異なるように感じられることになります。また、JRからの提示内容、それを元に地元町長がどう答えたか。そもそも出席者がはっきりわからない部分もあります。
●出席者
・JR北海道
綿貫泰之常務(JR副社長に昇格予定)
経営企画部長
地域交通改革部長
など本部5部長
・沿線・周辺8町の町長
・むかわ町・日高町・平取町・新冠町・新ひだか町・浦河町・様似町・えりも町
ただしむかわ町長はオブザーバ出席
●提案内容
○JR北海道からバス転換・地域振興のために総額25億円の支援金を拠出する
○支援金の内訳
・18年間分のバス運行費用20億円
・駅舎の活用など地域振興策に5億円
○6項目の提案
(1)通学生の利便性向上
・厚賀-鵡川・荻伏-静内・厚賀-静内などの登校バス設定
・富川・静内・浦河の各高校近くに停留所設置
(2)日常利用の利便性向上
・病院等に停留所設置
・低床バスやトイレ付きバスの導入を検討
(3)きめ細かなニーズへの対応の検討
(4)長距離苫小牧直行便新設
・国道経由(時間短縮)で、えりも町から苫小牧市までを結ぶ便を想定
(5)詳細ダイヤ検討時に既存路線バスの変更も併せて検討
(6)ハブポイントや交通結節点の整備
・富川・静内・浦河・様似など
○運行事業者
・道南バス
・ジェイ・アール北海道バス
を想定
今のところ報道から見えるのはこのような内容になります。以前から言われていたことと特段の乖離は無く、まぁ、誰もがこのような形を想像でき、提案するだろうと思う内容ですね。
バス転換の方向性とその期限
本当に住民利便を高めようと思うのであれば、地元自治体はJRの提案前に要望を突きつけるくらいで無ければならないわけです。提案を受けた「ダメ出し」では先に進みませんし、今年1月の報道では接続箇所で地域内ですら話しが難航しているという報道もされています。北海道新聞 2020年01月07日
日高線代替バス 内陸方面への接続場所で難航 国道?駅?費用負担は?依然定まらず
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/381150
>焦点となる静内の交通結節点は、国道235号沿いに新設するか、既存の静内駅を活用するかが未定。時間の短縮効果を図るなら国道沿いが最善だが、複数のバスが待機、方向転換できる土地が必要で、岩渕博司参事監は「JRがどれだけ費用の負担をできるかもまだ見通せない」と話す。
日高町富川地区の交通結節点も決まっていない。町は、鵡川―日高門別間の復旧の可能性を最後まで模索していたため、作業は遅れ気味だ。大鷹千秋町長は「富川地区の再開発事業ともからむ。慎重に検討作業を進めていきたい」と話す。
代替バスについては、長距離線が現行の駅の多くを素通りする予定のため、各駅から遠い内陸部の住民から懸念の声も漏れる。新ひだか町三石本桐地区の70代男性は町に対し、「予約制で乗れるバスの導入など交通弱者にぜひ配慮してほしい」と注文した。
そして「JRがどれだけ費用の負担をできるかもまだ見通せない」と言いながら、JRが費用負担の話しをすれば「地元との協議もなしに、一方的な金額提示はおかしい」と憤る声などと報道されるわけで、全く彼らのやっていること、言っていることの方向性が見えません。
結局地元利便を本当に考えて提案しているのはJR北海道だけという、あまりにも地元が交通網を考えていない、住民利便を向上するんだという目に見えた方向が見いだせないように思うのであります。
JR北海道は日高線の廃線を2021年4月で想定していたものと思います。2016年12月の留萌-増毛・2019年4月の新夕張-夕張・2020年5月の北海道医療大学-新十津川に続いてとなりますが、この感じですと難しい観点もあります。しかし、現実的にバス代替が行われている以上、少ない労力でバス転換自体は可能であるわけです。先延ばししたところで得られる実は少ないことを地元自治体は考えなければならないでしょう。
郵便局と一体になっている日高幌別駅舎