北海道の交通関係

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)

2020/08/07

平日しか発売しない発売所が点在する「北の大地の入場券」ですが、列車本数が少なく公共交通機関でたどり着くのが難しい場所、また、たどり着いたとしてもそこからの別の便に乗り継ぐことが難しかったり、接続の面で日帰りが困難だったりする場合もあるかもしれません。さらには、発売所が駅のすぐ近くで発売するばかりではなく、若干離れた施設だったりもします。

前回の記事
https://traffic.north-tt.com/09_article.php?article=971

そのいくつかを満たしている駅が南富良野町の幾寅駅です。映画「鉄道員」のロケ地とも知られますし、2016年の台風被害から列車が運行されておらず、代行バスでの訪問が必要であり、なおかつ駅近くの発売所である「南ふらの情報プラザ」は土日祝日がお休み、休日も販売する「道の駅 南ふらの」は駅から約1.2kmほど離れており、徒歩往復は約30分を要します。それでいて代行バスの本数(列車時代も含めて)は多くなく、パズルを組み立てるように行程を練らなければなりません。もちろん今回は効率優先ではないのですが、他の駅も購入したいと思うと難しい訳です。

石勝線は南富良野町内にある上落合信号場で根室線に合流します。信号場のため降りることはもちろんできません。根室線にあります幾寅方面に乗り継ぐ場合、トマム駅からでも新得駅まで33.8km(直線距離でも約18km)と、新得駅から落合駅まで、また上落合信号場まで戻る形で28.1km移動する必要があります。

時刻表上を見ますと占冠を12:01に発車した特急とかち3号が新得に到着するのは12:40。根室線の代行バスの発車は13:57で幾寅には14:56に到着します。幾寅で券を購入し離脱できるのは17:20の代行バス。東鹿越から乗り継ぐ富良野行きは富良野で滝川方面の接続が無く、富良野線を回っても、幾寅19:36の代行バスでも帰れる便は一緒になります。札幌着は23時を過ぎます。幾寅15:21の代行バスで新得に戻っても、新夕張、追分、岩見沢で乗り継いで札幌着は同じで新夕張-追分の乗車券、特急料金もかかります。幾寅で乗降可能なノースライナーや占冠村営バスでも結果は変わりません。いや、帰れないわけじゃないので、それでもいいんだけど翌日もありますしね。

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
では道路を走るとどうなるか?トマム駅から上落合信号場付近、落合駅付近をを経由して幾寅まで約26km、しかもほとんどが「下り坂」であります。自転車はざっと時速13km/h平均で計算できるとして約2時間で到達できる可能性が高い(GoogleMapの徒歩時間が表示されているが、これは時速5km/h計算なので、この約2/5程度で走破できると計算できる)という仮説が立てられます。これが逆方向、上り坂なら絶対に選択しませんが、ほぼ下り坂ならやってみても面白いだろうと。

トマムからサイクリング♪

我ながら無謀な挑戦です。しかも自転車は変速の無い折りたたみ自転車です。ちなみにGPS速度計での測定値では平坦路でも時速20km/h以上出すのは難しい(こいでる足が空回りする)自転車です。
トマム駅に12:15定刻に到着したとかち3号、観光客も少なくはありません。リゾートホテルの送迎バスと出迎えの職員さんが見られるのも少し日常が戻ってきたようで嬉しいですね。
懸念していた天候も青空。日差しまでさしています。風もあまりありませんので、絶好のサイクリング日和です。気温も札幌に比べればずっとさわやかです。早速自転車を組み立てて出発します。

●トマム駅出発12:20
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
トマム駅は無人駅、でも掃除の方がおられたり、管理はされています。さすがにこの時期数日放置すれば蜘蛛の巣の巣窟になりそうです。
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
リゾートホテルを右に見ますと落合まで16kmの青看板が。まだ先は長く、このあたりは少し上り坂です。

●上トマムバス停付近出発12:40
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
上トマム地区までは駅から約4km、概ね緩い上り坂で約20分走行の予定が17分ほどで到着。ここで自動販売機で飲料水を補給しなければ落合駅付近まで補給はできませんので要注意です。

●占冠村-南富良野町町境12:45
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
このあたりに上トマム駅逓の跡があるはずですが、建物があるわけでもないので気がつきませんね。ここからは急激に下っていきます。それでも自転車の速度は30km/h程度。こがなくても進むのは楽で良いです。

●串内信号場12:52
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
トマム駅の次の信号場であります串内信号場です。道道の脇にありますのでわかりやすいですし、大きなスノーシェルターが目印になります。鉄道はこの間をトンネルで直線的に結んでいますが、道路は上トマムを経由するので若干距離があります。上トマムから約4.3kmです。ここも新しく立入禁止の札がついたようにおもいます。ちょっと上りがありますが、また下り坂になります。

●上落合信号場付近13:06
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
道道脇のダート道を上がると上落合信号場手前のJR関係施設に出ます。(特段立入禁止などの札は無い)Y字形になっている石勝線南千歳側のトンネル出口、根室線滝川側のトンネル出口が見えます。電気保安協会の車がありましたので、設備点検でちょうど開いていたのかもしれません。信号場自体はトンネルの中にあります。

●第4落合トンネル付近13:16
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
根室線の運休区間で大きい障害地点がここ、第4落合トンネルのあたりで、斜面からの土が線路を流し、さらにその下にある道道にも被害を及ぼしました。線路と道道の間にはこれ以上の被害を食い止めるための土堤が築かれています、この土堤はJR北海道が設置したものです。線路は見えませんが現在撤去されているものと思われます。

●落合駅手前の道道跨線橋13:22
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
ちょうど1時間くらいでここまで来ました。休憩時間考えるといいペースではありましょう。落合駅の駅予告が見えますが、このあたりは線路に問題無さそうですね。このすぐ先で国道38号線に合流します。

●落合駅手前の跨線橋13:27
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
落合駅の構内が見渡せる人道橋から。少し前に落合駅は草ぼうぼうというネット上の情報が話題になったのですが、確かにその通りでもあります。このあたり、台風被害で水を被り土が覆っている状況でありますので、上流の「肥沃な土」がうっすらと何も無い、日当たりの良い駅構内にあるのですから、まぁ、こんな感じになりますよね。

●落合駅13:30-13:35
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
待合室は使用可能ですが、駅構内ホームなどは立入禁止になっている落合駅です。駅周辺は郵便局がある集落です。実はここから幾寅市街地までまだ10kmほどあります。駅の周りを見て、休憩を取って再出発しましょう。

●南富良野高校付近14:10
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
今までの下り坂が緩くなりまして、こがないと進まない、こぐと疲れる、こぐのをやめるとスピードが落ちる。しかも景色があまり変わらず線路も隣を走ってる割に見えないので苦痛でした。それでも35分で走りましたので上出来です。ここまで来ましたらもう南富良野町の市街地、まず、道の駅に向かいましょう。


幾寅駅(南富良野町)

・発売箇所:道の駅南ふらの・南ふらの情報プラザ
・指定神社:南富良野神社
・お土産:道の駅南ふらの
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
南富良野の道の駅は物産館を併設、道の駅の裏には巨大なポテトチップス工場があります。この工場はJA富良野のシレラ富良野工場で湖池屋のポテトチップスを生産しています。「北の大地の入場券」と、大量のポテトチップスを購入します。普段あまりポテトチップスを食べないのですが、ここに来るとポテチを食べたくなるのであります。
道の駅のレストランは休業、後から調べますと前日までは営業していたようで、8月5日から無期限の休業になった模様です。

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
続きまして市街地を抜けて線路を越えまして南富良野神社。道道に面する第1鳥居を潜ると急な坂が見えて、その先に第2鳥居があります。自転車ではきついので途中で断念、歩きで向かいます。ここも手水はなく、手元の水で清めて無事に参拝。
さて、この神社が面する北海道道1030号石勝高原幾寅線、道道だからさぞかし立派な道だろうと思ったら大間違いな対向車とのすれ違いも難しいダート道です。トマムや占冠から富良野への短縮ルートとしてちょっと前のカーナビですと積極的にこの道を案内され地獄の底に突き落とされたサンデードライバーも多かったでしょう。今回も徒歩だとこの道を案内されますが、自転車では難しい道です。
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
市街地からトマム方面、踏切も気になるけど、背後に怪しげな看板も見えます。

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
幾寅駅に戻りまして、駅の隣の南ふらの情報プラザです。ここに売店があって「北の大地の入場券」を発売しています。この売店が土日祝日お休みなんですね。幾寅-富良野の簡易委託乗車券も売っているはずですが、今回はパスして、これだけでおしまい。

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
さあ、駅に戻るとバスの時間は目前です。高校生も含めて意外と乗る人がいるようで、4,5人集まってきました。何度も見ている駅前のロケセットですが、本当に「らしい」感じでよくできていますね。撮影から随分経っていますが、今も雰囲気が残っていますし、古くなった感じがまた、実物以上に実物っぽい感じがいたします。

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
さあ、バスがやって来ました。意外と乗っていて盛況です。観光客もいまして、ここでちょっと時間が取れればというか、列車との乗り継ぎが幾寅だったらどれだけ良かっただろうと思います。できないには事情があるのでしょうが。
バスは真新しい新車の匂いの観光車。ほどよく冷房も効いていますし、運転手さんも感じが良くて観光地のバスって感じがいたします。自転車は最前列席が荷物置き場として開けてあったので(コロナ対策もあるのかもしれない)そこに置かせて頂きます。
一応自分なりのルールで、乗車、または下車を発売最寄り駅を使うとしていますが、ここは東鹿越まで自転車でも良かったかなぁなんて思ったりもします。でも、そこそこ疲れていましたんで。


●東鹿越駅
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
一度は廃止が予定されていた東鹿越駅がまさかの列車-バス乗り継ぎ拠点として使われるようになるとは予想しなかったところです。駅前のロータリーが拡張されていて新たに砕石などが入って広げられました。これで場合によってはバス2台でも入れそうです。また、駅構内の構内踏切も新たに綺麗な状況になっています。幾寅側への線路であるこの踏切が(一応は)列車の入線が可能な状態を維持しているのは日高線の時にも書きましたがJRとしては廃線では無いこと、事業用車両等の入線もあるということもあるのでしょう。
「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)

「北の大地の入場券」収集旅3-2(幾寅)
列車が走り出すと雨が降ってきました、金山あたりでは大粒の土砂降り状態にまでなっていて、山の天気は急変する感じですね。富良野までの乗降は無く、地元では鉄道を使う人は少ないのは見て取れます。
ただ、北海道民でも場所がイマイチピンとこない東鹿越での乗り継ぎを続けるのも、あまりよい事ではないようにみえます。実質的になら富良野-新得、もしくは富良野-トマムの直行のほうが求められているのは、地元でもJRでもわかっているように思えます。

今年トマムから富良野への直行バスの試験運行が始まります。これと根室線の代行運送は特段の関係は無いでしょうが、地元が求めている交通機関は決して今の状況を是とはしていないはずです。


●「北の大地の入場券」購入駅一覧
北海道新幹線(0/2) 奥津軽いまべつ・木古内
函館線(3/22) 函館・新函館北斗・大沼公園・鹿部・森・八雲・長万部・熱郛・○昆布・○ニセコ・倶知安・余市・小樽・手稲・○札幌・江別・岩見沢・美唄・砂川・滝川・深川・旭川
根室線(1/17) 赤平・芦別・富良野・○幾寅・新得・十勝清水・芽室・帯広・幕別・池田・豊頃・浦幌・音別・白糠・釧路・厚岸・根室
室蘭線(1/9) 豊浦・洞爺・伊達紋別・室蘭・登別・白老・苫小牧・○追分・栗山
千歳線(0/3) 北広島・恵庭・千歳
石勝線(2/2) ○新夕張・○占冠
富良野線(0/2) 上富良野・美瑛
留萌線(0/2) 石狩沼田・留萌
宗谷線(0/10) 永山・比布・剣淵・士別・名寄・美深・音威子府・幌延・豊富・稚内
石北線(0/6) 上川・遠軽・北見・美幌・女満別・網走
釧網線(0/6) 釧路湿原・標茶・摩周・清里町・知床斜里・浜小清水
札沼線(0/1) 石狩当別
日高線(4/4) ○新冠・○静内・○浦河・○様似

86発売箇所中11駅を購入しました。残りは75駅です。△は暫定。

次回の記事
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カテゴリ: 北海道の交通関係 JR北海道 一日散歩 北の大地の入場券 輪行

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